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帯状疱疹日記 その7 わりかし快適な入院生活です

 さて、いよいよ入院当日です。入院は11時からなので、当日はゆっくりと最後(?)の朝を過ごしました。

 荷物は結構たくさんあります。普段、2泊3日程度の旅行に使うスーツケースにパンパンに荷物を入れ、手荷物にもやたらとたくさん荷物を詰め込んだ重装備で病院に向かいます。おそらく荷物の何割かは使用しないままで終わるかもしれませんが「無くて困るよりはマシ!」との判断で、多めに荷物を持ち込みました。

 今の病院はコロナ禍の影響もあって、原則、面会禁止となっています。以前の病院のように、面会が気楽にできるのならば、入院時の荷物は少なめにして、不足を感じたら妻に連絡をして、その都度持ってきてもらえばいいのですが、原則“面会禁止”だし、荷物の搬入にも、あれこれと手続きをしなければいけないので、必要なものは最初に自分で持ち込まないとややこしくなります。なので、少しでも快適な生活を営むためなら、大きな荷物なんて苦労にも感じませんし、用心深くもなるものです。

 荷物を転がして、妻と二人で、徒歩でT病院に向かいました。そこから無料送迎バスでS病院に向かいます。余裕をもって家を出たつもりでしたが、道路が混んでいたせいか、いい感じの時間に病院に着きました。

 鎮痛剤(ロキソプロフェン)は飲んでいますが、それでも頭痛は激しいのです。なんだかんだと妻に介護されながら病院に向かいます。院内に入ると一般患者さんの待合を素通りして、入院患者用の受付に行きます。そこで、入院手続きをするのです。例によって、痛みで意識があやふやな私に代わって、妻があれこれやってくれます。で、一通りの手続きを終えたところで、係の人が「では、これから病棟に向かってもらいますが、奥様はここまでです。病棟には患者様しか入れません。ご主人お一人でお願いします」と言われました。

 え? え? 何それ? 聞いてないよ!

 いやいや、聞いていないことはなく、事前に「今は病棟には患者さんしか入れず、家族の人でも、付き添いは禁止されています」と説明されていたのですが、痛みと鎮痛剤の影響で、頭がボーっとしているので、そんな反応をしてしまった私です。

 びっくりして、がっかりして、不安になった私ですが、これは諦めるしかありません。次に妻と会えるのは、退院当日なのです。いくら面会禁止と言っても、入院初日のベッドサイドまでの付き添いくらいは許されると、勝手に、思っていた私がアマちゃんでした。

 ああ、寂しい。ああ、不安だ~。何しろ、私は典型的な“昭和の男”なんだよぉ。妻無しじゃあ何もできないんだよぉ~。ああ、困った困った。

 と、困っていても誰も助けてくれないので、妻には別れを告げて、頑張って(?)一人で病棟に向かいました。

 病棟は、10階建てのビルの9階でした。私の病室は、南向きで、窓からの眺めが抜群に良い個室があてがわれました。窓からは海と江ノ島と伊豆半島が見えます。相模湾を行き来する船も見えます。烏帽子岩なんて、手に取れるほど近くに見えます。オーシャンビューです、まるでリゾートホテルみたい(笑)。たぶん、この部屋の差額ベッド代、高いんだろうなあ…。

 普段の入院なら、選択の余地無く大部屋に行く私ですが、今回は治験参加者と言う事で、ほぼすべての入院経費が製薬会社持ちという事もあって、あれこれ贅沢な入院生活となっています。こんな経験、滅多に出来ないから、しっかり楽しもうっと。

 それにしても、個室生活はいいですよ。何しろ、起床時間も就寝時間も関係ありません。好きな時間に起きて、好きな時間に寝られるんです。朝寝も夜更かしも自由自在のわがまま放題です。周囲に気を使わなくていいので、テレビもイヤホン無しで見られるし、電話もわざわざ電話部屋に行かずに自室で出来るし、ノートパソコンだって好きなだけパチパチ打てます。

 何と言っても良いのが、ノーマスク生活を送れる事です。この病院では、病院内であっても、基本的にマスク着用が義務づけられています。マスクを外していいのは、大部屋の場合、カーテンで周囲から隠れた時だけで、カーテンが開いている時はマスクをしないといけないのです。「マスクを外した姿を他人に見られたらダメ」というルールなんですね。ところが個室なら、部屋にいる時はノーマスクでOKなのです。そもそも部屋から出る時なんて、シャワーの時とコンビニに行く時ぐらいで、ほぼほぼ病室にいるので、基本的にノーマスク生活が可能なのです。ラッキー!

 そうそう、院内にコンビニがあるんです。それも24時間営業です。コロナ禍なので、外来患者との接触は避けて欲しいという事で、外来患者さんがいる8時~20時はなるべくコンビニに行かないようにしないといけませんが、それ以外の時間はコンビニOKなのがうれしいですね。建て替え前のT病院にあった旧売店は規模が小さい上に営業時間も短くて、使い勝手が決して良いとは言えなかったからね。コンビニ最高だよ。あと、私は利用しないけれど、院内にタリーズコーヒーがあるのも良いね。

 あと、Wifiが使い放題なのも、今どきでうれしいです。おかげで、ちょっとした隙間時間とか、以前入院した時は、ダラダラとテレビを見てるしかなかったけれど、今回はタブレットを使ってYouTubeやAbemaTVを見ています。受動的に番組を見せられるより、能動的に見たいものを見た方が楽しいでしょ?

 唯一不自由を感じているのが入浴で、風呂はなくてシャワーです。おまけにシャワーの使用は予約制で、一人30分ずつですし、シャワーは各病棟に1つしかありません。病棟には入院患者はたくさんいるので、とても混み合うのではないか? と心配してしまったけれど、私の病棟でのシャワー利用者は、1日せいぜい4~5人程度のようです。つまり、患者さんの大半はシャワーを利用せず、清拭で済ませているわけだ。実際、看護婦さん等もすぐに「温かいおしぼりを用意しましょうか?」と尋ねてくれるけれど、カラダを清めるなら、おしぼりで拭くよりもシャワーの方が良いよね。

 おしぼりと言えば、食事ごとに温かいおしぼりをもらうけれど、あれって手すら洗えない人が多いって事なんだろうなあって思いました。私は個室だからベッド脇に洗面施設が整っているけれど、大部屋だと洗面所は部屋の外だもの、移動困難な人だと、手すら洗えないわけだ。院内のあちこちに移動トイレを見かけるのも、同じ理由だろうけれど…大部屋で同室の人が移動トイレを使用していたら、仕方ないとしても、ちょっと困るよね。気配もそうだけれど、匂いとか…たまらないだろうね。もっとも、オムツ着用の人だっているだろうから、そんなのはまだマシなのかもしれないけれど…。そういう意味でも、個室は恵まれているんだな。

 そんなわけで、頭痛の辛さと点滴を入れた後のダルさを除けば、ほぼほぼ快適な入院生活を過ごす私なのでした。

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