フルートのレッスンに行ってきました。
最初はいつものロングトーン練習から。私はロングトーン練習の時は、チューナー・オンで、チューナー・マイクも装着して練習しています。今回だって、そのあたりはバッチリにして、ささっとチューニングをしました。チューナー的にはOKです。そこで吹き始めようとしたら、先生が「もう、いいの? 低くないですか?」とおっしゃるので「OKです。むしろチューナー的には高めです」と言って始めたら、高めのはずなのに、始めた途端に低すぎる…。な、なんじゃい。チューナーでは高めって出たのに、吹き始めたら、低めでした。先生の耳ってすごいってのと、チューナー頑張れって思いました。
機械の癖に、人間に負けるなよ>チューナー。
ちなみ、私のチューナーはそんなに怪しくないですよ(安物かもしれないけれど…)。
さて、アルテ15課4章Es-durの1番「音階準備練習」は、甘々の大甘で合格をいただきました。「気が抜けると、中音DとEsの指使いがデタラメになるので、注意しなさい」と言われました。
私は集中力が続かないからねえ…1番だって、最初のうちは集中力が続いているから、いい感じなんです。フレーズが上昇しているうちは、いい感じなんです。第3オクターブに入ったところも気が張っているから、いい感じなんです。でも、フレーズが下降しはじめると、なんか気が抜けちゃうというか、そこまでで私の集中力が切れてしまいます。で、集中力が切れると、音符と指のつながりが弱くなって…指の自動運転が始まって…そうなると、運指がちょっといい加減になって…とまあ、そういうわけです。
「集中力が続きません…」と弱音を吐くと「まだ若いんだから、言い訳しない!」とピシャリ。『まだ若い…』そんなセリフ、久しぶりに聞きました。もうそういう風に言われなくなって、ずいぶん経ちます。20代や30代前半までは「まだ若いんだから」と、よく言われましたが、最近は職場でも長老扱いで『“若い”って何? それ美味しいの?』状態でしたが、そうか、私は“若い”んだ! 文脈からしても、お世辞とかそういうモノではなさそうなので、なんか、ちょっぴりうれしくなりました。
次までの宿題は2番の「アルペジオ基本練習」と3番の高音練習ですね。頑張ります。
ミニヨンの13番は…当然、まだまだです。「この曲は難しいからね。簡単には上がらないよ」とは先生のセリフです。
6段目や7段目にある、ブリチアルディキーを外して一瞬だけ正規運指に戻して吹くところを注意しなさいとか、後半にある十六分音符を、そんなに一生懸命に吹かないで、軽く流して吹くようにする事とか、そのあたりを重点的に注意されました。当然、また来週もこの曲です。
さて、今回の雑談は、私の疑問に答えてもらいました。
これはウチの近所だけの話かもしれないけれど、市民吹奏楽団体のメンバー募集ってあるでしょ。まあ、フルートって滅多に募集されないけれど、たまに募集されると、募集条件として「演奏経験三年以上、または、アルテス2巻終了程度」って条件の団体が目立ちます。「演奏経験三年以上」ってのは、おそらく『学生時代、吹奏楽部をきちんと勤め上げた』っていう意味なんじゃないかなって思ってます。つまり、中学なり高校なりで吹奏楽部に学校入学と同時に入部して、卒業まで部活頑張ったって事だと思います。まあ、私も吹奏楽部の顧問ですから、中学生が三年間部活で、毎日フルートを吹き続けるとかなりな腕前になるって事は分かってます。少なくとも、指はグルングルン回りますよね。
でも中学三年間の部活で得られるものと、アルテス2巻まで学ぶ事で得られるものって、かなり違う(私の中では、アルテス2巻を終了する方がうんと難しい)んじゃないかなって、いつも思ってました。そこで、H先生にそのあたりをどう思いますか?と尋ねてみました。
答えは…「アルテス2巻終了って、相当難しいし、そんな人が市民吹奏楽団体に入りたがるかな…?」というのが、先生のお答え。「アルテス2巻って、音大受験レベルの子たちが挑戦するもので、ひとまずこれが吹けないと音大入学は難しいけれど、学校の部活でそこまでの腕前になるのは、ちょっと難しいんじゃないかな?」って事です。
