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私は4種類の声を持っている

 …という結論に、最近達しました。

 まずは話し声で使っている声。まあ、デフォルトの声とか、地声とか、話し声と言ってもいいかもしれません。基本の声です。

 この基本の声から、舌根を強制的に下げて、ノドを膨らませて口腔内の容量を広げて出す声があります。やや堀りぎみのこの声は、私はかつて“良い声”と認識していて、これを「オペラ声」と呼んでいました/います。私的には、この声はまさにイメージの中のオペラ歌手の声で、自分的には太めで強く響く声です。実際、ちょっと聞いた感じ、男性的でかっこいい感じの声ですね。ですから、少し前までは、この“オペラ声”で歌っていました。

 あと、裏声というのがあります。これは声帯の一部を閉じて、声帯を半分にして出す声です。高い音域を楽に出せる声として有名だけれど、声帯の一部を閉じるため、声色が本来のモノとは、だいぶ変わってしまいます。いわゆるオカマ声ってヤツですね。この声は比較的簡単に出せるけれど、日常生活では使わない声なので、基本的に弱々しくて独唱には使えません。もっとも、鍛えれば声量も増えて、特殊な音色の声として使えます。

 最近、使えるようになったのが、歌声です。下顎以下にはなるべく手を加えずに、軟口蓋だけを上げる事で、口腔内の容量を広げて出す声です。響きが高くなり、高音が出やすい声ですが、中性的な音色になるし、声の迫力はあまりありません。また声が自分の中に残りづらくて、歌っていて物足りなく感じる声でもあります。話し声と裏声の中間的な声質を持った声で、私はあまり好きな声ではないのですが、他人が聞いたときは、この声は評判がいいようです。

 これら、話し声、オペラ声、裏声、歌声の4種類が、今現在、私が扱える4つの声です。

 歌を始めたばかりの頃は、当然ですが、話し声しか使えませんでした。で、声楽のレッスンを始めて、まず最初に使えるようになったのが、オペラ声です。長いこと、話し声とオペラ声の2種類の声しか使えませんでした。当然、歌う時はオペラ声を使っていました。

 オペラ声は低音成分が強調される発声なので、私自身はテノールなのに、高音域に限界を感じるし、音色も太めになって、テノールというよりもバリノール?、テノリトン?のような発声になっていました。事実、声域的にはテノールというよりもバリトンで、合唱団に行ったら、バリトン扱いされてしまったと思います。

 日本人は小柄な人が多いのに、合唱界ではバリトンの人が多数を占めているのは、この発声で留まっている人が大勢いるからだろうと思ってます。

 この発声による太めの音色は歓迎ですが、高音発声に限界があるので、私にはそこが課題でした。

 裏声の存在は知っていましたが、長いこと、使えませんでした。私には裏声発声って難しかったのです。おそらく、オペラ声をメインに歌っていたので、歌う時に声帯周辺に力を入れて発声していたので、裏声が出せなかったのだと思います。裏声って、声帯周辺をかなり脱力しないと出せませんからね。

 脱力を意識するようになって、少しずつ裏声を使えるようになりましたが、裏声って(合唱では普通に使いますが)クラシック声楽では禁忌な発声なので、出来るようになっても使うわけにはいきません。せっかく高音が出ても、使うわけにはいかないので、そこはちょっと扱いが難しかったのです。

 でも、裏声発声ができるようになると、話し声よりも高いポジションの声で、裏声にはならない、ぎりぎりひっくり返らない声で歌う事を狙えるようになりました。

 限りなく裏声に近い感じで、でも裏声にはならないギリギリのラインで発声するのです。これはかなり難しいです。ちょっと攻めすぎると、すぐに裏声になってしまうし、油断すると、話し声に落ちてしまいます。バランスを取りながら、なおかつ音量をキープしながら歌う…とても難しいです。でも、この声は、話し声よりも響きが高くて、裏声と違って話し声とは地続きな音色で歌えます。

 私は、この声を“歌声”と呼ぶことにしました。

 最近では、歌う時は、オペラ声ではなく、こっちの歌声をメインに使って、歌うようにしています。まだまだこの声の声色は、自分的には好きではありませんが、この声は高音がかなり自由に出せるのです。この発声に切り替えてからは、高いA(A4)は常用音域になりました。もっと高い音も、たぶん、出せます。「たぶん」と書いたのは、やはり高い音になってくると脱力の加減が難しくなって、裏声に落ちてしまう事が多くなってしまうからです。ギリギリのバランスが取れる限りは、高音もかなり出せる発声なのです。

 バランスを取るってのは、練習とか修行とかを重ねて体得して会得していくしかないので、まだまだ現状では、可能性の話でしかないのですけれどね。えへへ。

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