私が毎日、音叉を耳に当てるようになったのは、昨年の9月からです。もう、あれから随分たちました…。その頃の事は、こちらの記事「声楽を辞めてしまおう」に書きましたので、興味感心のある方はどうぞ。
あの頃、半信半疑で音叉学習を始めた私ですが、今はどうなったかと言うと、多少の効果はあったみたいです。
例えば、Aの音が欲しいなあと思うと、頭の中で音叉が鳴る様になりました。また、そんな時に心を静めて「アー」と発声すると、結構Aに近い音の時もあります(体調が良いと、ずばりAの時もあります:嬉)。
さらに、そのA音からE(完全五度上)の音や、Cis(長三度上の音)が取れるようになりました。H(長二度上)の音やオクターブ上のAの音も、何とか取れるようになりました。
楽器無しでも、A,H,Cis,Eの四つの音がだいたい取れるようになった(当社比)んだよ、これってスゴイね。ただし、即答ってわけでなく、ちょっと考える時間が必要ですけれどね。でも、音感が全然なくってダメだった事を考えれば、かなりの進歩でしょう。なので、例えばスケールを歌ってみても、以前ほど、ヨロヨロしなくなってきたような気がします。要所要所の音が分かってきたので、そんなに大きなデタラメにはならなくなりました。
以前は、例えば、コンコーネを無伴奏で歌っていると、出だしの音をピアノで取っても、歌っているうちに、少しずつ音程が狂っていって、最後はおろか、曲の途中で、無意識に転調していました。ところが今は、コンコーネ程度なら、最後まで転調せずに歌い終える事ができるようになりました。そして、うっかり音を外して調が変わってしまうと「アレ? 転調しちゃったな?」って何となく感じるようになりました。これってすごい進歩でしょ。
いやあ、音叉学習、馬鹿になりませんねえ。
もちろん、音叉を聞いたくらいで、絶対音感は身についてませんし、相対音感が磨かれたわけではありません。ただ、体の中にAという基準音が入ったので、楽器で言うならば、チューニングされたような状態になった気がします。
もちろん、これは声楽だけでなく、ヴァイオリンやフルートにも良い影響が出てきたみたいで、以前はチューナー見ながらフルートを吹いていると、チューナーの中で大暴れしていた私のフルートですが、今では借りてきたネコのように、チューナー針がメモリの真中で大人しくしているようになりました。ヴァイオリンも、運指がちょっとズレて変な音が出ると「アレ? この音、外れてる?」とすぐさま分かるようになりました(以前はちっとも分かりませんでした)。
まあ、音感保有者から見れば、まだまだでしょうが、私的には、目の前に新しい世界が広がったような気がして、うれしいです。
学習能力がだいぶ劣化してきたオッチャンですが、毎日同じ事を飽きずにくり返していると、さすがに覚えます、暗記します、身につきます。
また、先生のおっしゃる事はたいてい正しい! 疑問に思っても、騙されたと思って、ひとまずトライしてみる事が大切です。それがよく分かりました。
コメント
すとんさま
はじめまして。いつも(毎日)楽しく拝見いたしております。
私はオトナ(アラフォー)になってピアノとフルートを習い始めました。
ピアノは2年弱、フルートは1年くらいです。
最近は声楽の重要さに気が付きつつあります^^
若いころ、声楽を習ってみたかったんですよね。
今回の記事で音叉で音を取ることが、いかに大切かよ~くわかりました。
実践してみたいですが、私の通っているサロン(オトナ向け)ではたぶんそこまで教えてくれないでしょう(涙)
キング先生、素晴らしいお方とお見受けいたします。
近くに住んでいたらレッスン受けたかった・・・。
毎回の記事、とても楽しみにしておりますので、
