常日頃からアンテナが低いなあ…と思っていますが、今回は本当に自分のアンテナが低い事に嫌気が差しました。
世界的にも貴重なヘルデン・テノールの一人である、ヨハン・ボータが今年(2016年)の9月8日に亡くなったのだそうです。享年51歳。若すぎます。
実は今、ウィーン国立歌劇場の来日公演が行われていて『ナクソス島のアリアドネ』のテノール歌手/バッカス役としてボータがやってくるはずだったのですが、当然、代役がたてられたわけで、その関係で、ようやく私の低いアンテナにも、ボータに何ががあったらしい…という事がひっかかり、今回の訃報に到達したわけです。
ああ、ボータの死去も悲しいですが、私のアンテナの低さも悲しいですし、ポータほどの歌手であっても、訃報が一般的なニュースにならないという事も悲しいです。なんか、あれもこれも悲しくて、私、ちょっと取り乱しています。
私はボータを生で見たことはありません。メトのライブビューイングの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』で見た程度です。声は素晴らしいのですが、容姿がほぼドラえもんなのが残念…みたいな事を書いた覚えがあります。亡くなったと知らせを聞いた時は「糖尿病?」と思いましたが、そうではなくてガンだったそうです。
ボータは南アフリカの出身で、最近ではウィーンに住み、ウィーン国立歌劇場を始め、ヨーロッパの歌劇場で活躍されていたそうです。
ボータを知らない方のために動画を一つ貼っておきます。
2008年にウィーン国立歌劇場で歌った『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の中のテノールアリア『朝はバラ色に輝き(優勝の歌)』です。この美声を聞くと、体型がドラえもんでも許しちゃいますね。ほんと、素晴らしいテノール歌手を失いました。合掌。
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コメント
こんばんは。
>常日頃からアンテナが低い
こちらはメチャ低いです。
自分で楽しめる楽器はフルートしかありませんが、ここしばらくフルートのリサイタル、コンクールへ聴きに行っていません。
レッスン通っていた当時、元師匠から韓国でのアラン・マリオンの急逝の話を伺ったときはビックリでした。でも何年前?
声楽はディスカウ、シュワルツコップフあたりのLP,CD,TV放送を聴いたくらいで、それ以降はほとんどわかりません。
ナクソスも大好きなオペラですが、誰が歌っているか気にしていませんでした。
ピアノはギリギリオッカケていて、来年チョ・ソンジン(2015年ショパンコンクール優勝者)のリサイタルに行ってきます。
ほとんどミーハー(これも死語?)です。
tetsuさん
フルートのコンサート…ああ、私も全然言ってないです…と言うか、たぶん行ったら、寝ちゃいそう…。駄目だなあ、生活に心と体力の余裕が無くて…。
>声楽はディスカウ、シュワルツコップフあたりのLP,CD,TV放送を聴いたくらいで、
お二人とも、とうに星になってますって。古いにも程がある。でもまあ、気持ちは分かります。最近の歌手は昔の歌手よりも格段に上手い人が増えましたが、いわゆるスターはいなくなりましたからね。それこそ、最後のスターって…パヴァロッティ…かな? それ以降は、人気者はいても、燦然と輝くスターってわけにはいかないかなあって思います。
個人的には、フレミングとかガランチャとかカウフマンとかホロストフスキーとか、すごいなあって思うし、大人気歌手なのは知っているけれど、でもディスカウとかシュワルツコップフと並べられるのかと言うと…厳しいよね。それに、今あげた4名の歌手なんて、tetsuさん知らないでしょ? 今の(たぶん)トップ歌手たちだよ。
21世紀の現在って、スターって出づらい時代なのかな? なんて思ったりします。
こんばんは。
>フレミングとかガランチャとかカウフマンとかホロストフスキーとか
>tetsuさん知らないでしょ? 今の(たぶん)トップ歌手たちだよ。
仰る通り初めて聞く名前ばかりです。
マティアス・ゲルネのリートリサイタルは偶々見つけて通ったくらいです。
一時期よく通っていフルートでは、パユが図抜けているのはよくわかりますが、次の世代さえわかりません。
古い話題しかわからないボケオヤジになっているようで怖いです。
何か新しいことか習慣を始めたい、とマジ考えています。
tetsuさん
私はオペラ関係は頑張って勉強して、ようやく追いついている感じです。その他の音楽については、20世紀の演奏だったり、20世紀の音楽だったりを、洋の東西問わず、ポピュラーであろうがクラシックであろうがを楽しんでいます。
もう21世紀になって16年も経っているのにね。趣味趣向が20世紀のまんまな私です。
>古い話題しかわからないボケオヤジになっているようで怖いです。
別に若い人と話をするチャンスもないし、実際、私の好みは20世紀のようだし、まあ自然体にしとけばいいや…なんていう、半分、悟りのようなものを開いている私でございました。まあ、ダイエットするよりも、ユルユルのゴムパンツを履けばいいやという、自堕落な発想なのです。