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なぜカタカナで歌ってはいけないのか?

 外国語の歌を歌う時に(即座に読めないから)歌詞にカタカナをふって歌うのはやりがちですが、これは「やってはいけない」と言われています。

 便利なのに…なぜダメなのでしょうか? それはカタカナをふる事でいくつかの弊害が生じるからです。

1)子音をしっかり歌おう  カナには子音と母音の区別がありません。ですから、カタカナで歌ってしまうと、日本語的な発音になってしまうわけです。でも、当然ですが外国語の歌では、歌詞は子音と母音を分けて書かれているわけで、それは当然「子音も母音もしっかり歌いましょう」というわけで、特に日本語の場合は、母音を強調するのは意識すれば簡単ですが、子音をしっかり歌うというのは、なかなか心理的に難しいものがあります。だいたい、カタカナだと子音を意識できないからね。

 ですから、子音をしっかり歌うためにも、歌詞はカタカナではなく、原語表記の方が、意識しやすいのです。

2)日本語の母音と外国語の母音は違う  カタカナでも母音を強調して歌うことは、比較的簡単なのですが、問題は、日本語の母音と外国語の母音では、似ていても違っている事もあるので、それを何でもカタカナで表記してしまっては、正しく母音を発声できない事になりかねません。

 英語の曖昧母音とか、ドイツ語のウムラウトなど、それらをカタカナで表記してしまうと、だいぶ違ってしまいますし、私がよくやる日本語とイタリア語の“イ”と“i”は、耳で聞くとほぼ同じですが、発音方法が根本的に違うので、イタリア語の“i”を日本語の“イ”で代用するのは、かなり危険なのです。つまり、聞いた感じで似ているからと言って、外国語を日本語の母音で歌ってしまうのは、時に大きな誤りを生じてしまう事がありうるのです。

3)イントネーションが平板になりがち  日本語ってアクセントが強弱アクセントではなく音程アクセントなので、歌詞にしてしまうと平板になってしまいます。これは言語的な特性なので仕方ないです。でも、多くの外国語ではアクセントって強弱アクセントなのです。だから歌っていると、日本語歌唱よりもリズミカルに聞こえるのです。

 そんなわけで、外国語の歌の歌詞にカタカナをふって、カタカナで歌ってしまうと、その歌の歌唱そのものが、微妙に間違っている上に、つまらない歌唱になってしまうわけです。だから、歌詞にカタカナをふってはいけないと言われるわけです。

 それどころか、日本語の歌であっても「日本語の歌詞の上にローマ字を書いて、そのローマ字を見ながら、イタリア語の歌のように歌いましょう」なんていうアドウァイスがされたりするわけです(これはほんと)。

 実際、日本語の歌であっても、ローマ字で歌うと、より滑舌良くリズミカルに聞こえて、結果が良いんだそうです。そう考えると、少なくとも、楽譜に書かれる歌詞(つまり、歌われるための歌詞)としては、漢字仮名交じり文やカタカナ表記の文って、あまり良くないのかもしれません。

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