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2024秋 黒部&立山に行ってきた その9 鱒寿司、美味しかった

 立山駅からバスに乗り込んだ我々は、そこから新幹線に乗って帰るために、上田駅を目指して行きました。最寄りの新幹線の駅なら富山駅があるのに、そちらに向かわずに、なぜか上田駅に向かいました。全く解せません。

 またも嫌になるほど長時間、バスに揺られていきました。行きと同様、一度日本海に出て、海沿いを走り、そこから内陸に向かって上田駅を目指します。まあ、途中に日本アルプスがあるわけだから、最短ルートは取れないのは仕方ないにせよ、だったら新幹線に乗せてくれよと言いたい気分でした。

 おそらく、バスの長時間利用やとんでもなく離れた宿泊地とかには、大人の事情があるのでしょうね。まあ、お安い団体旅行ですから、それは仕方のないことです。

 ちなみに新幹線の料金の話をすれば、上田~東京間は指定席で約7千円です。これが富山~東京間になると1万3千円ですから、ほぼ倍額になってしまうわけです。ううむ、新幹線って高いなあ。ちなみに、今回利用した立山黒部アルペンルートは、扇沢駅から立山駅まで、個人旅行なら、その運賃だけで1万1千円します。こちらもお高いです。それを考えるなら、バスの長距離移動も仕方ないのかもしれません。何しろ、1泊2日の安旅行とは言え、一人あたり約5万円の旅行代金ですから、そんなに運賃や宿代にお金をかけたら、旅行会社の利益が無くなってしまいます。

 そんなわけなのでしょう、行きと同じようなルートを通るので、私はひたすら読書タイムです。

 そう言えば、このバス。車内で本を読んでも全然平気です。いや、今回に限らず、最近の観光バスって、走行中に本を読んでも全然平気な車両が増えましたね。少し前までは、いくら観光バスと言っても、結構揺れが激しくて、本なんか読んでいたら、あっという間にバス酔いをするのが普通でした。それがバス酔いもせずに読書できるのですから、観光バスもだいぶ乗り心地が良くなったものです。ここにも技術の進歩ってヤツがあるようです。ああ、昭和の時代の観光バスとは大違いです。

 途中、3回ほどドライブインに寄りました。それほど長時間バス移動をしたわけです。上田駅到着はだいぶ遅い時刻になりそうだし、上田駅での時間的な余裕もなさそうなので、夕食は帰りの新幹線の中で食べるしかなさそうです。当初は上田駅で駅弁でも買って…と考えていましたが、上田駅に到着する時刻も遅く、駅弁を購入するのは、どうやら難しそうだと分かりました。まあ、最悪はコンビニに行って、普通にお弁当を買えばいいのですが、それじゃあ旅情が足りません。

 なので、途中のドライブインで弁当を買いました。鱒寿司のお試しセットと柿の葉寿司です。鱒寿司は越中富山県の名産だし、柿の葉寿司は(色々なところで作られているけれど)お隣、石川県の加賀の名産でもあるので、御当地弁当としては良々でしょう。

 鱒寿司のお試しセットは、三種類の鱒寿司が入っていました。ノーマルタイプの鱒寿司とトロサーモンによる鱒寿司、あぶりサーモンによる鱒寿司です。どれも美味しかったです。今まで鱒寿司に限らず寿司には醤油をつけて食べていたのだけれど、これらの鱒寿司は「醤油を付けずにお食べください」という注意書きがあったので、醤油なしで食べてみたのだけれど、確かに醤油を付けずに食べた方が魚の美味しさの違いがよく分かって良い感じでした。で念の為、産地を見てみると、作っているのは日本国内のようですが、使っている魚は国産の鱒ではなく、海外のサーモン(鮭)でした。ちなみに、鱒とサーモンは基本的に同じ魚です。ずっと川で暮らすと鱒、川で生まれて海で育って川に戻ってくるとサーモンです。鳥に例えるなら、留鳥と渡り鳥の違いみたいなモンです。だから両者は名前が違っていても、基本的には同じ魚で、食べれば同じ味になるわけです。

 柿の葉寿司の方は、三種類の寿司が入っていました。のどぐろと小鯛とサーモンです。のどぐろは北陸の魚ですし、サーモンは鱒寿司でした。小鯛は別名、血鯛とも言って、日本海で取れる小型の鯛です。なので、私が食べた柿の葉寿司は、北陸の魚で作った柿の葉寿司…って事になります。

 弁当とは言え、最後の最後で北陸の魚の寿司を食べられたわけで、グルメ的な満足がありました。今回の旅行では、これらの寿司に合わせて、白エビの唐揚げとかブラックカレー(これも北陸の料理です)を食べたわけで、富山を中心とした北陸グルメの初級編をいただけたわけです。ああ、満足満足。

 長時間のバスの後、上田駅に到着しました。途中、ライトアップした上田城が見られたのは僥倖かな?

 上田駅から新幹線に乗って帰りました。例によって遅刻しちゃう人は、この上田駅での集合でも遅刻して、我々は彼らを散々待った挙げ句、最終的には見捨てて新幹線ホームに入ったわけだけれど、なぜか時間ギリギリで新幹線ホームに到着していました。遅刻をする人って、最後の最後まで遅刻をするのが平常なのですね。それにしても、遅刻をしても、最終的にバスや電車に乗り遅れないわけで、ただただ団体行動に迷惑を掛け続けるってのは、私が思うに、かなり悪質な遅刻癖だと思うわけで、そういう人は団体旅行には参加すべきではないとすら思います。ふむ。

 帰りはいつもどおり上野駅で途中下車して地元に帰りました。家に着いたのは、もう時計の針がてっぺん近くになってからです。お疲れ様です。翌朝は、午後のおやつの時間まで寝ちゃいました。自覚はなかったのですが、とても疲れていたようです。やはり酸素の薄い場所に長時間滞在し、無理にカラダを動かしていたのが、無意識の疲労につながったようです。やはり私は高地で暮らしていくのは無理な話なのかもしれません。

 でも、楽しかったよ。黒部&立山旅行。また行きたいかも。でも、次に行くなら、もっとのんびりした旅程が良いし、何より遅刻魔がいない団体で行動したいです。

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