声楽のレッスンの続きです。ドナウディ作曲の「Amor s’apprende/ 愛は取り付いてしまう」の練習をしました。
この曲は二重唱なのですが、ここでも気が抜けた状態で歌ってしまった私です。気が抜けているので、法則性もないまま、割と歌えている部分と、アレアレという部分があって、先生もどこをどう指摘しようかと悩んでしまったようです。ははは(汗)。
ちなみに言い訳すると、私、レッスン日の前日と当日、風邪で寝込んでました。なので、まだ風邪が抜けきらず、熱も残っているような状態だったわけですが、そういう体調不良な状態でも、気を抜かずに、ちゃんと歌えないダメですね。だって、本番の時に風邪をひいていて、頭がボーとしている事だってあるわけで、そういう備え…というか、訓練もしておかないとダメだなってわけです。
で、二重唱ですが、基本的に、一方的に、私が責められまくりました。まあ、ダメなのは私だけ…って感じです。
歌って、気を抜いて歌うと…ピッチが下がるみたいですね。集中して歌えば、きちんと歌えるのに、なんとなくボケーと歌ってしまうと、フラットして、うまくハモりません。そうでなくても、私の歌声は(ノドに力が入った発声という事もあって)フラット気味になりがちなので、自分としては、少し上ずった感じで歌って、ちょうど良いという感じのようです。
この歌は何度か転調するのですが、特に、短調から長調に転調する時、その切替えた音を私が歌うのですが、その時に“長調になりました”という事を感じさせるように、特に“高め”に歌わないといけません。意識して、そうやらないとダメだな。
あとは、妻の歌をよく聞いて、私があちらに寄り添って歌うようにしないといけません。自分のことだけで、アップアップしていては二重唱にはならないわけだしね。
さて、最後はオペラアリアです。ヴェルディ作曲「椿姫」の「De’miei Bollenti spiriti/燃える心を」です。
とにかく、悪い癖をどうにかしないといけないって話になりました。どんな悪い癖…かと言うと、高音でビビる癖です。
特に、曲の最高音とか、フレーズの頂点の高音とか、聞かせどころの高音とか、とにかく、目立つ箇所の高音って、意識しすぎて失敗しがちな人なんです。
今回のアリアなんて、前半部の最高音が高いG、後半部の最高音がA♭で、決して歌えない高さの音じゃないのです(私の声域的には、高いAがギリギリで、A♭はまず大丈夫、Gは安心の高さ、なはずなんです)。なのに、このアリアでは、GやA♭でコケまくるわけなのです。
もちろん、同じ音でもフレーズの流れで、歌いやすい音とか歌いづらい音とかありますし、オペラアリアというのは、やたら難しいのが当たり前なので、発声練習で出せる音と、アリアで歌える音は、必ずしもイコールではないのだけれど、それにしても、もう少し楽に歌える歌のはずなんですが、決まって失敗をかましてしまう私なのです。
失敗の原因は、高音が近づくとビビってしまって、高音の直前まで流れていた息が、急に止まってしまって、ノドだけで歌ってしまって失敗するってわけなのです。
声って、別に息が流れていなくても出せるわけだけれど、息が流れていない状態で出る声は、ノドの声です。ノドに力が入った声です。息がしっかり流れていれば、出るはずの声が、息が止まってしまい、ノドに力が入っての発声だから、そりゃあ高音(に限りませんが)なんて出ないわけですよ。
だから、高音だという意識がなければ、ビビる事もないので、案外、ピャーっと歌えるものが「次に高音が来る…」って意識してしまうと、それでビビってしまって、息が止まって、歌えなくなってしまうのです。
いやはや、チキンだね。ビビリだね。
だから対策としては、高音の前になっても、ビビらずに息を流し続けて歌うことなんだけれど、ビビるのは理屈じゃないからね、感情だからね。本能だからね。ビビっちゃいけないと思っても、ついついビビってしまうわけなんですよ。
ダメじゃん。
ビビらずに歌えるようになるには、どうしたらいいのでしょうか? いやあ、これはメンタルの問題だから、なかなかに難しい問題です。
息をしっかり流す -> クチの奥をしっかり開ける -> ビビらずにしっかり歌う
これがきちんとできれば、この曲は本来、さほど苦労せずに歌えるはずなんだけれどなあ。
あと、もっとベターと歌えると、もう少し楽になるとも教えてもらいました。ベターと歌うとは…曲の最初っから最後まで、息を支えっぱなしで、休まずに歌う事です。こういう曲は、歌っている最中になまじ休んでしまうと、息を立て直すのに、却って疲れてしまうそうなのです。休んで疲れてしまうなら、休まずに頑張る方が現実的って話なのです。
色々と難しいです。本番も間近なので、とりあえずは、ビビらずに歌えるようになりたいものです。
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