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カッコよい声を目指してはいけません

 ブログを再開します。これは4月下旬の声楽のレッスンの話です。

 ハミング&発声練習からです。ポイントは、いかに上アゴを開けて、響きを高くして発声できるか…なのです。不要なのは、大声であり、声を前に押す事です。ノドに力を入れてはいけません。しっかり腹筋を使って発声していく事で、腹筋による支えが声に聞こえくらいが良いのです。

 基本的に、音程の上昇は、響きの上昇を先行させて行いますが、音程の下降では、響きは高めにしたままにしないといけません。

 響きを高くするためには、腹筋の支えで上アゴの開きが求められますが、これはデジタル的な“0-1”ではなく“ちょっとずつ支える”“ちょっとずつ開く”が求められます。そういう意味ではアナログ的な感覚でコントロールする必要があります。

 そして上アゴの開きは、腹筋の支えに伴って開いていきます。だから優先すべきは腹筋の支えなのです。腹筋で声を支える事で、上アゴが開いていくのですから、人為的に上アゴを開いていこうとするのは、ちょっと違うらしいのです(ここが私には難しいです)。それしても、響きを高くしていくのは…ほんと、難しいです。

 声量も多くは要りませんし、声に力強さも要りません。高い音程になった時に、声がひっくり返ってしまうくらいで良いのだそうです。もちろん、声がひっくり返ってはいけないのですが、ひっくり返る直前程度で良いのだそうです。もしも、声がひっくり返りそうになったなら、ほんの少しだけ腹筋の支えを強くすれば、声はひっくり返らないんだそうです。

 なるべく力を使わない。なるべく声帯を消耗させない。楽に発声をしていく。何時間でも歌い続けられる声で歌っていく。そのために、しっかり声を腹筋で支えるわけです。歌う時に疲れるのは、腹筋だけで十分で、腹筋を使うことで背筋が疲れてしまうのは、やむをえない事だけれど、声が枯れたり、無くなったりするのは、発声的にはだいぶ間違った疲れ方…になります。

 カッコよく歌おうとする…と発声はダメになるのだそうです。結果として“カッコよい”のは良いとしても“カッコよさ”を求めてしまうと、むしろ結果的にカッコ悪くなってしまうのです。

 声量は要らないし、強い声も要らないのです。必要なのは響きの高い声で楽に歌い続けることなのです。

 うむ、難しい…です。

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