…ですよねえ。少なくとも私の学生時代は、そうでした。
私は、自分が学生だった時は、吹奏楽部ではありませんでした。由緒正しい、運動部の部員でした。中学生の時はバスケットボール、高校生は柔道をやっていました。音楽は好きだったけれど、部活で音楽をやれるほど女々しくはない…なんて考えていました。当時の男子なんて、そんなモンでしょ。
私の学校は吹奏楽部が弱小だったので、手が足りず、行事などの演奏では[エキス]トラとして吹奏楽部に混じって演奏していました。ちなみに、私の担当はパーカッションだったので、大抵、バスドラムを叩いてました(この楽器は簡単なので、特に練習が不要なので、トラさん向きなんですね)。
なぜ私が吹奏楽部のトラさんをやっていたのかと言うと、親友たちが吹奏楽部に多くいた事と、担任の先生が吹奏楽部の顧問だったので、手が足りなくなると、気軽に駆りだされていたという事情なんです。
で、たまに参加する吹奏楽部でしたが、当時から男女混合の部活でしたが、やはり男子の部活というイメージがありました。メンバー的にも男子の方が多かったですね。少なくとも、金管楽器と打楽器は男子の独占でした。女子は木管楽器に少々いるって感じでした。部長や副部長だって、男子でしたしね。
当時は、金管楽器は肺が強くないと吹けないから女子には無理とか、打楽器は腕力が必要だから女子には無理とか、楽器の運搬も多いので女子には無理とか、そんな雰囲気がありました。
当時の音楽女子は、ピアノなんだよね。で、指を傷めちゃいけないからとか言って、吹奏楽部には近寄らなかった(ような気がします)。あの頃は、男子は吹奏楽部、女子は合唱部って感じでした。
とにかく、吹奏楽って、軍楽隊の進化形でしょ? 当時はまだまだ勇ましかったわけで、そりゃあ男子が入部するよね。
あれから軽く四半世紀が過ぎました。いや、半世紀と言った方が事実に近いか? とにかく、今の吹奏楽部には、ほとんど男子はいません。金管楽器も打楽器も女子が吹いてます。楽器の運搬も女子がやってます。昔では考えられないくらいに女子が強くなったのかもしれません。
なぜ、そうなったのか? 私には分かりません。でも、趣味の世界の常識で考えると…たいていの趣味や芸事って、男子が始めて、男仲間で楽しむという形態から発達し始めます。男子はルールや約束事を決めて、その趣味を整備していきます。そして、やがて誰でも楽しめるような形に仕上げます。
その趣味がひと通り仕上がると、男子だけで楽しんでいるところに加わる女子が現れるわけです。男子の群れに少数の女子がいるのは、男子にとっても、女子にとっても、居心地が良いわけです。いわゆる“姫”状態です。
その段階で留まっている趣味は、発展していきます。しかし、中には女子が増えすぎてしまう事があります。女子が増えすぎると、男子の足が遠のきます。女子が少数ならいいのですが、女子が多数になると、男子の居場所がなくなるからです。女子の群れに少数の男子がいるという状態は、男子にとっても女子にとっても、快適とは程遠い状態なんですね。
だから、ある程度、規模が大きくなって女子も増えてくると、多くの場合は、そこで男子と女子で場を分けます。スポーツなんかが、そうですね。男女別になれば、それはそれで、それぞれに発展していきます。
しかし、中には男子と女子を分けずに行くものもあります。男女を分けずにいると、やがて、その趣味の世界から、男子が消えて、女子だけが残るようになります。そして女子専用の趣味になってしまいます。( <- 吹奏楽は今この段階)
しかし,女子だけの趣味になって、その趣味を楽しむ男子がいなくなってしまうと、女子って気の多い子が多いので、その趣味自体がだんだんと衰退していく…というのが、普通の流れです。
そう考えると、吹奏楽部って、まずい流れの上にあるような気がします。でも、偶然でしょうが、そこは、よくしたもので、毎年毎年、卒業生が出ていき、新入生が入ってくるので、吹奏楽女子も他所に気を取られている暇がないみたいで、うまく新陳代謝が続いて、吹奏楽というものが存続できているようです。面白いですね。
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コメント
私の頃は、金管は男性のたまり場(たまに木管からあぶれた女性がちらりほらり)、木管(とりわけクラとフルート)は女性の園、パーカッションは男女がいい感じに混合という感じでしたね。木管にも男性はいたけれど、なよっとしたタイプが多かった気が・・・(偏見?)
