最近の老人界(?)では、ゲートボールの人気が凋落し、代わりにグラウンドゴルフという新しい競技の人気が勃興してきたのだそうです。この2つのスポーツは、ある部分で似ていて、ある部分では大きく異なっています。どちらも、ゴルフがベースとなる競技ですが、ゲートボールが団体競技であるのに対して、グラウンドゴルフは個人競技を基本とし、団体戦もできる競技であるという事です。
つまり、簡単に言っちゃうと、団体競技の人気が凋落し、代わって個人競技が人気を集めるようになってきた…と言えるのです。
これを音楽の世界に当てはめて考えてみようとしたら、器楽の方はダメでした。だって、アマチュアの器楽の人って、ピアノを除けば、やはり最終的にはオーケストラとか吹奏楽とかやりたいわけじゃないですか? 目指すは団体競技!なのが、器楽なんです。
アマチュアフルーティストさんだって、ピアノと二人っきりのソロを目指すよりも、アマオケとか吹奏楽、それが叶わなくても、フルートオーケストラとかに入って活躍したいですものね。私だって、可能なら、アマオケに入ってフルート吹きたいですもん。
ある意味、器楽の世界では、今だに、ゲートボールが大人気なわけです。
一方、歌の世界を見てみると、まさに団体競技から個人競技に人気がスライドしているわけです。あれほど盛んだった合唱は、今や廃れる一方で、代わりにカラオケが大人気でしょ?
なぜ、ゲートボールの人気が凋落してきたのかと言うと、どうやら、団体競技にありがちな、チーム内の人間関係のドタバタとかギスギスがイヤになっている人が増えてきて、それで、自由に楽しくやれる個人競技であるグラウンドゴルフに人々が移動しているようなのです。
確かに人間が複数集まってチームを作れば、どうしたって人間関係ってヤツが生じます。誰が威張っているとか、誰が偉くて、誰が下っ端であるとか、誰のせいで勝てたとか、負けたとか、誰が一番お金を使っているとか、裏方の世話をしている人が報われないとか…まあ、そりゃあ色々ありますわな。挙げ句の果てに、アイツなんて気に食わないだとか、アレは目立つからダメだとか、そういう事で争いごとが起こるんだそうです。
私が今書いたのは、ゲートボールのチームでの話ですが、同じような話は合唱団でもよく耳にします。
たとえイヤな事があっても、それが仕事ならば我慢もしましょう。しかし、趣味の世界で我慢をしたり、気に食わない人にへーコラする必要は全くありません。イヤなら辞めちゃえばいいわけだし、別のことを始めればいいんです。
ゲートボールチームで嫌な目にあったら、別のチームに移ってもいいわけだし、いっそ、別の競技を始めても、別の趣味を始めてもいいわけです。合唱団で嫌な事があったら、別の合唱団に移ってもいいわけだし、カラオケに通ってもいいわけだし、いっそ声楽を始めて、独唱を楽しんだっていいんです。そういう事です。
結局は、ゲートボールにせよ、合唱にせよ、競技の内容がつまらなくて人気が無くなったわけではなく、単純に団体競技のために人間関係が煩わしいので、嫌われ始めてきたというだけなのです。かつては団体競技って根強い人気があったのに、今や団体競技ゆえに人気がなくなる…と言うのも面白いですね。
ちなみに、私は、ゲートボールの経験があります。昔、老人会のお世話をした時に、ご老人たちと一緒にゲートボールを楽しんだんですよ。ゲートボールって、楽しいですよ。ただ、私などは、どうしてもゴルフの感覚が抜けないので、ゲートで球が止まってしまうので、ダメなんですよ。ゲートをくぐり抜けないといけないのにね。ほんと、私にはゲートボールは難しい競技でした。グラウンドゴルフをやったことはないけれど、あれってパターゴルフの親戚でしょ? たぶん、私はそっちの方が楽しめそうな気がします。
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コメント
やっぱり個人戦の方が上手く出来た時、テンション上がるし、スキルアップした感が実感できるのでしょうかね!まして、趣味ならば、ある程度はお金もかかるし、ならば余計に満足感が高い方が良いでしょうよ。団体戦ならば、手柄は団体で個人的な嬉しさからいったら薄いですもんね!わける、わかるよ、合唱はつまらない、声楽が好きですもん!!
アデーレさん
まあ、団体戦は団体戦の良さがあるは私も分かりますが、やっぱり「成功は蜜の味」を感じたいなら、個人戦だよねえ。蜜の濃さが団体戦とは全然違うもの。その点は、アデーレさんに同意します。
ただ、団体戦なら総力戦ですから、自分の力量とは関係なく勝ち負けが決まるところがあるのが残念です。私は、私以外の方の活躍で勝てたなら嬉しいですが、私以外の方の活躍で負けたのなら悔しいです。とっても悔しいです、めっちゃ悔しいです、歯ぎしりをしてしまうほどに悔しいです。なので、勝負事の多い合唱の世界にいたら、私、寿命を縮めてしまうので、今の方が良いのかもしれません。
こんばんは。
> アマチュアフルーティストさんだって、ピアノと二人っきりのソロを目指すよりも、アマオケとか吹奏楽
「ピアノと二人っきりのソロ」はバロックと近代フランスばかりです。
残念ながらこちらはこのあたり詳しいピアノ伴奏の方に出会えませんでした。一時期発表会でソロを吹いていたこともあります。
アマオケは弦楽伴奏付きのフルートソロみたいな曲がいくつかあって(ブラ1、ドヴォ8他)、1回演奏すると止められなくなりました。人間関係はメチャ複雑ですし、他パートとの合わせもいろいろありますが、ボケ防止にはいいです。
文部省(今は文科省)管理下の義務教育は、専制的な教師も含めて集団に耐えること自体かなり苦痛なこともありましたが、今のアマオケは当時と比べるとメチャ自由でお気楽です。
失礼しました。
tetsuさん
>「ピアノと二人っきりのソロ」はバロックと近代フランスばかりです。
後は、簡単に編曲されたポピュラーソングかな? とにかくフルートは、古典派~ロマン派の大作曲家さんたちに総スカンを食らっていた楽器なので、レパートリーの幅が狭く、つまらない曲ばかりなのは事実です。そこが笛吹きとしては、悲しいところです。
ちなみに、H先生も“フルートはオケに限る”みたいな事をよく言ってますが、おそらくそうなんでしょうね。オケでフルートを吹くと、楽しいんだろうと思います。まあ、私には縁遠い話ですが(薄笑)。
>文部省(今は文科省)管理下の義務教育は、専制的な教師も含めて集団に耐えること自体かなり苦痛なこともありましたが
それに関しては、今もあまり変わりないです。集団って、属することで安心を得られる反面、属することで不安にかられたり酷使されたすることも多いですからね、修行ですね、人生の修行。