スポンサーリンク

夏から冬へ真っ逆さまな感じです[2022年10月の落ち穂拾い]

 今年の10月は、本当に“季節の変わり目”でしたね。

 10月になったばかりの頃は、まだまだ暑くて、半袖が過ごしやすくて「このままずっと暑いままなのかしら?」なんて思っていたものですが、10月の終わりの今日このごろでは、上着着用どころか、コートが恋しくなるくらいに寒さを感じています。気候の変化にカラダが追いついて行けず、なんともだるさを感じる日々です。夏から冬に急降下だよなあ…、秋が恋しいです。あんまり早く寒くなって欲しくないです。

テノールの役どころ

 オペラでテノールが演じる役って、だいたい設定年齢が若いんです。10代からせいぜい20代前半までかな? いわゆる少年~青年の役がほとんどです。

 例えば、私が最近見たワーグナーの『パルジファル』なら、主人公のパルジファルは、第一幕の愚者として登場するシーンでは、たぶん10代前半の設定だと思います。今風に言うなら、中学生ぐらいです。そりゃあ愚者でしょう(笑)。救世主として登場する最終幕でも、おそらく20歳前後の設定だと思いますよ。つまり、大学生ぐらいです。なので、救世主として覚醒したというよりも、人間として成長したのでしょうね。

 実際のオペラの舞台では、ジジイなテノールがこれらの役を演じるので、役の年齢が分かりづらいのです。第一幕からして、すでに十分に大人に見えちゃうのです。でも、落ち着いて舞台を見ていれば、ストーリーの流れやセリフの端々から、その役のだいたいの設定年齢が分かるってもんです。テノールが演じる役は、少年や青年が大半なのです。後は…思慮の浅い脳筋野郎とか、知恵遅れ気味の若者とか…そんな人生の深味に欠けるよう役ばかりです。だいたい、テノールの声って、聞きようによっては、軽薄にしか聞こえないからねえ…。人生の深淵もまだ見たことがない…って役ばかりを演じるのです。

 つまり、バカか、王子様か、理想主義者を歌って演じるのがテノールなんです。

伴奏者への謝礼について

 ううむ、声楽の伴奏料(つまり伴奏者への謝礼)って、どこかに明記されているわけでもなければ、地域の相場や伴奏者自身のランク等によって変わってくる事もあり、確かに「○○円です」と明言するのが難しいですね。

 よく知らないプロのピアニストさんに、アマチュア歌手として伴奏依頼をする時の謝礼の金額という事で話を進めます。

 その場合、一番手っ取り早い方法は、同じ業界人である、あなたが師事されている声楽の先生に謝礼の相談をする事だと思います。それが一番間違いないです。同じ地域の業界人同士なら、地域の相場や演奏者のランクによるギャラの相場とかをご存知のはずだからです。

 もっとも、それ以前の話として、例え相手がプロのピアニストさんだったとしても、手探りでよく知らない方に伴奏依頼をするのは…危険ですよ。

 その人がどの程度演奏できるのか? 分からないでしょ? 独奏が上手でも伴奏は全然ダメって人は大勢いますし、それ以前に、音大卒業していてプロを名乗っていても、ロクにピアノが弾けないピアニストさんも腐るほどいますし…。よく知らない方に伴奏依頼するのは、本当に最後の最後ですって。

 身近な知り合い、あるいは知り合いの知り合い程度の人間関係の中に伴奏依頼できる方がいらっしゃらなければ、いっそ先生に相談しちゃった方が確実だと思います。それも難しくて、どうしても見知らぬ方に伴奏をお願いせざるをえないのならは、見つけた伴奏者に直接謝礼の金額を尋ねちゃうのもアリです。相手はプロなのだし、ビジネスライクに尋ねれば、失礼にも当たりません。

 最後に確認です。伴奏者の謝礼は、地域の相場、その人の演奏者としてのランク、あなたとの人間関係、当地での謝礼の習慣等々で大きく変わります。まだ、本番とリハーサルでの金額が大きく違うのも当たり前です。

 音楽家って専門職です。伴奏をお願いすると言うのは、その人の時間を買うのと同じなわけで、そういう意味では、この件に関しては、ネットの情報なんて当てにならないと思います。

カラオケのキー設定について

 カラオケのキーは、大抵、オリジナルの歌手たちが歌っているより3度低く移調されているのが普通です。一般の人だと、プロ歌手のようには歌えないので、そういうふうに調整されているわけです。そうやって、少し歌いやすくなっているわけです。私の場合、そもそも声が少々高いので、カラオケでそれをされてしまうと、返って歌いづらいので、必ずオリジナルキーに設定し直してから歌うようにしています(アマチュアと言えども歌手だしね)。

 それにしても、プロ歌手のキーと言いますか、ポピュラー音楽を歌う歌手の最高音って、年代ごとに段々と高くなっているんですよ。最近の歌手たち、例えば髭男とかは、もう最高音が高くて高くて、オペラ歌手も真っ青ってくらいの高音を使っています。

 例えば、髭男の“Travelers”という曲の最高音はF5なんだそうです。ただしこれは裏声のようです。とは言え、髭男のヴォーカルは、そもそも声が高く、地声でもHi-C#までは使うようです。それはすごい事です。ポピュラーとオペラでは発声方法が異なるとは言え、並のプロテノールでは出せない、すごい高音で歌っているんです。これは破格のすごさなのです。パヴァロッティやフローレスと言った、ある意味、超一流のオペラ歌手並の事をやっている…と言えなくもないのです。

