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息でカウントしない、まる~く吹く

 フルートのレッスンに行ってきました。

 珍しく定刻にレッスンに行ったら、姉弟子さんのレッスンの途中でした。久しぶりに先生と姉弟子さんのフルートデュエットを聞きました。上手な人同士の演奏って、やっぱりいいですね。聞いているだけで、こっちのフルート耳が良くなってくるって感じがします。

 姉弟子さんのレッスンが終わった所で、三人でロングトーンの練習です。三人の音がピタリと合うと、自分の音が聞こえなくなって、違和感バリバリです。なんか自分の音が聞こえないって、こんなに人を不安にさせるものなんですね。そんな不安の中、一つの事に気づきました。それは「管体の振動で、自分のフルートが鳴っているかどうか分かる」って事です。音は聞こえないけれど、しっかりフルートを鳴らせば、管体が振動し、その振動がフルートをおさえている指で感じられると言うことです。とにかく、管体が振動している時は、たとえ聞こえなくても、フルートは鳴っているのだから、吹きすぎないように、息の量を気をつけないと…。吹きすぎると、音が乱れるんだよねえ。注意注意。

 さて、ミニヨン・エチュードに行く前に「A-molのスケールを吹いてみて」っと、サラっと言われました。「ええ~?」って気分ですよ。だって、それって合格したじゃ~ん。

 なぜ先生が「A-molのスケールを吹いてみて」と言ったのか? それは単純に、ミニヨンの2番がA-molだからです。A-molの曲を吹くのだからA-molのスケールをやって…という単純明解な理由ですし、一度合格したんだから、できない事はないでしょ? って事なんです。

 「A-molって、どの音に♯がかかっていたかな?」と、しどろもどろになっていたら「楽譜を見ていいよ」と言われました。なので、楽譜を見ながらスケールを吹きました(涙)。ああ、油断油断です。ミニヨン・エチュードで練習している曲のスケールをサラっと吹けるように、常に気をつけていないと。

 で、肝心のミニヨン・エチュードの2番は、合格しました。今回は、たっぷり練習しておいたもんね。結構、自信はありました。でも、実際のレッスンでは2~3箇所、ミスブローをしてしまいました。ま、人間ですから、そんなモンです。ミスブローはありましたが、先生のご好意(?)で合格にしていただきました。感謝です。

 合格になりましたが、それでもやはり、何点かはご注意いただきました。

 まず「息でカウントしない、まる~く吹く」 これはレガートに吹きなさいって事です。最初「息でカウントしない」と言われて???な私でしたが、先生が私の吹きマネをして合点しました。確かにああいう吹き方では、まるで息でカウントしているようです(笑)。先生ってよく見ているものですね。「まる~く吹く」とは、一つのフレーズで一つの丸を空中に書くような気分で演奏する事で、これはレガート奏法そのものの事を表します。レガートそのものは、声楽で散々やっているので、気がつけば、私、なんとかなります(汗)。

 タンギングに気が行ってしまうために、フレーズが少々ゴツゴツした感じになってしまいます。強すぎるタンギングは美しくないです。そのあたりのところも気をつけないといけませんね。例によって、運指とスラーの注意は、まだまだです。

 2番が合格したので、次は3番です。「エチュードの2番が終わったのだから、アルテの15課2章に戻らないのですか」と尋ねたら、このまま4番までエチュードをやって、それから2章に戻るのだそうです。ふうん、先生によってやり方は、色々あるからいいのですが、とりあえず4番まで突き進むぞ。

 3番を吹きました。とりあえず、譜読みレベル的にはOKでしたが、まだまだ練習不足です。特に後半は、私が嫌いな中音レが続出するので、アーティキュレーションもボロボロになりがちです。あと5段目の終わりの方の運指(ちょっとめんどくさい指使いの箇所があります)も嫌いです。まずは四の五の言わずに、細かく細かく練習しないとね。

 今週はミニヨンの3番に集中して練習するぞ。

 練習終わりの雑談コーナーでは、男の子の会話らしく、車の話題で盛り上がりました。実は私、全然車には興味も関心もありません。いや、興味も関心もないどころか、知識も教養もありません。車種を言われても、全然ピンと来ないし、デザインの変遷について熱く語られても「だから何?」って感じです。なのに、実にうまく、先生の話に合いの手を入れるものだね。我ながら、そういう所、関心しちゃうね。自分が全然知らない分野なのに、適当に話を合わせて会話を盛り上げるなんて…高等テクニックじゃない?

 太鼓持ちの素質、少しはあるかな?

コメント

  1. エーダ より:

    レガート、懐かしいですね。
    アルテの・・・どこだったかな、10課くらいだったかな?(8課くらい?)
    スタッカートとレガートというのを学習した記憶がありますね。

    まる~く吹くって、意識していても未だにできない私ですが・・・。
    (たぶんちゃんと理解できてない;)
    運指ばかりに意識がいってしまうのが難点ですね、私の場合。
    指が軽く動くようになればいいんだけれど、まだまだ意識を向けないと
    思うように動かないし。(それでも動かないけど)

    スラーなんて、指がまごついている間に息切れしちゃうし。
    こんな状態でバッハのシチリアーノはキツイんだわあ。
    先生から見れば、もちろん「やればできる」と判断された上での
    選曲でしょうけれど、シューマンのトロイメライもひどかったし、
    スラーが多い曲はまだまだ苦手ですねー。

    ってレガートと関係ないコメントになっちゃいましたね。
    楽器の演奏って、例えば先生が「○○のように」とご指摘された場合、
    結果としてそうはならなかったとしても、そういう意識を持って吹くだけで
    ちょっとは変わったりするのかしら?

  2. すとん より:

    >エーダさん

     運指ばかりに意識がいってしまうのは、私も同様です。ほんと、指が軽く動くようになればいいのだけれど、なかなかそうは参りません。でも、先生やフルート上級者の方々に言わせれば「指なんて練習すれば誰でも動く」と言いますので(もちろん程度の差はあるでしょうが)その言葉を信じて、今は指が動かないことばかりを嘆かないように心掛けています。

     バッハのシチリアーノですか? 私、昨年の発表会でチャレンジしました。三カ月ほどかけて「とりあえず指は動く…?」程度までしか仕上げられませんでした。音楽的には全く積み上げることができなかったなあ。今でも後悔が残っている曲です。ま、この曲に限らず、私は今だ、まともに吹けるクラシックなフルート曲って、レパートリーにないです。

     そろそろ、フルートでのレパートリー曲の一つや二つ、持ちたいものです。

    >例えば先生が「○○のように」とご指摘された場合、結果としてそうはならなかったとしても、そういう意識を持って吹くだけで、ちょっとは変わったりするのかしら?

     私は“変わる”と思います。いや、意識というか、そのイメージをしっかりと持てば、結果として、必ずそうなると信じてます。

     人間の調整能力と言うか、模倣能力と言うか、とにかく、その手の能力ってすごいなあと私は思ってます。だから、しっかりしたイメージをきちんと持ちさえすれば、必ずそこにたどり着けるものと思います。

     それは、フルートの音色しかり、指を早く動かす事しかり、音を遠くまで飛ばす事だってそうです。ただ、なぜそうなのかは、私にはうまく説明できませんが…。

     例えば、私は指があまり早く動きません。だから、速くて細かいパッセージは苦手です。でも、速くて細かいパッセージが苦手なのは、何も指が動かないからだけでなく、その速くて細かいパッセージのイメージがきちんと持てていないから、きちんと演奏できないのです。

     だいたい、吹けないフレーズって、たいていの場合、正しく歌えません。正しく歌えないと言う事は、そのフレーズのイメージをちゃんと持っていないと言う事です。だから、難しくて吹けないフレーズはまず歌ってみますし、歌えなければ歌として練習して、そのフレーズなりパッセージなりのイメージを把握します。

     次に「じゃあ、歌えるフレーズなら、どんなフレーズでも吹けるか」と言うと、そこはまだ、ちょっと違うかもしれません。と言うのも、歌うことで、頭の中に、そのフレーズの音楽的なイメージができましたが、指をどう動かすかという具体的なイメージはまだ持てていないのです。指をどう動かすかというイメージがないと、指はしっかりと動いてくれません。たから、音楽的なイメージの次は、指をどう動かすかという運動的なイメージが作ります。そのために、ゆっくりとした速度で、イチイチ指の動きを確認し、一つ一つを心に刻みながら練習します。そうして、指を動かす具体的なイメージが出来上がれば、迷いなく指が動くようになります。そこまで来れば、後は速度をあげる訓練をするだけです。

     とまあ、そういうことは経験則で分かっているのですが、それをきちんとするには時間がかかるってことで、私の場合、三カ月では時間が足りないってわけです。なので、バッハのシチリアーノは仕上がりませんでした。

     指の動きのみならず、フルートをキレイな音色で吹きたければ、キレイなフルートの音色のイメージを持つことが大切だし、音を遠くまで飛ばしたければ、遠くまで飛んで行くフルートの音のイメージが必要だと思います。

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