ピアノをやっていて、ブラバンでも活躍という人もたくさんいましたよ。
ピアノは基本、つめを短く切らないといけないので、ギターのような楽器との両立は難しいですが、その点、管楽器やパーカスなら無理がないし、ピアノは孤独な楽器(アマチュアの場合、誰かと弾けるのは伴奏か連弾くらい)なので、いろんな楽器と合奏の醍醐味を味わえるブラバンは人気があったみたいです。
> しかし、中には男子と女子を分けずに行くものもあります。男女を分けずにいると、やがて、その趣味の世界から、男子が消えて、女子だけが残るようになります。そして女子専用の趣味になってしまいます。( <- 吹奏楽は今この段階)
音楽全体がこの流れのような気がしますね。
私は女性ですが、体格的にも男性の方が楽器を弾くのに適していると思うので、この傾向は残念です。
日本の場合、私が子供の頃、すでに「音楽=女子供がやるもの」という偏見が強かったですね。男の子は野球やサッカーで汗を流し、女の子はピアノやバイオリンを習うという棲み分けが出来ていた気がします。
私は楽器が弾ける男性ってすごくかっこいいと思うんですが・・・。
同じ音楽でも、ジャズやロックバンドでは、クラシックほど女性化が進んでない気がするのですが、どうでしょう?
Yokusiaさん
>同じ音楽でも、ジャズやロックバンドでは、クラシックほど女性化が進んでない気がするのですが、どうでしょう?
クラシックとポピュラーでは、音楽を始める動機付けが全然違いますからね。ジャズにせよ、ロックにせよ、彼らが音楽をやるのは、別に音楽が好きだからじゃないです。単純に『女の子にもてたいから』です。ぎゃーぎゃー言われたいんです、見つめて欲しいのです、そして群がる女子の中から好みの子を自分の彼女にしたいです。バンドマンなんて、そんなモンです。
なので、ジャズにせよ、ロックにせよ、演奏者は男ばっかりなのは、そういう理由なんです。プレスリーだって、ピートルズだって、女の子にもてたい一心で一生懸命音楽をやっていたんですよ。
もちろん、中には、草食系の「女にもてたいわけで音楽をやっているんじゃない、単純に音楽が好きなんだ…」と言っちゃうミュージシャンもいるにはいますが。どこまで本当なんでしょう。
さて、クラシック音楽も、日本では演奏するのは女性ばかりになってしまいましたが、聴く方はまだまだオッサンが多いですよ。でも、このオッサンたちが死に絶えたら…やはり今の若い世代で、クラシック音楽を愛好する人って、やっぱり女性が多いんだよね。そういう意味で、クラシック音楽は、日本ではこれからますます規模縮小していくんでしょうね。
>体格的にも男性の方が楽器を弾くのに適していると思うので、
私も同意見です。そして、男性でも、ガタイの大きな人の方がより向いていると思います。女性はもちろん、女性のようになよっとしている人よりも、筋骨隆々のガテンな人の方が体格的に楽器に向いていると思いますが、そういう人に限って、音楽やらないんだよなあ(笑)。
…ちなみに、私、カラダはモロにガテン系だったりします(笑)。手が大きすぎて、ピッコロは持てません(爆)。
声楽を習っているのですが、引っ越して先生が遠くなり、通う頻度の補完の為に
フルートを再開しました
歌と、フルートはよく似ている。とうこと、
ブログ拝見しまして、色々参考になりました。
これからもちょくちょく遊びにきます。
どうぞ楽しい音楽ライフを楽しみましょう。
みかん
みかんさん、いらっしゃいませ。
おお、歌と笛の人ですか(感激)! なかなかこの二つを同時にやっている人って少ないので(当たり前か)、うれしいです。
そうそう、歌とフルートは似ていると思います。特に横隔膜の使い方がそっくりだと思います。金管楽器はもちろん、同じ木管でも、サックスとかクラリネットとかでは、こうはいかないし、オーボエなんかはかなり違うんじゃないかって思います。
こちらこそ、よろしくお願いします。