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早く、自転車の補助輪を外して、歌えるようにしましょう

 声楽のレッスンに行ってきました。

 そうそう、発表会の申し込み用紙をいただきました。まだ会場は確定していないそうですが、来年の6月の中旬に発表会を行います。まだ私自身の来年の予定がまだ立たないのですが、参加できたらいいなあ…、って言うか、参加したいです。せっかく、ネモリーノの勉強を始めたわけだし…ね。

 さてさてレッスンです。まずは復習を兼ねて、二重唱とアリアの歌詞の読み合わせをしました。注意点はたくさんありましたが「VとBの発音の区別を明確に」「RやLを単独で発音する時に“ウ”を付けない事」「Uの発音はもっとノドの奥でする事」「子音は常に目線よりも上で発音する事」などを注意された事を、ここに書いておきましょう。

 宿題は…次のレッスンまでに歌詞をペラペラと話せるようになっておくこと(結構、難しい…)。紙に歌詞を書き出して、意味を調べて訳しておくこと(時間を捻出しないと…)、です。

 で、いつもなら、ここで発声練習ですが、今回からは時間がないので、発声練習は割愛です。いきなりコンコーネをやりますが、このコンコーネを発声練習のつもりで歌うように言われました。

 13番は、しっかり腹筋を使って歌うこと、合格。 14番と15番は、音程悪すぎ(練習が足りてませんでした:申し訳ない)。次週、もう一度。

 15番に、アクセントとスラーが同時記載されている箇所がありますが、ここはあくまでも『スラーの中でのアクセント』だと言う事を意識するように言われました。アクセント優先でそれぞれの音を分離して歌ってしまうと、それはポピュラー音楽になってしまうので、注意するようにとの事です。つまり『リズムを感じさせるのがポピュラー音楽なら、レガートに歌っていくのがクラシック音楽』ってわけです。

 次に「二重唱とアリアとどっちの練習をしますか?」と尋ねられたので「アリア!」と返事をしました。いやあ、だって、アリアは耳馴染みのある曲だけれど、二重唱の方は、皆目、検討もつかない…って感じなんだもん。

 まずは最初に通しで歌ってみました。もちろん撃沈です。先生の予想どおりの箇所で撃沈したそうです。ま、そういう意味では「想定内の撃沈」ってわけですね。ちなみに、撃沈箇所は、転調したあたりです。そのあたりで、実弾が無くなりました(涙)。

 カデンツァの部分がよく分からないと言ったら、さっそく先生が階名で歌ってくれました。後で録音を書き起して、譜面化しておかないと…。それと歌詞も分からないと言ったら「Si, puo morir, Si, puo morir, d’amor」とサラサラとホワイトボードに書いてくれました。耳コピが苦手でゴメンナサイです。

 個々の注意点に入ります。

 出だしの“Una”が最初の勝負どころ。ここを思い切りdolceで歌う事。それがこの曲をきちんと歌うための秘訣なんだそうです。

 歌い出しの1小節前から、ゆっくりと息を吸って、ポジションを準備しておいて、それから歌いだす事。途中で、絶対にポジションを下げないように気をつけながら歌いつづける事。豊かな響きのある声で歌い続けられれば、良しです。

 テンポの一定さはあまり求めない事。それよりも、全体的にゆっくりと余裕のあるテンポで歌った方がいいし、ルバートを巧みに使って歌った方が良いそうです。特に、低いところから高いところに行くところは、高いところに行く前にルバートをかけて、カラダの準備をしてから高いところに行くのが良いのです。そして、その時に、いきなり高いところをfで歌うのではなく、まずはmpくらいで歌い出して、次第にクレシェンドしていく方が良いですし、古今の名歌手たちは、たいていそう歌っているそうです。なぜ、彼らがそう歌っているのか…それが一番合理的だし、一番効果的な歌い方だからです。なので、彼らの歌い方をしっかりとマネしながら学んで、自分の歌い方を考えていきましょう。

 二番は一番とはメロディーが微妙に違うので、そこは注意すること。

 Asにビビらない事。先生と一緒に声を合わせて歌うと、案外Asのところも楽々歌えてしまうのだけれど、一人で歌えと言われると、たいてい撃沈してしまいます。つまり、私のポテンシャル的には、Asは楽に歌えるはずなのに、心が負けているので一人だとAsが歌えないわけです。

