私、常々不思議に思っている事がございます。それは『金魚って食べている時は息をしていていないの?』あるいは『食べている時に、なぜむせないの?』です。
と言うのも、金魚って我々と違って鼻が無いでしょ? エサを食べるにしても、息をするにしても、両方共クチを使っているわけです。つまり我々的に言えば“年中鼻が詰まってクチ呼吸している人”と同じ状態なのです。
私もずっと以前、まだ花粉症が世間的に認知されていなかった頃、毎年春先になると、鼻が詰まって詰まって、それはもう毎年ひどい状態になっていました。当時は、花粉症の事を“春風邪”と呼んでました。「春風邪はバカはひかない」と言って、毎年春風邪をひく自分は、ひかない周りの愚民たちに対して、ちょっぴり優越感みたいなものを感じていたりいなかったりしていましたが、だからと言って、風邪薬を飲んだからと言って、症状が良くなるわけでもなく、毎年ヒドイことになっていたわけです。
よく両方の鼻の穴が詰まってしまい、口呼吸を余儀なくされることも、ままありました。あれは苦しかったなあ…。
とにかく、普通にしている時は、クチで呼吸していても、そんなに困ることはありません。せいぜい、やたらとノドが乾燥して困るってぐらいです。でも、食事の時は…はなはだしく困りました。だって、モノを食べる時って、クチが食事に使われてしまうので、息が出来ないじゃないですか? そりゃあ苦しかったですよ。
金魚はクチでエサを食べ息をしているわけだから、エサを食べている時は無呼吸状態になって、苦しくはないのでしょうか?
鼻が詰まっていながらも食事をすると、どうしても息苦しくなります。それで、やむを得ず、クチ開いて、食事と呼吸の両立は図ると…たいてい食べ物が気管に入って、むせます。金魚とて、クチから入ったエサは食道に行きますが、呼吸のために取り込んだ水はエラに行くわけで、それぞれ行き先が異なるわけで、うっかりエサがエラに入っていったら…むせないのかしら?
なんて、思いながら、水槽のドジョウを見ていたら、ちょうど食事中でした。水槽の水底に沈んでしまったエサをモツモツと食べています。で、その様子をじっくり観察していたら、ときおりエラから砂利がボコボコ出てくるじゃないですか? つまりドジョウは、水底に沈んだエサを食べるとき、エサも砂利も一緒に吸い込んで、エサは胃袋へ、その他のモノ(砂利も当然含みます)はエラの方に行くようです。で、そのままエラ経由で外へ排出されてしまうようです。
人間ならば、むせてしまう状況でも、彼らは平気なようです。
考えてみれば、人間にはエラがないから、誤って気管に入った異物は、一度クチに戻してから処理をしないといけません。なにしろ呼吸器官は閉管になっていますからね。ところが金魚やドジョウなどの魚類の呼吸器官は開管なんですね。誤って気管に入ってしまったものは、そのまま気管から外へ排出してしまえばいいわけで、人間のようにむせかえって、異物をクチに戻す必要がないのです。
つまり、彼らは食事中にむせる必要が全くないのです。
ああ、うらやましいぞ。こんなカラダの構造なら、花粉症でも楽に乗り切れるに違いないです…ってか、彼らには花粉症は、そもそも存在していないんだっけ?
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