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フルート発表会に向けて頑張ってます

 歌劇団の本番も近々ありますが、それが終わると、12月にフルートの発表会があります。12月と言うと、もうすぐなので、歌劇団の本番練習(「木綿のハンカチーフ」のソロパート)と並行して、ぼちぼちとフルート発表会に向けての準備も始めました。せっかくの発表会ですから、それぞれの曲に練習目標を設定して練習に励んでみようと思ってます。なにしろ、発表会ですからね。いつもの“セッションに参入!”ってのとは違うわけで、準備の過程が大切じゃないですか。

 フルート発表会に向けて、用意しているのは三曲です。まず一曲目である「バッハのシチリアーノ」はクラシック曲なので、イヤになるくらい楽譜どおりに演奏する事を目標にしました。つまり『クラシックのお作法できちんと演奏してみせる』と決めました。そのためには、さらってさらってさらいまくります。ま、いつものアルテに取り組むのと同じ姿勢で取り組むわけです。

 問題は「さらってさらってさらいまくる」つもりでも、2~3回繰り返すと飽きちゃうって事です。いやあ、根気が足りない私です(涙)。

 二曲目である「To love you more」はポピュラーソングです。ポピュラーソングを勉強する喜びは「自分の好きな曲を好きなように演奏できる楽しみ」って奴でしょうか? 元の曲はロックであろうが、J-POPであろうが、童謡唱歌であろうが、いやいっそ、クラシック曲のメロディを持ってきて、それを自分流に演奏しても良いのですよ。ビバ、ポピュラーソング!っす。もっとも、楽譜は自分で用意(場合によっては自分で書く:笑)しないといけませんが…。

 って、わけで、まずは自分用の楽譜を用意するところから、練習/準備が始まります。私が使用する楽譜は、いわゆる歌本の楽譜を参考にして作成します。だから言って、この楽譜をこのまま演奏するわけではありません。と言うのも、歌本の楽譜は、オリジナルどおりってわけじゃなく、大抵は歌本の編集者の好みが入っていて、部分的にアレンジされているからです。別にそれがイヤだと言うわけではありませんが、せっかくの発表会ですから、楽譜の作成から、ちょっとこだわってみたいじゃないですか(笑)。

 とりあえず、この歌本の楽譜を素材の一つにしながら、音源(セリーヌ・ディオンのバージョンと、クライズラー&カンパニーのバージョンの二つを聞きました)の好きな部分を反映させながら、インターネットに転がっている各種様々なスコアも参考にして、自分用の楽譜を作ります。

 まず最初に考えたのは、曲の長さ。とにかく、原曲は長い(5分以上あります)ので、これをカットをして短くしてみました。セリーヌは歌手だから、メロディに歌詞があるので、繰り返しが多少多くても平気ですし、クライズラー&カンパニーの方は、巧みなアレンジがしてあるので、長くても飽きずに聞かせられますが、私の場合は、フルート演奏なので歌詞はないし、そこまで緻密なアレンジなんてできるはずもないし、かなりの部分をバンドの皆さんのアドリブに頼る事になるので、原曲どおりの長さにすると、ダレる恐れがあるので、潔くスパッとカットして、曲を短くした方がいいだろうと考えました。で、カットしたのですが、結局、それでも4分はあるんですよ。いやあ、長いですね。

 キーはAmajorに決定。実は当初、Gmajorに移調して楽をしようと思ったのだけれど、試し吹きをした結果、ちょっと運指的には難しいのだけれど、Amajorって、ヴァイオリンには容易な調性だし、何と言っても、フルートのGisやFisのあの音色がいい感じに曲想と合うと思うので、あえて難しいAmajorで行きます。

 コードもしっかり見直しましたよ。基本的なコード進行は、どの楽譜も一緒だけれど、ポイントとなる部分は、楽譜によってコード進行が全然違うんですね。まあ、それほど、複雑な和音進行をしている曲だというわけです。

 歌本の楽譜が一番参考になったけれど、でもやはり、この楽譜のままでは、どうにもしっくり来ないと言うか、私の好みとは違う箇所が数カ所あったので、そこは別のコードに差し換えて、私好みにしました。

 あと、やっぱり、曲調を考えると、セリーヌ・ディオンのライブバージョン同様に、ヴァイオリンソロは必要だよね~…というわけで、歌本の楽譜にはない、ソロ演奏のための8小節を書き加えてみました(ピースっ!)。