「アルテスって難しいんですよ。あなたが今やっている1巻だって、これが終われば、ほとんどのフルート曲が吹ける力が付きます。趣味の人なら、アルテスは1巻だけで十分でしょう。もし不足を感じるなら、その他のエチュードを使って、音色をキレイにしたり、旋律の歌う方を勉強すればいいのであって、何も無理してアルテスの2巻を学ぶ必要はないです。アルテスの2巻は、あくまでもプロになろうと思う人がやればいいものです」なんだそうです。だから、アマチュアで音楽を楽しむなら、アルテス2巻なんて、本来は必要ないですよって事なんです。
「アルテス2巻って難しいんですね。これに行くまで、ずいぶん時間がかかるんでしょうね」と尋ねると、「私が最初から教えれば、素人から初めて、3~4年もやれば、アルテス2巻は終了するよ」との事。
ううむ、私はフルートを初めて、その3~4年の4年目なんですけれど…。それでも、アルテス2巻終了どころか、1巻がまだ終了できないわけで…まあ、いいんですけど。
「趣味でフルート吹く人は、上達を急ぐ必要はないんですよ。それよりも、楽しみながら少しずつ確実に上手になっていく方が良いでしょ」と言われました。ま、それはそうかも。新幹線も悪くないけれど、ローカル線鈍行の旅だって楽しいよね。
それにしても「演奏経験三年以上、または、アルテス2巻終了程度」って条件、前の条件と後ろの条件の要求レベルが全然違うことが分かりました。つまりは、市民吹奏楽団体に入会するには、吹奏楽部出身者が圧倒的に有利で、レイトな人たちはお呼びでない…という事なんだろうなあって思いました。でも、学校吹奏楽出身なら、たとえフルートそのものがそれほど上手でなくても、合奏能力は高いし、何といっても指が回るからね。実はアルテス2巻を終了したレイトさんよりも、良いのかもしれない…なんて考えちゃいました。
それはそうと、私がアルテス2巻が終わるまで、あと何十年かかるんだろ?
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コメント
すとん様、ガラコンサート、お疲れ様でした。
また、キング先生との件も、お疲れ様でした。
さて、さて、市民オケについて、私の知るところを。
市民オケにもよるのでしょうが、確かにフルートの募集、
滅多にないですね。
で、大部分の市民オケでは、フルートは足りている、
っていうか、フルート吹いているのは、音大でフルート専攻し、
しかし、プロにはなれず(ならず?)、一般ピープルとして、
会社勤めだったり、専業主婦だったり、無職だったり、
フリーのまま、プロのフルーティストを目指して修業中だったり。
音大でフルートを専攻しても、フルートで食べていけるのは少数。
大部分はフルートでは食べていけず、しかし、音楽大好き、
よって、市民オケでアマチュアとして、あるいは、プロ目指して、
フルートを吹き続けている、とのこと。
大いにありうることです。っていうか事実としてそういうことです。
で、問題は、ちょっと問題のある市民オケの話。
フルート、足りているにも関わらず、フルートを募集して、
で、彼や彼女を入団させて、しかし、練習であっても、演奏の機会は与えず、
「今日は見学しててね。」「今日も見学しててね」
と散々引っ張った挙句、
「はい、演奏会が近付いてきました。チケット、売ってね。」
と、チケット販売要員にしてしまう。
っていうか、最初からそれ目的で募集をかけていることがある、と。
これは、ずっと以前に、当事者が雑誌に投稿していたこと。
ああ、暗い話題を書いてしまいました。
音楽って、市民オケって、なんなんでしょう。
そんな、暗いお題を書いてしまった私を、
どうか、すとん様、読者の皆様、お許しください。
おしまい
おはようございます。
operazanokaijinnokaijinさんのコメントを興味深く拝見しました。
市民オケ、レイトスターターで入るのは確かに難しいですよね。
楽器は、まずちゃんと演奏できないとどうしようもないから…
同じ楽器の人数も少ないから大変そうですね。
