実はとても大切な事だと思います。
歌手って、自分の歌を他人に聞いてもらってナンボじゃないですか? それはプロ・アマ問わずの話です。だから、自己満足じゃいけないわけで、客観的視点を持たなきゃいけないわけで、そんな客観的視点を簡単に与えてくれるのが、録音です。
録音された自分の歌声を聞くのって…正直、イヤですよね。なんか変だし、思っている以上に下手くそだし、何よりも恥ずかしいです。
でもね、そんな、変で下手くそで恥ずかしい歌を歌っているのが、自分なんだし、他人が聞けば、そうとしか聞こえないのも事実です。
この事実を飲み込むのは、大変です。ある意味、歌を学ぶ人が越えなきゃいけない、最初のハードルなのかもしれません。
私も、初学の頃は、なかなか録音された自分の歌声を受け入れる事ができませんでした。だって、ほんと、下手くそなんだもの。
あれから10年以上の年月を経て、私は自分の下手くそな歌と汚い声を受け入れました。だってしょうがないじゃない、これが自分なんだもの。
むしろ、これだけ下手くそで、こんなに汚い声なんだから、もっと上手に歌いたいと思ったし、もっときれいな声で歌いたいと、強く強く願うようになりました。自分を受け入れる事が、上達の第一歩だよね。
なので今はむしろ、録音された自分の歌を、じっくりと聞けるようになりました。反省しながら、分析しながら、ダメ出しをしながら…ね。
ですから、今の私にとって、自分の歌を録音してそれを聞くというのは、ある意味、模擬試験を受ける受験生のような気分なのかもしれません。今の自分の実力を客観的に把握して、弱点把握とその対策を練るために、嫌だけれど必要不可欠な行為…って感じなのです。
頑張れ、自分。
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コメント
以前にも書き込みましたが、再び。
かの有名な、オーボエの宮本文昭さんは、
高校を出て、すぐ、ドイツ(だったか、ウィーンだったか)に留学して、
当時、物凄く高かった録音機材を買って、
自分の演奏を録音しては聞いて、欠点・間違いを見つけて修正して、
ということを繰り返していて、
「これが最高の先生だった」という趣旨のことを、
エッセイで書いておられました~。
ヾ(・◇・)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ(・∀・)ノ
(-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ
おしまい
オペラ座の怪人の怪人さん
そう、録音をじっくり聞くって、良い勉強になりますし、上達には欠かせない学習法だと思います。
でも、私もそうでしたが、自分の器楽演奏を録音で聞き直す事と、自分の歌を録音で聞き直すでは、その気恥ずかしさが100倍ぐらい違います。問題は、そこなんです。
録音だけじゃないです。人前での演奏も、楽器演奏よりも歌の方が500倍ぐらい違います。いや、見知った人がいるなら、1000倍ぐらい違うかも…。それくらい、歌って恥ずかしいものなんです。
ちなみに、同じ歌でも、合唱と独唱では、その気恥ずかしさは1万倍くらい違います。いやあ、歌って、恥ずかしいものなんです。そういう意味では、多少のマゾっ気がないと、人前で歌えないかもしれませんね。