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デッドな環境では、なるべく歌わない方が良い

 これはクラシック系の生声歌唱の話です。マイクの使用が前提のポピュラー歌唱の場合は、むしろデッドな環境の方が、オーディオをコントロールする都合上、むしろ良いとされています。

 あ、デッドな環境というのは、音の反響がほぼ無い環境の事です。例えば野外で、声が行ったきりになってしまう場所とか、吸音材に囲まれたホール(一般的な市民会館や公民館に作られた汎用性の高いホールなんかは、たいていそう)で声の跳ね返りがほぼほぼ無い会場とか、一般の体育館とか、テントとか、プレハブ作りなどの安普請な建物とかです。

 さて、なぜクラシック系の歌では、デッドな環境で歌わない方が良いのでしょうか? それは反響(つまり音の跳ね返り)が無いからです。

 反響が無い場所で歌うと、人は声を過剰に出し過ぎてしまいます。だって、ちっとも自分に自分の声が聞こえないので、自分がどれだけの声量で歌っているかが掴めずに、結果的に頑張って必要以上の大声で歌ってしまい、その結果、ノドを酷使してしまうのです。

 これはアウトです。そんな環境でも歌わないとダメって時はありますが、私なんかは10分も歌えません。あっという間に声を使い切って、ノドに熱を持ってしまいます。

 そんな場所で歌わないといけないのなら、自分がクラシック系の歌手であるという自意識は捨てて、素直にマイクを使いましょう。そして音量うんぬんに関することは、音響マンの人に任せて、自分は頑張らずに軽く軽く歌いましょう。できれば、モニター音声は少し大きめにしてもらうと、自然と声をセーブできて、ノドに優しい感じになります。

 結論を言ってしまうと、クラシック専用に作られた音楽ホール以外では、なるべく歌わないのが吉なのです。そうしないと、ノドを痛めて、声を潰すことになりかねません。一度潰れた声は、二度と戻りませんからね、用心用心…です。

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