 これは自転車の初心者と同じような感じですね。補助輪が付いていたり、後ろで支えてもらえると走れるのに、補助輪が外れた途端に転んでしまうような感じです。

 「私と一緒に歌うと…高いよ」と言われました(笑)が、高い安いではなく、一人で歌えるようになるためにも、どうやって補助輪を外していくかを考えないといけませんね。とにかく、高音恐怖症を克服しないと…。

 カデンツァの直前のGの音、つまり「di piu non chielo」の「non」の音はフェルマータをかける。フェルマータは聞かせ所なんだから、たっぷりと伸ばす事。それが歌心って奴です。

 アリアは、おそらく10分程度しか歌いませんでしたが、今はそれが限界かな。それ以上歌うとノドの限界があっと言う間にやってきて、声が壊れてしまいそうです。アリアって、すごく体力が要ります。なんか、背中や腰に負担がかかりまくりです。とにかく、今まで歌っていたような歌と、オペラアリアは、ちょっと種類が違う歌のような気がします。とにかく、歌っているだけで、ドンドン体力が消耗し、声が無くなっていくのが自分でも分かります。ま、私が未熟なだけなんですがね。

 まるで、アメ車に乗って、ガソリンの減りの早さにビビっているような感じですね。とにかく、アリアを歌うと、声の燃費が極端に悪くなります。こんな、燃費の悪い曲を、2~3時間も歌い続けるわけだから、プロのオペラ歌手って、すごいんだなあ…と心の底から思い知らされました。いやあ、アリア一曲で手こずっている私なんか、ほんと、小物よ、小物。

 しかし、声楽って、音楽なんだけれど、カラダを酷使するって部分では、スポーツに近い面もあるなあ…。ヴァイオリンやフルートでは、絶対にありえないシンドさです。

 それにしても、レッスンの回数を増やして正解かな? 確かに発表会まで半年あるとは言うものの、月2回のレッスンだと、せいぜい10回程度しかレッスンできないわけで、10回のレッスンで、アリアと二重唱の二曲を仕上げるなんて…ちょっと無理だよねえ。20回なら足りるのかと言われると、そりゃあ微妙だけれど、10回と20回じゃあ、大違いだからね。レッスンを毎週にしてよかった。その代わり、すぐに来週が来ちゃうので、宿題をやったり、自宅練習が大変になったのも事実ですが…。

 頑張るぞぉ~。

コメント

  1. おぷー より:

    それでは、10日に1ぺんのレッスンにされてみては?
    30回になりますよ。
    結構な数だと思いますが…
    曲は何ですか??

  2. すとん より:

    >おぷーさん

    >それでは、10日に1ぺんのレッスンにされてみては?

     それだと、月3回でしょ、今が月4回ですから、10日に1ぺんだと、レッスンの回数が減っちゃいます(笑)。それにレッスンの回数は、少なくても大変ですが、多くても色々とまた大変でして、難しいところです。

     私が歌う曲目は、ドニゼッティ作曲の「L’elisir D’amore/愛の妙薬」の、アリア「Una furtiva lagrima/人知れぬ涙」と二重唱「Una Palora O Adina/一言だけでも、おおアディーナよ」です。二重唱は第一幕第三景全部です(おそらく後ろの方はカットする事になるでしょうが…)。ま、有名どころって奴ですよ。11月29日の記事「発表会の曲を決めてきたよ」に参考音源を貼ってありますので、良かったら見てください。
    http://stone.tea-nifty.com/blog/2010/11/addio-703c.html

  3. ぽう より:

    私は最高の楽器は人の声だと思います。一度子どもがコーラスと一緒にオケでヴァイオリンを弾かせていただいたのですが、人の声の前には何十本の弦楽器ですら『背景』になってしまう気がしました。それだけに、しんどいんだと思います。
    でも、歌えるって素敵です♪頑張ってくださいねv応援してますよ~♪

  4. すとん より:

    >ぽうさん

     私も最高の楽器は、人の声だと思います。訓練された声はジャンルを問わず、最強ですが、訓練されていなくても、味のある声は、それはそれで良いですね。

     ただ、楽器も黙っているわけじゃなく、やはり名手の楽器は、そこらの歌手よりも、よほど雄弁だったりします。実際、良い楽器は、人の声よりも美しい音色で音楽を奏でますしね。

    >人の声の前には何十本の弦楽器ですら『背景』になってしまう気がしました。それだけに、しんどいんだと思います。

     オペラのアリアは特にしんどいです。フルオーケストラはもちろん、曲によっては、大合唱ですら“背景”にして歌えないといけないのですから。それだけのエネルギーを声にそそがないといけないので、そりゃあ、燃費が悪いのも当然と言えば当然です。

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