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中古CDの買い取りを廃止する店が出てきた

 具体的にはゲオの話だけれど、いずれは他の店も追随していく事に間違いはないと思われます。なので、別にゲオを責めるつもりは全くありません。

 中古屋さんという商売があります。使用済み(中古)の、音楽CDや、映画DVD、ゲームソフト、コミックス等が主な商品ですが、それ以外にも色々なものを買い取って、それを安価で販売してくれる店です。

 発売されたばかりの700円のコミックスが、2~3日もすれば、400円程度の値段で売ってたりします。「安いは正義」と思っている人たちは、中古屋さんでコミックスを買うよね。店も大繁盛だ。

 と言うのも、コミックを発売当日に買って、読んで、すぐに中古屋に叩き売る人が増えてきた…なんてニュースも見たことがあります。おそらくは、そんな感じで、新刊コミックが発売直後に中古屋の店頭に並ぶのでしょうね。

 でもね、書店でコミックスを買えば、その利益の一部は出版社や漫画家さんに届くけれど、中古屋さんで買うと、儲けは全部中古屋のモノとなり、出版社や漫画家さんには1円たりとも利益が還元されないのは…大きな問題なんじゃないかと、個人的には考えています。

 コミックスだけでなく、CDもCD屋で購入すると、音楽家たちに著作権料が入るけれど、中古屋で買ったCDからは著作権料が支払われない…でしょ? 良くないと思うよ。

 ましてや、よその店で万引きした商品を中古屋で叩き売って現金化するなんていう、ちょっとしたマネーロンダリングのツールとして使う人もいる…なんて噂も聞いた事があります。まあ当然、これは犯罪に加担するようなものだし、警察も動いてほしいなあと思います。

 そんな感じで、何かと「???」と思ってしまうのが中古屋さんという業態です。とは言え、彼らは“古物商”というれっきとした商売をしているだけであり、あれこれ「???」と思ってしまうのは、もしかすると古物商に関する法整備とかが、まだまだ不十分なだけなのかもしれません。

 閑話休題。

 ゲオを始めとする、一部の業者が中古CDの買い取りを廃止しました。要は「中古CDが売れなくなってきたから、仕入れを止めます」ってだけの話なんだと思います。

 そりゃあ、中古CDは売れなくなってきているよね。

 そもそも、音楽CDそのものが売れなくなってきているわけで、それでもCD屋は、新品CDにポスターやクリアファイル、ブロマイド、一部のアイドルだと握手券とか投票券を付ける等の特典(付加価値)を付けて、なんとかCDを売ってきたわけです。客もCDそのものよりも、特典を目当てにCDを購入してきたわけです。すでに店も客も、CDを“音楽の入れ物(メディア)”としては見ていないってわけです。

 すでに世の中は、CDを特典を目当てに買うもの…として認識しているのかもしれません。

 でも、中古CDには、それらの特典が付いていないわけです。中古CDの購入者は、純粋にそのCDに入っている音楽を安く聞きたい人たちなわけだけれど、今の時代、音楽だけを聞きたいなら、YouTubeでも、配信でも、サブスクリプションでも聞けちゃうわけです。音楽の入れ物としてのCDが求められていない以上、CDよりも安価で手軽に音楽が入手できる手段があるなら、そりゃあ中古CDを買う人もいなくなって当然です。

 店だって、中古CDの取り扱いには困っていると思うんだよね。例えば、握手券欲しさに10枚20枚、いや人によって百枚単位で購入したCDを、その握手券だけ抜いたものを、中古屋に持ってきて「買ってくれ」って持ってこられても、そんな売れるはずのないCDなんて、店にとっては、ただの不良商品になるわけで、だったらいっそ「中古CDの買い取りを止めます」って言いたくなるわけです。

 まあ、仕方ないよね。

 ただ、CD買い取りが無くなって、困っている人の気持ちも分からないでもないです。と言うものも、私も未だに音楽はCDで購入しているからです。

 今や音楽をCDで買っても、CDで聞くことなんて無いよね。私も買ってきたら、すぐにパソコンに取り込んじゃうもの。で、出先ならパソコンからスマホに同期させた音源で聞いちゃうし、家にいるなら、パソコンから取り込んだ音源で聞いちゃうもの。昔みたいに、ステレオとかラジカセとかにCDを入れて再生して聞くなんて、まず絶対にしないもの。だから購入をしたCDは、パソコンに取り込んだ後は、CD棚で死蔵されています。

 これがまた場所を塞ぐんだよね。DVDはパソコンに取り込めないので、どうしてもディスクが必要だけれど、CDはパソコンに取り込んたら、もう不要なんだよ。それでも私にはコレクター癖が無いわけではないので、死蔵されたCDの入っている棚を見てはエヘラエヘラしているわけだけれど、コレクター癖がない人にとっては、死蔵されたCDなんて、ただの場所ふさぎにしかならないし、だったら中古屋に売ってしまえば、それなりの現金になるわけで、そうやって現金化して、次のCDを買う時の資金にしてしまえ!と考えても、全然不思議じゃないです。

 むしろ、そっちの方が一般的な行動なのかな?

 それなのに、中古CDの買い取りが廃止されたら…「これからは買ったCDがドンドン部屋に溜まっていくのか~!」と叫びたくなるわけです。場所って貴重だよね。

 CDで場所を塞がれるのがイヤなら、CD購入を止めて、さっさと配信に移行しちゃえばいいじゃん。いつまでもCDにしがみついているなんて、なんてジジイくさいんだ! いや、私はジジイだから、まだまだCDにしがみつくけれどね。

 CDの山に埋もれて死ぬのも、悪くないじゃないか!

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