同僚で、市民オケでホルンをやっている人がいますが、なかなか大変そうです。
それに比べると、合唱は気軽なものです。
もちろん、ひとりひとりがちゃんと演奏できたほうがよいのですが、出来てなくても数の力、助け合いの精神で何とかなりますし。敷居も低いですよね。ありがたや。
趣味でフルートを習っている人の「アルテス1巻終了レベル」って千差万別ですよ(苦笑)
各団体のお家事情もありますが、普段練習も満足に出来ない趣味人が月に数回集まって数時間(と言っても同じフレーズは2度くらいしか通さないでしょう)の練習で曲を作るということは、、、楽譜を見た時点で先ず吹けないとお話にならない訳ですよね。
学生さんだと一度履修したものは直ぐ吹けますが、大人にそれを言うのは酷です。
そーすると、反対に「アルテス2巻が終わっていれば、練習すれば殆どの曲は吹ける」と一般的に言われているので、アルテス1巻クラスなら少しの練習で吹けますよね。そーゆー意味でも2巻終了って目安にしてるのかもしれませんよ。
うちは室内楽なので、自分が吹ける曲に乗りますからレベルは問いません。
ただ、指が動く人より、アンサンブルとしての「場の空気を読める人」が欲しいです。
operazanokaijinnokaijinさん
地域にもよりますが、ウチの周辺だと、市民オケのフルートは音大卒、市民吹奏楽のフルートは音大卒か吹奏楽部卒、ってパターンが多いです。私のようなレイトさんが入れるスキマは、なかなかありませんが、まあ、実力的な問題もあるので、文句は言えませんわ。
フルートに限りませんが、プロ演奏家になるような勉強を重ねて音大を卒業しても、音楽で生きていける人って、ごく少数ってのが現実で、その現実の壁を乗り越えられなかった人たちが、私たちアマチュアの世界に進出して来るのも、やむをえないとは思うものの、なんか我々の座席が取られてしまっているような気がして、時々割り切れない気持ちがします。割り切れない気持ちがしても、趣味であっても実力の世界ですからね…。いかんともしがたいです。どうしても、合奏の世界に入り込みたかったら、実力を身に付けるしかありません。
ま、それはともかく、問題のある市民オケの話。現実的に、市民演奏団体の場合、会費納入要員とか、チケット販売要員ってのは、いますよね。いや、そういう人もいないと、団体が成り立っていかないという側面があります。ただ、だからと言って、露骨なやり方はいけませんよ。降り番をきちんと決めて、小曲を演奏してもらうとか、前座のステージで頑張ってもらうとか、開演前のホールコンサート要員になってもらうとか、やり方はいくらでもあると思うんですが、そういう事もしないで、ただ便利に使っているだけだと…いずれ団体が分解すると思うんだよね…。
いろいろお疲れ様でした。
今アルテ二巻で苦心惨憺していますが、ほんと、急に難しくなりますね。
ピッカピカのアルテ二巻のはじめの16課の♯四つに突入したとき、一巻では感じたことのない妙な難しさに、(アルテさんにためされてるなあ)、と思いましたよ。
一巻が終わったとき、先生からは、もう基礎は大丈夫だから教則本から離れて好きな曲を次々に攻略してもいいんですよ、と言われました。けど、やっぱり「ちゃんと」道を決めて進みたい性格なので、二巻で教則本どおりに進んでいくことをお願いしました。
今は二巻に取り組んで四年めですが、まだトリルのところでうろうろしていますよ。一つの課に留まること三か月四か月はざらです。でも、とっても楽しいんです。ヘンにめんどくさくて難しいけど、楽しいんです。こうして好きなおけいこ事をのーんびり続けてできている幸せを感じています。
椎茸さん
オケは曲によって楽器の数が決まってますし、管楽器は基本的に独奏楽器扱いですから、どうしても腕が不案内だと、参加する事すら難しいといった現実があります。吹奏楽だと、もう少し楽器の人数制限はユルイのですが、だから言って、全体のサウンドを乱してしまうような方を合奏に入れるわけにはいきません。