 すごいよねえ…。私が子どもの頃は、日本のポピュラー歌手なんて、ほぼバリトンくらいの音域で歌っている人が多くて、私には低すぎて歌えないくらいだったんです。なので、若い私がカラオケに行って洋楽ばかり歌っていたのも、当時の日本の歌謡曲だと声に合わなかったからです(洋楽は、基本、男性はテノール音域で歌っている事が多いのです)。

 ちなみに、日本で、声が高いポピュラー歌手というと、オフコースの小田和正氏が思い浮かびますが、彼は地声でA4(Hi-Cよりも低いAです)までなんです。裏声は使いません。時代を感じますね。髭男は、それよりも、うんと高い音まで使うのですから…髭男のすごさが分かります。ちなみに、オフコースよりも前の世代の森進一氏は、G#4までだそうです(彼も裏声は使いません)。

 もちろん、この高さでは、普通の男性では歌えない…という事には同意します。髭男はもちろん、小田和正氏も森進一氏も…ですね。やっぱり彼らはすごいです。

 私は、頑張れば…小田和正氏や森進一氏の歌が歌えそうですが、髭男は歌えなさそうだなあ(汗)。

今月のお気に入り 教育芸術社のシューベルト歌曲集

 ドイツリートは詩が命です…と言われた事があります。声に任せて歌い飛ばすのではなく、詩の意味を理解し、詩の意味をきちんと伝えるように歌わないといけない…のだそうです。

 とは言われても、ドイツ語は外国語で難しいし、他人に伝える以前に自分が理解できていません。単語の一つ一つを辞書をひいて調べて訳して、師の内容を理解してから歌うのが本来の姿でしょうが、正直、私などは「歌いたい!」という気持ちが優先して、ついつい詩の理解はおろそかになりがちです。

 正直に言えば、単語一つ一つなんて辞書ひいて調べるのが億劫です。詩の内容? すごく大雑把な理解、例えば「この曲は、女の子にふられて悲しい気持ちを歌った歌」とか「これは死神がお迎えに来た歌」とか、そんな理解で歌っていたりします。

 リート好きな人には、殴られても文句言えないかも…。

 忙しい上に面倒くさがり屋なので、そんな感じになっています。でも、それじゃダメというのは自覚しています。

 そこで、この教育芸術社のシューベルト歌曲集です。この本は、楽譜と同じページに単語の逐語訳と、詩全体の訳が載っていますし、曲によっては、ちょっとした豆知識も載っています。私のような面倒くさがり屋で、詩の内容も分からないまま歌ってしまうような人には、最低限の知識を与えてくれる、かなり便利な楽譜集です。

 シューベルトの歌曲集以外に、イタリア古典歌曲集も販売されています。

 便利な楽譜集なので、シューベルトの三大歌曲集はもちろん、イタリア近代歌曲集とか、トスティ歌曲集、オペラアリア集などもあればうれしいのですが、そういうわけにはいかないようです。

今月の金魚

 2022年10月12日(水)タニシ、約150匹を迎え入れる。
 2022年10月15日(土)緋ドジョウ、4匹を迎え入れる。

今月のひとこと

 お彼岸になると、彼岸花が咲きます。彼岸花…私、好きなんです。鮮やかな朱色と幾何学的な華の形…葉もなく、大輪の華が堂々と咲き誇り、個性があって、力強い感じがして…好きなんです。(2022年9月26日~10月6日)

 急に寒くなってきましたね。ようやく秋がやってきたようです。これでいい感じで衣替えができそうです。秋っていい季節ですよね。願わくは、冬の到来が遅れて、しばらく秋を満喫できたらなあ…と思ってますが、きっとすぐに冬がやってくのだろうと観念しています。そう、例年、秋って短いんだよね。(2022年10月6~8日)

 秋は…私にとっては“仕事の秋”です。いやあ、秋って繁忙期なんですよ、世間の皆さんは行楽シーズンで楽しそうですが、私は休日出勤の連続なのです。たまの休みは…専ら休養に充てます…なんて書きながら、必死に遊びにも出かけたりもするんだから、私もタフだよね。(2022年10月8~14日)

 涼しいですね…ってか、寒いですね。ついこの前まで暑くて暑くて辛かったのに、今はうっかり薄着でいると風邪ひきそうなくらいに寒いです。季節の移り変わりの速さにビックリしています。(2022年10月14~17日)

 先日のNHK大河「鎌倉殿の13人」で、なんと源実朝が同性愛者である事を告白! まあ、歴史を見れば「たぶんそうなんだろうなあ…」とは思うものの、それをドラマの設定として使ってしまうとは…時代は令和なんだねえ。(2022年10月17~20日)

 最近、広告を掲載しはじめた老犬ブログですが、その広告に、地元の割りと大きめな合唱団の団員募集の広告が掲載されました。「え? ローカルなアマチュア合唱団の団員募集をネット広告でやるの?」今はそういう時代なのでしょうね。でも、この広告を真に受けて、私が団員募集に応募しても、門前払いされちゃうんだろうなあと思いました。と言うのも、ここの合唱団ってレベルが高くてね…とてもお遊びの素人歌手なんて、及びじゃ無いんだね。なのに、どうして、ネット広告? と思わないでもなかったりします。(2022年10月20~23日)

 終わった終わった。クラシックコンサートが終わった。今年はとっても楽しかったよ。ふう、詳細は記事にしてアップするので、ちょっと待っててね。(2022年10月23~24日)
 なんと「鬼滅の刃」が、新橋演舞場で2024年の2月&3月にスーパー歌舞伎2として上演される事が正式発表されました。ううむ「ワンピース」は面白かったからなあ…。これは期待値爆上がりだよぉ。(2022年10月24~27日)

 今月は以上です。よろしくお願いします。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました