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神様のような気分で歌えれば良いのだろうと思います

 声楽のレッスンの続きです。
 まずはハミング&発声練習です。同じ声で歌い続けるように、フレーズの途中で声を変えないように…意識しないと、音程ごとに声が変わっちゃうんですよ。でも、それはクラシック的な発声方法ではないので、ダメなんです。気をつけましょう。いつも言われていますが、しっかり腹筋で支える事、クチは縦開きです。発声練習も同様です。
 さっそく歌の練習に入りました。メンデルスゾーンの「Auf Flügeln des Gesanges/歌の翼に」です。
 この曲は、自宅では今一番多く歌っている曲ですが、全然練習と言うか、歌い込みが足りないですね。とにかく、今年は例年のように練習時間が取れてないのです。下手をすると、レッスンとレッスンの間に一度も自宅練習ができなかった事もあるくらいですから、圧倒的に練習が足りてません。
 それでも他の曲は、何とかカタチになっていますが、この曲は、全然カタチになってません。有節歌曲は曲をカラダに入れるまでに時間がかかりがちですが…ああ、大丈夫なのかしら?
 ドイツ語の曲なので、一生懸命にドイツ語をしゃべっています。ドイツ語をしゃべる事は大切な事だけれど、それに一生懸命になりすぎて、声を横につないでレガートに歌う事を忘れてはいけません。滑舌の良さとレガートな歌との両立を目指さないといけません(難しい)。これを克服するには…練習あるのみだな。
 ええと、暗譜に関しては、すでに諦めています。ドイツ語有節歌曲は難しいですわ。あと一ヶ月程度でどうにかなるとは思えないので、諦めて、カンニングペーパー(歌詞カード)を作成しました。本番では、それを堂々と見ながら歌おうと思ってます。
 次はメンデルスゾーン作曲「エリア」より3番「Zerreißet eure Herzen/汝らの衣ではなく」です。レチタティーヴォです。この曲は「Auf Flügeln des Gesanges/歌の翼に」ほどではありませんが、暗譜がちょっと怪しいです。でもまあ、あと一ヶ月あれば何とかなるとは思いますが、「Auf Flügeln des Gesanges/歌の翼に」ではカンニングペーパーを作るのですから、この曲も作っちゃう事にしました。
 あとは、カンニングペーパーを見ながら歌う事に慣れないといけないですね。なにしろ普段は楽譜を見て歌っていますが、楽譜と歌詞カードではあれこれ勝手が違いますから、歌詞カードに慣れないといけません。
 で、レッスンでは歌に気持ちが入りすぎと言われました。それは、3番だけでなく、次の4番もそうです。気持ちが入りすぎて、歌が人間臭くなっていると言われました。
 「感情がこもって、いい歌が歌えてるなら、良いじゃん」とか思ってましたが、それではダメなんだそうです。歌に感情を込める余裕があるなら、その余裕は発声に使いなさいと言われました。歌に感情を込めるよりも、ひたすら発声について考え、発声に気持ちを捧げて歌いなさいってわけです。「それがテノールってものですよ」とも言われちゃいました。
 棒歌い上等! 歌に気持ちを込めるのは、最後の最後なんだろうなあって思いました。
 私は他の声についてはよく分かりませんが、テノールは“歌う事自体がチャレンジ”という主旨の事を、色々なところで色々な方から事あるごとに聞かされてきました。テノールの声で歌う事がそもそも大変なんだとも言われます。だから、テノールという人種は、常に発声の事を考えて、発声を第一にして歌を歌い、歌を聞き、歌を学ぶわけです。
 テノールって、オペラでは主役しか歌わない声なんだよね。だから、主役が歌えなきゃ存在価値がない声で、主役を歌うってのは、常に挑戦なんだよね。だから、テノールは歌う事自体がチャレンジになってしまうわけで、そのチャレンジに勝ち続けるために、常に発声発声発声なんだろうと思います。
 いつも負け続けている私が言うべき事じゃないけれどね。でも、この事は、なかなか他の声の人には分かってもらえないんだよね。
 歌に感情がこもってしまったのは、先日、エリア全曲のコンサートを聞いてきて、私が歌うアリアが、誰がどんな場面で歌っているのかが、よくよく理解できてしまったからです。物語の中でのアリアの役割が分かった…って感じで、このアリアを歌う登場人物の立場や気持ちが分かって、よりアリアの歌い方が分かった…って感じなのだけれど、ひとまずそれはリセットしましょう。
 登場人物の感情とか物語の流れ等からは、一定の距離を取り、少しだけ冷めた目でアリアを俯瞰し、冷静な心で発声メインで歌うように、そう、下界をのぞく神様になったような気分で歌えると良いなあと思いました。

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