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ヴァイオリンを作ってみよう! その2 オトナの夏の自由工作が始まります

 とにかく、素のままのキラメキを弾いてみて思った事は「音色は最悪だし、造作もひどいモノだけれど、楽器としての最低条件はクリアしているなあ」って事です。なので、色々と可能な範囲で手を加えて、まずは普通の(安物)楽器にしてみよう…という方針を立てました。なに、うまくいかなくても、玄関の飾りにすればいいわけだし(笑)。

 そこで、これからやるべき事とその手順を書き出してみました。さあ、オトナの夏の自由工作の始まり始まり~。

1)ナットの調整

 ここをうまく調整できれば、かなり楽器として弾きやすくなると思います。逆に失敗したら、いきなり取り返しがつきません。カッターで刻むか、精密ヤスリでけずるか、彫刻刀でグイっと行くか…悩んでいます。

2)付属品外し

 15分かけて組み立てましたが、すべての付属品を外して、ふたたびキラメキを裸にします。いよいよ本格的工作の始まりってわけです。

3)ペグホール、fホール、エンドピンホールのヤスリがけ

 とにかくバリを取らないと(笑)。粗雑に作られている部分を、精密ヤスリ等で丁寧に削っていくつもりです。良いヴァイオリンにな~れ~と命を吹き込みながらのヤスリがけをしていきます。

4)ヘッドの仕上げ

 渦巻きだけではなく、ペグボックスの方もきちんと仕上げたいです。とにかく、ペグボックスなんて四角く乱雑に削ってあるだけなんですよ。彫刻刀で削り直して、紙やすりをかけるつもりです。

5)指板とサドルを剥がします

 実は一番不安な工程がここ(笑)。すでに接着されている指板とサドルをヴァイオリンから剥がします。ヴァイオリンのこの部分って、普通はニカワで接着されているので、お湯で剥がすことができるはずです。しかし、そのニカワの扱いに全く習熟していない私に、人生初めてのニカワ剥がしができるか否か、はなはだ心配でございます。でも、やるしかないでしょう。やらないとネック下になるボディの部分の色塗りに苦労しそうだし…。

6)表面塗装の剥離

 キラメキの表面に塗ってある塗装を剥がします。付属の説明書によれば、スチールウールまたは#300の紙やすりで削り落とすように書かれているので、安価なスチールウールを使用するつもりです。ちなみにスチールウールって、花火のようにきれいに燃えるんだよ。

7)下地塗り

 白木に直接、着色ニスを塗っても、最近のニスはよくできているから、全然問題ないとは思いますが、普通の木工塗装の手順って奴を尊重して、まずはニスを塗る前に、キラメキに色を塗っておきたいと思います。普通は“との粉”を塗って、その上に白い塗料を塗って下地にするところでしょうが、今考えている手順では、との粉は塗らずに、むしろ木目がはっきり見えるように、着色剤をいきなり塗ってしまおうかな、と考えてます。

 ネットをウロウロした結果、水性のポアーステインという着色剤がよさそうです。ま、着色剤ですから、水性も油性も関係ないので、ならば扱いがラクな水性がいいだろうと思うし、色は…黄色も黄色、真黄色にしようかなって思ってます。だって、ヴァイオリンて、赤とか茶色とかのボディが多いけど、あの赤とか茶色の向こう側に黄色い木地が見えるでしょ。あれって、絶対に下地塗装が黄色なんだろうとにらんでいます。たとえそうでなくても、キラメキは、まずは真黄色にしたいと思ってます。あのノリをマネしたいんですよ。

8)着色

 十分、キラメキが真黄色になったら、いよいよ着色ニスを塗ります。オイルニスを使用するつもりです。色は…まだ考えています。どのみち茶色系を塗るつもりですが、レッド系にするか、ダーク系にするか悩んでます。ニスは塗れば塗るほど色が濃くなるので、好みの色合いになるまで、何度も何度も塗っていくつもりです。

9)皮膜作り

 ヴァイオリンが好みの色になったら、普通の木工塗装なら、それで終わりですが、今回はヴァイオリンです。ニスは何度も塗り重ねることが大切なようです。なので、色のない透明オイルニスを塗って塗って塗りまくって行くつもりです。この工程がある意味、一番大変かも。とにかく、何度も何度も重ね塗りをしていくつもりです。目安は15回くらいでしょうか?