一日一回の原則破ってUPしてください^o^/
ではでは・・・。
>夢見るお姫様さん、いらっしゃいませ。
私はピアノをちゃんとやってみたいですねえ。ピアノは20代の頃にチャレンジして挫折しましたので、なかなか再チャレンジできません。いやあ、次やる時は、人生かけるくらいの意気込みでやらないとモノにならないと思うし(笑)。
声楽は、別にプロになるおつもりがないのなら、何歳からでもできますよ。ただ、フルートやピアノと違って、先生を見つけるのが大変かもしれません。お通いになってらっしゃるサロンに声楽の先生がいらっしゃれば良いのですが、なかなか声楽教室って無いんですよねえ。歌は誰でも歌えるけれど、歌の先生はなかなか見つからない…って事です。
それに声楽って(不可能とは言いませんが)独学が難しいんですよ…。その辺がネックなんだよねえ。
ちなみに、フルーティストが声楽家に転向すると言うのは、プロの世界でも、ちょくちょく耳にする事です。おそらく、フルートと声楽では、テクニックが共通する部分が多いので、転向が比較的簡単なんだろうと思います。なので、お姫様さん、声楽を諦める必要は全然ないですよ。「声楽、習いたいなあ…」と願い続けていれば、きっとチャンスがやってます。
>最近は声楽の重要さに気が付きつつあります^^
おそらく“歌う”という事、“演奏に歌謡性を盛り込む”事…、の大切さって奴でしょうね。確かに、器楽しかやっていないと、このあたりの習得が難しいみたいですね。要は「自分が歌うのと、全く同じようにフルートを吹く」事ができれば、全く問題ないのでしょうが、その辺のコツって…どんな教則本を見ても書いてないからねえ。結局「歌って身に付けろ」って事なんでしょうね。
ところで、音叉を毎日聞くのは、かなり良いことみたいです。日常生活の中に、音叉のような音はあまりない(つまり音叉の音ってかなり特徴的な音って事です)ので、音のイメージを暗記しやすいって長所があります。
音叉の学習は、お金もかかりませんし、別に指導って程の指導もいらないので、始められるといいですよ。やり方は、私の場合は、歌の練習の一番最初に音叉を持って、「アー」と声を出して、声を出している最中に音叉を叩いて耳に当てて、声の音程の正否を確認し(たいてい、ちょっと違ってますので)改めて音叉を聞き直して、正しい音程で声を出す様にしています。まずはお試しとして、お姫様の場合は、ピアノの練習の始めにやられるといいんじゃないでしょうか? 音叉でなく、ピアノのAの鍵を叩いても、たぶん同様の効果が得られると思いますよ。
すとんさま
お返事ありがとうございます^^/
そうなんですよねぇ。先生探しが大変そうです。サロンには声楽がないので自力で探すしかないのですが、『声楽』って謳ってるのにカラオケの延長線みたいなものだったり・・・ありえませんよね。
この人、ホントに音大出てんのかなぁ?みたいな(笑)
あっさり、ピアノの先生(副科が声楽)に習ってもいいんじゃないかと^^;
個人でお教室を開かれていてソルフェージュも教えておられます。
でもソルフェージュと声楽じゃ、全然違いますね(汗)
フルートで讃美歌や合唱曲を演奏しましたが、どうも歌になっていなくて(涙)
それで、すとんさまの記事読んで、やっぱり音楽の基本って声楽だなぁと。
「歌心」っていうんでしょうか? 器楽だけだとちょっとねぇ・・・。
きっと声楽を習っていれば、ヴィブラートのコツもわかるだろうし。
フルーティストが声楽に転向っていうのも、ありだなと思いました。
逆もあるんでしょうか?
ピアノもフルートもまだまだ初心者中の初心者って感じですが、せっかくピアノがあるのでAの音取りからチャレンジしてみます!