 なにしろ、ほら、間奏がないと、長い曲なのにフルート吹きっぱなしになってしまい、私が疲れてヘトヘトになっちゃうので、これは避けたいなあという思いと、やっぱり「To love you more」と言うと、華麗なるヴァイオリンソロの曲でしょ。この曲がフルートだけで終わったら残念至極でしょ。やっぱり、ヴァイオリンソロが聞きたいじゃないですか。なのに、最初から最後までフルートだったら、聞いている人もガッカリするじゃないですか。

 というわけで、お客さんの期待に答えるためにも、ヴァイオリンソロパートは、どうしても必要なので書き加えてみました。ちなみに、ヴァイオリンソロは、ヒイロ先生にお願いする事になると思ってます。

 そんなこんなで、なんとかバンドの皆さんに渡す楽譜を作り、自分用にカラオケを作成して、そのカラオケ伴奏で練習です。

 「To love you more」の練習目標は…フルートで歌う事です。いや、私が女性だったら、この曲はぜひ自分の声で歌いたいのですよ。でも生憎と私は男性なので、この曲は歌えません。歌えないなら、女声音域のフルートで吹いてやる~って感じです。ま、つまり、フルートって、私にとっては、人工女声って感じなんです。自分に歌えない女性の歌を歌うための道具なんですね。だから、フルートで歌います。

 歌うと言っても、もちろんポピュラーソングなので(自分で書き直したという事もあるし)楽譜を尊重した演奏をしていきたいと思いますが、やはり、すべての要素を楽譜に書き表せたわけではありません。なので、細かいニュアンスなどは、これから練習を重ねながら、色々と考えていきたいと思います。

 例えば、どこのリズムを丸めておくとか、どこの箇所をシンコペーションで喰ってみるとか、どこでコブシを廻した方が良いかとか、音程を多少うわずり気味にするところ(そうすると、メロディが伴奏が浮いて聞こえるんですよ)はどこにするとか、どこは基本のメロディから外れて、アドリブっぽく演奏するのかとか。それと、せっかくのフルート演奏なので、特殊奏法の一つや二つは隠し味的に入れたいのだけれど、それをどこにいれるかとか…とにかく色々と考えないといけません。その上で、しっかりとフルートで歌うのが目標です。

 三曲目の「Fly me to the moon」はジャズなので、どれだけ楽譜から離れて演奏できるかが、今回の目標です。この曲の演奏では、譜面はさほど重要ではないので、アリアリのものを使います。実際の演奏も、一緒にやってくださるバンドの皆さんとセッション感覚でやる事になると思います。そういう意味では、事前の練習って、一体、何ができるんだろ? しかし、いつもセッションでは、初見でやっているテーマにしてもソロにしても、せっかくの発表会ですから、きちんと準備しておかないとダメかなって思う一方で、それじゃあジャズじゃないよなあとか思って、迷ってます。どうしましょ?

 私が発表会で演奏する三曲の練習目標は以上の通りです。

 それらの練習目標に合わせて、バッハを演奏するためにも、フルートの音色を壊さないように、しっかりとロングトーンもやって、良い音色をキープしておかないといけません。なにしろ、私は、夢中になると、フルートの音色を壊しちゃう人だから、気をつけないと。

 目下の課題は、それぞれの曲の調性がバラバラであるので、続けて演奏すると、指が混乱しちゃう事かな。なにしろ「Fly me to the moon」はAm(つまりC系)でナチュラルな調性だけれど「バッハのシチリアーノ」はB-durでフラット系の曲だし「To love you more」は一応Amajorでシャープ系の曲だけれど、曲の中で激しく転調を繰り返すタイプの曲んなんだよね。それが結構やっかいです。

 それと、今回の発表会では…今のところ、フルート演奏onlyで行こうかなって思ってます。前回は「デスペラード」を歌ったのだけれど、今回は去年よりもフルートが上達しているし、せっかくフルートの発表会なので、フルート演奏onlyで行くのもいいかな…って思ってます。ってか、フルートをたっぷり吹きたいんですよ。

 その点を先生ときっちり話したわけでないのだけれど、先生はもしかすると、一曲くらい歌ってほしいとお考えなのかもしれない…と薄々とは感じてます。別に私も歌うことはやぶさかではないので、これからの相談次第では、歌い吹きをやるかもしれませんが、どうでしょうね。

 ちなみに、今回は私以外の方で歌い吹きをする予定の方がいらっしゃるとか。なら、私は無理に歌うこともないかなって思う一方、サッチモじゃないけれど、歌い吹きってカッコいいよねって思ってます。ちょっと憧れます。

 やっぱり、歌い吹きをしようかな…。

コメント

  1. アリサ より:

    楽譜書き&アレンジおつかれさまです。
    コードを書き換えるのとか、移調とかすごい手間ではなかったですか?
    移調は、シーケンスソフトでできますが、それでもポチポチ打つのって時間かかりますよね。

    >せっかくの発表会ですから、きちんと準備しておかないとダメかなって思う一方で、それじゃあジャズじゃないよなあとか思って、迷ってます。どうしましょ?