10)指板とサドルの接着

 ここも不安な工程です。サドルはともかく、指板はきちんと接着する事ができるでしょうか? うまくできないと“指板下がり”とかのトラブルが生じてしまうし、全然うまく付かなかったら、玄関の飾りにもなりません。とても大切で重要な工程です。もちろん接着にはニカワを使います。

11)ペグ調整

 たぶん不要と思うけれど、必要なら紙やすりでササっとね。

12)駒調整

 これは必須ですね。とにかく、駒が分厚いので、半分の厚さにしないと。それと高さも高すぎるので、弦と接する上部の方を幾分か削らないとダメでしょうね。それと、飾り穴(?)も広げる方向で削っていきたいです。本来は小型のカンナで行うようですが…私は紙やすりと彫刻刀でチャレンジするつもりです。

13)テールピース、アゴ当てを付け、ペグを差し込んで、普通に弦を張る

 難しい事はたぶん無いと思う。弦は付属品は辞めて、一応、ビジョンを張りたいです。ちなみに、ビジョンのセットは、キラメキ本体よりも高価なはずです(笑)。とにかく、弦の予備は持っていないので、買ってこないと…。アゴ当ても付属品じゃなく、もっと良いものに取り替えたいなあ…。でも、それは音とは関係ないから、いずれじっくりでもいいかなって思ってます。ペグは…チューニングがしずらそうならば、良いものと交換しないといけないでしょうね。でもまあ、当面は付属品で行きます。

14)完成・判定

 これで完成の予定です。完成して弾いてみて、奇跡が起こって、それなりの音が出たら、サブヴァイオリン(メインは…ひとまずスズキ君ですね)にしますが、相変わらずだったら、玄関の飾りになります。
 
 
 こんな感じの手順を大雑把に考えています。ニスは普通に日曜大工用のモノを使うつもりなので、いくらオイルニスは乾きづらいと言っても、日曜大工用のオイルニスならば、半日もあれば乾くので、ニス塗りは毎日できると考えると、完成予定は9月の頭かな…って思ってます。

 …という具合に、実際の製作前には考えていましたが、実際に作り始めると、まあ、色々とあって、それはそれでおもしろかったです。なので、次回からは、実際に作り始めたら、どんな感じになっていったのか、どんなトラブルが私とキラメキを襲ったのかという話をしていきます。乞ご期待を(あおりすぎ?)。

 さて、世間ではそろそろ夏休みとかお盆休みとかですね。いつもは、お盆になると、お盆進行になる当ブログですが、今年もそろそろ何となくお盆進行に入ろうと思ってます。今年はこの「ヴァイオリン製作日記」をダラダラとアップしたいと思ってます。いやあ、実際、書き溜まっているんですよ、このお話。なので、時折、合間合間に、各種レッスンの記録を入れながら集中連載していきます(笑)。

 という訳で、一足先に、お盆進行に入る、老犬ブログでした。

コメント

  1. Cecilia より:

    ますます作りたくなってきました~。
    いや、ヴァイオリンも作りたいのですが私は太鼓も手作りしたいのです。
    3000円程度の小さいものから試そうかな・・・と思ったりして。
    この手のキットは和太鼓が多いのですが、以前調べたときにルネサンスやバロックの太鼓のキットがあったような・・・。
    失敗すると怖いので挑戦する予定はないのですが・・・。
    大人の夏の自由工作、いいですね。(笑)

  2. すとん より:

    >Ceciliaさん

    >ますます作りたくなってきました~。

     でしょでしょ。実際にすごく楽しいです。まだ出来上がらないので、どうなるかは分かりませんが、これだけ楽しんで、なおかつ、色々学べて、7000円ったあ、安い買い物です。万が一、音もちゃんとしていたら…もう、そりゃすごい事になります。

    >失敗すると怖いので挑戦する予定はないのですが・・・

     失敗もまた楽しです。記事を順次アップしていきますが、私、これでも、結構トラブルと遭遇していたりしますが、そのトラブルからのリカバリーも楽しかったですよ。

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