室堂平に敷設されている歩道を歩きました。しばらくすると、さらに空気の臭いが変わります。どこかで硫黄でも吹き出ているのでしょう。火山ガスってヤツですが、箱根の大涌谷ほど濃くはないので大丈夫でしょう。しばらく歩くとミクリガ池にたどり着きます。まるで宝石のような鮮やかなブルーの美しい池ですが…おそらくあの池には生き物はいないのではないでしょうか? それくらいあの青さは尋常ではありません。おそらくは何らかの鉱物が多量に溶け込んでいるのではないでしょうか?
ミクリガ池のさらに奥にはミドリガ池があるそうだし、当初はそちらにも行こうと思っていましたが、歩いているうちに「それは無理」と感じました。大した距離ではありませんが、空気が薄すぎます。仕方がないので、そこらのベンチに腰をかけて休憩です。山の空気を舐めちゃいけません。私ら海の民には、危険な空気です。
ベンチに座って周りを見渡すと、大きな岩がゴロゴロ転がっています。石ではなく、岩です。こんなに大量の岩なんて見たことないです。ほんと、岩だらけ(笑)。なんか笑っちゃいます。
結局、まだまだ自由時間は余っていたけれど、室堂平を散策している体力は無くなってしまったので、ホテルに戻ることにしました。残った時間は、ティーラウンジでお茶をして過ごそう…という事になりました。
這々の体で、ティーラウンジに着きました。妻はリンゴジュースを頼みましたが、私は小腹が空いたような気がしたので、ブラックカレーを頼みました。
私はこのブラックカレーに驚きました。というのも、ここのブラックカレーが美味しすぎるのです。全体的な感じは“ホテルのカレー”なんですが、辛さと甘さとスパイシー感が絶妙なのです。私が人生で今まで食べてきたカレーの中でトップ3に入る美味しさです。あんまり美味しくてビックリしてしまいました。いつまでも食べていたい…と思えるほどでしたが、たった一人前なので、あっという間に食べ終えてしまいました。
至福な時間って、早く過ぎ去ってしまうのだなあ…。
やがて時間になったので、集合場所に行きましたが、例によって遅刻をする人のおかげで、他の人々がどんどんと高原バスに乗り込む中、我々だけ取り残されてしまいました。このバスも同時刻に複数のバスが同時に発車するシステムになっています。発車時刻になって、他のバスがどんどん発車していく中、まだ我々は揃いません。「我々はこのまま次のバスにまわされてしまうのかな? 遅れている人間なんて置いていってしまえばいいのに…」と悪いことを考えていた時に、ふらっとやってきたようで、最後に1台だけ残ったバスに乗り込めました。
遅刻をする人間って、何を考えて遅刻をするんだろうね、全く。
高原バスに乗り込みました。このバスは我々の団体だけしか乗っていませんでした。なので、全員座れました。ある意味、ラッキーです。だって、このバスは1時間近くも乗車するのです。なので「遅刻者がいたおかげで貸し切り状態だー、ラッキー」と一瞬思ったものの、この高原バスはそもぞも立ち席無しの定員制のバスなので、どんなに混雑していても必ず座れるようになっているのだそうです。
やっぱ、遅刻はダメだな。
高原バスは、専用道を通って、随所をモニターで観光案内しながら山道を下っていくバスです。色々な美しい風景を見せてもらいました。中でも称名滝というのは圧巻でした。なんでも日本一落差の激しい滝ということですが、確かにすごかったです。その落差は350mなんだそうです。東京タワーよりも高いところから水が落ちてくるわけです。そりゃあすごいね。私の中では、落差の激しい滝と言えば、日光の華厳の滝ですが、それでも落差が100mですから比較になりません。それにしても、すごいものを見せてもらいました。
高原バスは美女平駅が終点で、そこから再びケーブルカーに乗ります。こちらのケーブルカーは立山ケーブルカーと違い、トンネルも通りますが、普通に開けた場所も下っていきます。ケーブルカーは例によって、ぎゅうぎゅう詰めで何とも大変な思いをしました。まあ10分足らずの行程なので我慢はしましたが…。
到着したのはケーブルカーの立山駅です。これで立山黒部アルペンルートは終了です。お疲れ様でした。我々は迎えに来ていた我々のバスに乗って、帰るわけです。
それにしても暑い。気温は30度を越えているそうです。室堂平が約20度だったから、10度も気温が違うって、どうよ? あと、室堂で水を入れて飲んでいたペットボトルが、ここに来たら潰れていたよ。気圧の差がそうさせたのだろうけれど…ううむ、気温のみならず、そんなに気圧も違うのか? まさに高山って別世界だな。
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