音叉も買ってみようかな♪
すとんさまの記事にも書かれておられましたが、第九はもちろんですがメサイアやってみたいんです。夢はでっかくです☆
やっぱり目指すはアリアなんですよね。どソロって魅力的です♪
ちょっと本気で先生探してみようかなって思い始めました。
色々とアドヴァイス、ありがとうございましたm(__)m
恐れ入ります、追加質問ですが、
音叉って440Hと442Hだったら、どちらがよいのですか?
クラシックは442でしたっけ? フルート、442Hですもんねぇ。
申し訳ありません、まったくの素人で(笑)
予想以上に効果がでたようでなによりです♪( ´▽`)
ある程度の年齢になると、
音感を身につけるのは一筋縄ではいきませんが、
よく頑張られたと感心しております。
夢見るお姫様>
横レス失礼します。
通える距離でしたら是非と言いたいところですが、
先生探しをするならやはり発表会を聴きに行くのがよいですよ。
門下の特色が必ずでますので、
自分の方向性とすり合わせしやすいです。
>夢見るお姫様さん
>やっぱり目指すはアリアなんですよね。どソロって魅力的です♪
うん、こういうセリフが言えちゃうお姫様は、絶対に声楽向き、それもイタリア系向きだと思いますよ、…気が合いそう(笑)。
先生探しは…声楽だと大変だと思います。私はたまたまインターネットでキング先生を、タイミングよく見つけましたが、それは本当に運がよかった事だと思ってます。
>あっさり、ピアノの先生(副科が声楽)に習ってもいいんじゃないかと^^;
まずはピアノの先生に相談をすると良いです。と言うのも、声楽が副科なら、歌手の方々との人脈があるはずです。ご近所で教室を開いてる良い先生をご存じかもしれません。また、直接存じあげなくても、色々と業界の事は知っていらっしゃるでしょうから、先生探しのヒントを下さると思いますよ。
また、サロンに声楽の先生がいなくても、大手楽器店の音楽教室とか、カルチャーセンターなどを尋ねると、声楽教室やボイストレーニングの教室が開講されている事もありますよ。まずは情報集めからですね。
>逆もあるんでしょうか?
声楽家からフルーティストへですよね。私は聞いたことないです。全く無いとは思いませんが…いらっしゃったとしてもレアなケースなんじゃないでしょうか? と言うのも、声楽ってやはりある程度年齢が行ってから始めるわけですが、声楽家からフルーティストへ転向となると、オトナになってからフルートに転向って事ですよね。私のように趣味で両方やる人はいるでしょうが、プロの方で声楽からピアノ以外の器楽へ転向というのは、珍しいと思いますよ。
ちなみに、声楽からピアノへ転向するというのは、たまに聞きます。…ってか、実は、声楽科卒業のピアニストさんって、結構いますからね。ウチの息子のピアノの先生は、元々はソプラノ歌手として活躍していたそうですが…ご結婚されて一度音楽から足を洗ってから、音楽活動を再開するときに、なぜか歌ではなくピアノで再開されて今に至っているそうです。そんな経歴の方なのですが、そういうケースは結構あるそうです。
>音叉って440Hと442Hだったら、どちらがよいのですか?