だから、合奏団体に加わるには、ある程度の腕前は必要で、それが「合奏経験3年以上」だったり「アルテス2巻終了程度」だったりしても、仕方ないかなって思ってます。
>それに比べると、合唱は気軽なものです。
…かもね。合唱の場合、歌が得意ではない人は、だいたい発声も得意ではないし、いくら頑張っても側鳴りだったりするので、そういう人が団体に入っていても、大した影響はないし『習うより慣れろ』と言った側面もあって、そういう人でも何年か歌っているうちに、やがて上手になってくるものです。そういう意味では、確かに合唱の方が気楽かもしれない。
ただ、たまに、歌は下手なのに、声は立派って人がいるでしょ(私なんかはそのクチです)。そういう人にとっては、合唱って、そんなに気軽じゃないんですよ(笑)。むしろ“針のムシロ”? 私のように、独唱に転向しちゃえばいいのだけれど、独唱という選択肢を思いつかず、合唱界の片隅で小さくなっている人もいるんですよ。歌好きなだけに、可哀相です。
あ、急に合唱をやりたくなってきた。また合唱を始めてみるか(笑)。
めいぷるさん
>趣味でフルートを習っている人の「アルテス1巻終了レベル」って千差万別ですよ(苦笑)
…かもしれないって、最近、思うようになりました。私は幸い、きちんと教えてくださる先生に学ぶことができて感謝してますが、必ずしも、そうでもない方もいらっしゃるんですよね。以前は「アルテス終わったけれど私は初心者」と言い張る人がいると「この人、何を言っているんだろ?」って思ってましたが、アルテスを初級者レベルのまま終えてしまう人も現実にいるんですよね。
そんな現実があるのに、合奏団体で「アルテス1巻終了レベル」の人をいれたら、そりゃあ大変な事になってしまうのは、私でも分かります。
以前、私がいずれは合奏団体に入りたい…と笛先生に相談した時、先生は「私がOK出すまでは、絶対に入ってはいけません。マトモにフルートが吹けないうちに、そういう所は入ると、お互いの迷惑だから、絶対にダメです」って固く釘を刺されてました。確かに、そういう団体って、楽しそうだから入りたいのですが、きちんと演奏できなきゃ楽しいわけないですものね。
>各団体のお家事情もありますが、普段練習も満足に出来ない趣味人が月に数回集まって数時間(と言っても同じフレーズは2度くらいしか通さないでしょう)の練習で曲を作るということは、、、楽譜を見た時点で先ず吹けないとお話にならない訳ですよね。
そうか、そうなのか。そりゃあ、かなりハードルが高いですね。今の私(アルテス1巻の終わり近くにいる人)には到底無理です。やっぱ、そういう意味でも「アルテス2巻」って事になるんだろうなあ…。
>ただ、指が動く人より、アンサンブルとしての「場の空気を読める人」が欲しいです。
アンサンブルに限らず“場の空気を読める”ってのは、音楽家としての必要スキルなんだろうなあって思います。だって、一人きりで音楽を作るのって、ピアニストは例外でしょうが、それってまず無い事ですからね。そういう意味では、音楽を感じて空気を読むアンテナも鍛えないと…がんばろう、私。
だりあさん
>一巻が終わったとき、先生からは、もう基礎は大丈夫だから教則本から離れて好きな曲を次々に攻略してもいいんですよ、と言われました
あ、それ、いいなあ。私はクラシック系の名曲って、ほとんど演奏した事がないので、もしも先生から「曲をやりませんか?」って言われたら、気持ちがグラグラしちゃいます。エチュードも好きだけれど、名曲も好きなんです。私もいずれアルテ1巻が終わるわけだけれど、その時に、そんな感じで尋ねられたら何て答えたらいいんだろう? 今から悩んじゃいます。
>こうして好きなおけいこ事をのーんびり続けてできている幸せを感じています。
うんうん、それってレイトならではの楽しみ方かもしれません。私にもそういう部分はあります。今取り組んでいる課題曲を、一刻も早く退治したい(笑)という気持ちの一方で、いつまでも慈しんでいたいとも思います。そういうアンビバレントな気持ちを抱えて、日々の練習に励んでいます。
おけいこ事って、上達する事もうれしいけれど、練習そのものが楽しかったりするんですよね。