よく「緊張してしまう」という人がいますが、そんな人でも場数を踏めば、いずれ緊張しなくなります。
なぜなら、緊張とは、慣れの反対語であるわけで「緊張して困る」という人は、そんな緊張して困る状況をたくさん経験して、そういう緊張してしまう状況に慣れるしか対策はありません。
でも、このやり方は、実際に緊張して困っている人には、鬼のような厳しい提案ですね。それに慣れるほどの経験なんて、そんなに早く積み上げることもできませんし…。
ならば、緊張のメカニズムを知って、それに理性的に対応するのが、良い対策かもしれません。
人はなぜ緊張するのか? 多くの場合は…
1)「たくさんの人が私を見ているから」
2)「きっと失敗する、失敗してはいけないと思うと怖くなってくる」
3)「知らない会場、知らないステージ、知らない照明を浴びて、知らない伴奏者と一緒に着慣れていないドレスを着て、履き慣れない靴を履いて歌う。何もかも初体験だ!」
…こんな感じでしょうか?
1)は…怖いですね。多くの人に見られていると恥ずかしい…もありますし(そんなことは決してないのに)それらの視線の中に敵意や悪意を感じ取ってしまう人もいます。
つまり「肉食獣にロックオンされた草食動物」の気持ちになってしまうわけです。
でも、それは誤解だし勘違いだし思い上がりなんだよね。人間って、驚くほど他人には無関心なのです。だから、あなたがステージの上で何をしようと、それは観客にとっては、ただの暇つぶしなだけで、だからどうこうしようなんて、微塵も考えていません。それは自分が客の立場になって考えれば、すぐに理解できることです。
だから、たくさんの人に見られていても、それは別に危険なわけでもないし、怖がる事はないし、まして恥ずかしがる必要もありません。むしろ「私のパフォーマンスを見せつけてやろうではないの!」ってくらいに思った方がいいんじゃないのかな?
2)は…過度に失敗を恐れる人っていますよね。確かに、一度の失敗で人生が変わってしまうって事は、人生ではたびたび起こりますが、今回はそんな重大事項でしょうか? 言っちゃあなんだけれど、たかが素人の音楽発表会でしょ? あなたが失敗しても、3分後には観客の誰もが忘れています。気にも留めていません。それにあなた自身も失敗したからと言って、何かを失うわけでもないでしょ? むしろ「失敗しちゃった~」とか言って、飲み会のネタにすればいい程度の話です。
人は失敗を重ねて成長するんです。失敗を奨励するつもりはありませんが、失敗を過度に恐れる必要はないし、失敗したからと言っても、あなたの暮らしには何の影響も与えないのなら、そんな失敗、気にするだけ無駄です。
それでも気になる性分なら、練習をたくさんして、本番に向けて、自信をつけるのが良いのではないでしょうか?
3)は…事前準備をしておけばいいのではないでしょうか? そのためのゲネプロでしょ? 初めての場所であっても、事前チェックを怠らなければ、恐れる事はありません。衣装や靴は事前に着慣れておけばいいだけです。伴奏者ともピアノ合わせの段階で、きちんとコミュニケーションをしておけば良いでしょう。
緊張するしない以前に、準備不足はダメですよ。準備は万全してから本番に臨む、これがステージに上がる鉄則だよ。
それでも緊張が止まらないって人は…緊張している自分を楽しむのが良いかもね。「あ、私、今緊張している。こんな状態で、どれだけのパフォーマンスを発揮できるかな? こりゃあ楽しみだね」とかね。
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