どちらでも良いみたいです(笑)。と言うのも(複数の音楽家の方に尋ねた事ありますが)たった2Hzの違いは、誤差のような違いらしいので、どちらでも好きな方にすれば良いそうです。フルートなら、この2Hzの違いって結構大きいような気がしますが、人間の感覚ってアバウトですから、この2Hzの違いは記憶の中で丸められてしまうようです。
ちなみに私は440Hzを使ってます。理由は…A=440Hzと言うのは、国際標準規格だし、何といっても440Hzの音叉は入手しやすいです。楽器屋に行っても「音叉ください」言って出されるのは普通440Hzの方ですし(笑)。A=442Hzというのは、クラシックの世界だけの話のようです。
>フルート、442Hですもんねぇ。
ジャズやポピュラーでは、当然、フルートも440Hzですよ。シンセサイザーが440Hzですし、ギターやベースも440Hzでチューニングしますからね。
そうそう、キング先生のリサイタルが8月にありますよ。もしよかったら、以下のアドレスに飛んでいだだけると、詳しい事が分かります。
http://kingz.tea-nifty.com/muzik/2011/06/post-ff0b.html
>キング先生
音叉の件は、感謝してます(音叉以外の事も、いつも感謝してます:念のため)。あの時は、乗り気でなく、だまされたつもりで始めましたが、だまされてよかったです(笑)。もちろん、Aの音を覚えたと言っても、まだまだアバウトで大雑把です。これからもまだまだ毎日、音叉を叩いていきます。
毎日、ほんのちょっとずつしか上達できませんが、それでも、それを積み重ねていって、ほんの少しずつでもいいから、上達したいです。そして、人の心をわしづかみするような歌が歌えるようになりたいんですよ。
気持ちだけは、前向きですよ。…力不足で、空回り気味ですが(汗)。
キング先生、はじめまして! コメント、思いがけずうれしゅうございました♪
ほんと、お近くだったら先生に習いたいです!
っていうか、先生、エロいんですか? ワタクシ、エロい感じの歌い方大好きです(笑)
マジです。
合唱もしてみたいんですけど、基本『どソロ』か『デゥオ』のアリアやりたいんですよね♪
だって、気持ちいよさそうだもん^^
私のblogでも少し書いておりますが、『私を見なさいよっ!』って感じの態度なんで(笑)
先生の発表会、頑張って行ってみたいです。
ただ、夏場は基本的にお出かけしないので、確約でません(涙)
次回は冬にやってくださ~いっ!
blogもお邪魔させていただきます。
ありがとうございました m(__)m
すとんさま
おはようございます!
色々とご質問してしまい、またご丁寧にお返事をくださり恐縮です^^;
音叉、440Hz (z抜けてたね)買ってきます!
通っているサロンは某大手楽器店ですが、ボーカルはありましたが多分クラシックは教えてないと思います。
なので、ピアノの先生に伺ってみます。(そうゆう手がありましたね)
近所に大きいカルチャーセンターがあります。見に行ってみよう!
すとんさまのおっしゃる通り、イタリア系だと思います♪
キング先生のblog拝見して、悟りました(笑)
ワタクシ、エロい歌い方大好きでございます♪
コスプレ好きだし(したことないけど)、私を見なさいよっ!って態度だし、二重唱でメロメロなとこ垂涎ものです^^;
きっと、気持ちが通じ合うお方と存じます。 たぶん奥方様も♪
すとんさまのように深い知識と人生経験を持ち合わせておりませんので、これから精進したいと存じます。
まずは先生探しと、キング先生のリサイタルに向けて体調管理をしなければ!
あ、体調不良で夏場はほとんど外出できなかったりレッスンもお休みしちゃうんですが、
こんなワタクシでも大丈夫なんでしょうかねぇ?
気持ちだけはソプラノ歌手のお姫様♪
>夢見るお姫様さん
キング先生の歌声は、ご自身は「エロい」とおっしゃってますが、情感豊かで心にしみ入るような歌い方をされます。もちろん、声そのものも大変美しいですよ。なので、そういう声で恋の歌を歌うと………ね(笑)。で、その声で女性のハートをキュッとわしづかみにされるようです。
カラダが弱そうですが、歌を始めると…少しずつカラダが強くなってきますよ。古来、病弱を克服するために歌を始めるという方は少なからずいらっしゃいますからね。歌は呼吸筋を鍛え、心肺能力を上げて、肺活量を増やしていきます。カラダを楽器に作り替えるって、そういう事なんですよ。なので、健康に自信がない方にこそ、声楽はお薦めです。
>気持ちだけはソプラノ歌手のお姫様♪
気持ちは大切ですよ。まずは気持ちからです。私も気持ちだけなら、オペラ歌手でございます(爆)。