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ヴァイオリンを作ってみよう! その6 そしてトラブルの女王が微笑んだ(ニス塗り編)

 ヴァイオリン製作日記、再開です。

 話は、白木のヴァイオリンをステイン(着色剤)でいい感じの黄色に染め、さらにフェイクな木目まで書いて、ウホウホになっていたところまで進みました。

 当初の私の予定では、ステインでの着色は、あくまで下地塗りであって、その後、茶色系の着色ニスを塗り、さらに透明ニスを塗って仕上げる予定だったけれど、ステイン塗装だけでも、かなりいい感じになったし、ステインで書いたフェイクな木目も気に入っているので、これ以上着色するのは止めて、その上に直接、透明ニスを塗って仕上げちゃう方向に変更しました。

 いかに、感性優先の、行き当たりばったりのライブ感覚のノリノリでヴァイオリン作りをやっているかが、知れますね。まるで、私の生き方そのもののようです(汗)。

 と言うわけで、さっそく、ホームセンターに、皮膜作り用の透明ニスを買いに行きました。

 え? なぜ、その都度、買い物に行っているのか? それは「ホームセンターまで徒歩10分なので、お気楽に出かけられるから」と「何事も行き当たりばったりで決めているので、明日の自分の気持ちや行動に自信がないから」その都度、買い物に行ってます。

 というのも、ニスは当初、オイルニスを使うつもりでした。なにしろ「ヴァイオリンに塗るニスはオイルニス」というのが、ヴァイオリン製作界の常識みたいですから。でも、水性ポアーステインを使ってみて、水性塗料の簡便さにクラクラきた私です。そりゃあ、水性塗料には色々と欠点はあるけれど、あの勘弁さは捨てがたい…。よくよく考えた末、私は水性塗料に宗旨がえをする事にしました。本格的な事よりも、お手軽さを選んだわけです。

 さらにヲタクなので、持ち前の妄想力を発揮して「ストラディヴァリウスの時代には、水性ニスがなかったので、彼は仕方なしにオイルニスを使ったんだ。彼の時代に水性ニスがあったら、きっと彼も水性ニスを使ったに違いない」と勝手に決めつけて、私の水性ニスを全面的に肯定することにしました(笑)。

 …ね、こんな事、水性のステインを使うまで考えませんでした。一度にすべての材料を買い揃えていたら…絶対、オイルニスを購入していたばずだもの。なので、必要な時に必要なモノを必要なだけ購入する、その都度買いをしているわけです。

 で、水性ニスの使用は決まったものの、ホームセンターに置いてある水性ニスは、二種類ありました。一つは無印の水性ニス、もう一つはお値段は倍以上する水性ウレタンニス。ちょっと調べてみたところ、無印の方はアクリル系塗料で、透明と書いてありますが、実はそれほど透明度が高いわけでもなく、皮膜も実はそれほど強いものではないので、後でニス剥がれを気にしないといけないかもしれません。その点、値段的に倍以上する、ウレタン系の塗料は、透明度が高い上に硬くてニス剥がれを考えなくてもよさそうなので、着色ニスを買うはずだった予算をこっちにまわして、高価なウレタンニスを購入することにしました。具体的に購入した塗料は、和信ペイントの「環境対応塗料 高品質 水性ウレタンニス 屋内木部用(透明クリア)」です。

 ウレタンって何?と思って、ググってみたのですが、実はよく分かりません(笑)。何かの化学物質のようです(汗)。分かった事は、硬いけれど曲げに強い事。テカテカ光る事。皮膜が比較的厚い事。プロの世界では以前から使われていた塗料のようだけれど、日曜大工的には最近実用化された塗料であること(色々と使いづらい点があったらしい)。ま、言える事は、無印の水性塗料よりも確実に良いものであるらしいということです。

 さて、そんなわけで、水性ウレタンニスを購入してきた私です。ニス塗りの前に、キラメキの表面をスチールウールでざくざく研磨しました。表面をザラザラにするって、ニスの定着がより良くできるように、必要な作業なんですわ。

 さて、スチールウールでの研磨も終わり、いよいよニス塗りです。ウレタンニスはアクリルニスと違って「べったり塗るのが吉です」とあるサイトに書いてあったので、それを信用して、べったりニスを塗ってみたところ…ニスが垂れました(涙)。しかし、垂れたニスは「垂れたニスは、ニスが乾いたら、ヤスリをかけて削り取っちゃえば大丈夫」という別サイトの情報を信じて、ヤスリがけをしたら、こんなになっちゃいました。

Photo  こりゃあ、ヒドイね。これだったら、ニスが垂れた時に、さっさと処理をすれば、こうならなかったはず。いや、それ以前に、ニスを薄く塗っていたら、そもそもニスだって垂れてこなかったはず。

 …インターネットを過度に信用するのは、やめましょう(涙)。

 とりあえず、修復しないと…。そこで、かっこ悪くなったところを、もう少し広く削ってステインを塗ってみたところ、そのステインがすでに塗ってあるニスの下に入り込んで、変な感じでにじみます。さらにかっこ悪くなりました。

 その上から透明ニスを塗れば目立たなくなるさ…と思って、上からニスを塗ってみたけれど、却って、ニジミが目立つようになりました。一回だけだから目立つので、回数重ねればニジミも目立たなくなるさ…。4回ぬりました。塗れば塗るほどニジミが目立ちます。

 さあ、この始末、どうつける?(悩)
 
 
 
 …色々考えた結果、リセットです。

 表板と側板の一部の塗装を全面的に剥がして、塗り直すことにしました。パソコンもそうでしょ、トラブルが発生した時は、小手先で色々やるよりも、ハードディスクをフォーマットしてシステムを再インストールした方が、早く簡単に修復できるわけです。アレと同じね。

 そうと決まれば、行動は早いですよ。当該箇所をガシガシ、スチールウールで削り、再びステインを重ね塗りして、その上からまたまたニスを塗って…で頑張ります。

 そうそう、この日だけで、透明ニスを4回塗れたのですが、この水性ウレタンニスって、乾くのがすごく早いんですよ。塗って、ものの10分もすれば、かなり硬くなります。30分でほぼ乾きます。二時間あれば、もう大丈夫って感じでの速乾性です。すぐに乾くので、すぐに次のニスが塗れます。これは思いがけない長所ですね。なにしろ、作業がテキパキ進みます。一般の速乾性の油性ニスでも乾くのに半日はかかります。ヴァイオリン専用ニスだと、乾くのに2~3日かかるそうです。それが二時間で次の作業に移れるんだから、これは良いですよ。

 作業はテキパキ進みますが、ヴァイオリンの音の方はどうなんでしょうね?

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