    先生とご相談されてきめられるといいと思いますが、私だったら、発表会ということなので、ある程度決めて準備しておこうと考えます。
    テーマの後のソロの順番、最後の終わり方など。

    そして自分のソロだけは、やっぱり譜面に一度書いてみないとできません(汗
    上手になれば、口裏合わせ??だけで大丈夫なんでしょうね。

    ポピュラーもですが、テーマのフェイクくらいは、その場でえいや!になりそうですが、アドリブになると、まだ怖くてだめです。

  2. すとん より:

    >アリサさん

     コードの書き換え(と言うか、自分の好きなコード探し?)と、バイオリンソロの部分の書き加えは、確かに手間でした(笑)。移調は…しようと思って止めて、原調のまま行くことにしましたので、こっちは全然大した事はありません。

     楽譜は自分でチマチマと打って作りました。アリアリの楽譜を電子化するなら、妻に発注しちゃう(彼女はこの手の仕事が得意です)んですが、今回は考えながら楽譜を作っていたので、そういうわけにもいきませんでした。

     ま、近い内にレッスンがあるので、「Fly me to the moon」をどうやって準備するか相談してきます。とは言え、テーマのあとのソロの順番は…やはり当日のミュージシャンたちの顔ぶれを見て決めるんだろうなあ…と思いますが、最後の終わり方は、定番の終わり方があるはずなので(たぶん、最後のフレーズを繰り返して終わるんだろうと思います)、それは事前に確認しておこうと思ってます。

    >そして自分のソロだけは、やっぱり譜面に一度書いてみないとできません(汗

     ここですね、やっぱり。昨年の「デスペラード」はソロの部分を譜面化して練習しました。いわゆる“書きリブ”って奴ですね。で、あれから一年の間、何度となくソロはやりましたが、あれっきり書きリブってやってません。ま、だからグダグダになっちゃうのかもしれませんが(笑)。久しぶりに書きリブに挑戦するかな。しかし、書きリブよりも、アドリブソロの方がテクニック的に難しい事ができちゃうんですよ。これって不思議ですよね。結構難しいフレーズもアドリブならエイヤーってやっちゃうのに、一度譜面化しちゃうとできなくなるってのは、よっぽど楽譜ってものに呪縛されちゃう私なんだろうと思います。

     とにかく、色々と経験値が足りない私ですから、こういう発表会なども経験値ゲットのために、色々な試行錯誤をしていきたいと思ってます。

  3. アルビーナ より:

    すとんさんこんにちは!発表会に向けた練習、がんばっていらっしゃいますね!曲ごとにテーマを決めてらっしゃるなんて、さすがです!楽譜もご自身で用意されるとは、色々できてうらやましいです~。

    最近、初めて大きな楽器店でフルートを物色しました。試奏に興味はあるものの気後れして言い出せず、見てるだけで終わってしまいましたが、すとんさんの過去記事(フルート試奏カテゴリ)を読んで、こんどこそ!という気持ちになりました♪

  4. すとん より:

    >アルビーナさん、いらっしゃいませ。

     楽譜を自分で用意するのは、単純に、自分にちょうどいい楽譜が見つからないだけです。見つからないなら、無理して見つけるよりも、自分で手直ししちゃえ~って、それだけの事です。ゼロから書くなら大変でしょうが、私の場合は、元になるものを数種類用意して作りますので、実はそんなに大変じゃないんですよ(手間はかかりますが…:笑)。

     フルートを物色するなら、なるべくご自分で試奏してみてください。フルートの音は楽器だけでは決まらない部分があります。同じ楽器でも、演奏する人で、かなり印象が変わるんですよ。ですから、他人のレビューは話半分に聞いて、自分が吹くとどんな感じになるかという点に気をつけてみると良いですよ。

     それと、キーアクション(主にバネの強さですね)とか、頭部管の抵抗、管体の重量バランスなどは、見ただけでは絶対に分からないし、あまり試奏レビューでも取り上げられない部分ですが、とても実際に演奏する際には、大切な要素です。そういう所に注目して試奏すると、おもしろいと思います。

     ちゃんとしたお店はフルートの試奏を歓迎しますから、遠慮せずに申し出る事が肝心です。試奏を嫌がる店は、フルートという楽器に、その程度の認識しかないのですから、そういう店では買わない方がいいですよ。

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