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ヴァイオリンの試奏に行ってきました その3 ヤマハはやっぱり世界のヤマハ

 当面の間、ヴァイオリンはレンタルで腕を磨き、マイヴァイオリンはよっぽどの楽器と出会わない限り、買わない方向で心が固まりつつありますが、それでも、やがてやってくるXデイに備えて、試奏の旅はボチボチと続けていきたいと思ってます。と言うか、期待せずに理想の楽器と出会うことを期待して(笑)試奏を続けていこうと思ってます。

 楽器選びはよく結婚に例えられますが、ならば試奏の旅は、お見合いパーティーとか婚活パーティーみたいなものです。他人に何と言われようと、出会いがあるまで、やりつづけるしかないでしょう。

 もっとも、店頭に並んでいない趣味の悪い楽器を使いたいとか、音よりも外見重視で楽器を選びたいとか、そういう特殊なブツをお望みの方には、試奏の大切さなど、これっぽっちも分からない事でしょうね。

 楽器っておもしろいもので、一つ一つ違うんですよ。それぞれの個性があり、奏者との相性というものがあるんです。だから、試奏を重ねて、色々な楽器と出会ううちに、やがて赤い糸で結ばれた自分とピッタリの楽器と出会うわけです。ちゃんとした楽器店は、そこのところをきちんと理解してますから、試奏に際して、変な遠慮は不要ですし、むしろ試奏歓迎です。
 
 
 さて、今回はヤマハ銀座店に行きました。いわゆるヤマハの本店です。ビルを建て替えたばかりで、大盛況でした。大きなお店ですが、どこにもここにも人がたくさんいて、すごく混雑していました。私のイメージでは、楽器屋というのはスカスカな感じですが、ここはすごく混雑しています。さすがに世界のヤマハだなあと、変な感想を持っちゃいました。

 とにかくヴァイオリンのコーナーに行ってみました。ここは総合楽器販売店であり、弦楽器専門店ではないのですが、ヴァイオリンの品揃えはなかなか豊富で立派な感じでした。

 事情を話し、試奏をしたいと言ったら、今はどこの試奏室も塞がっているので、1時間ほど待って欲しいと言われました。ヴァイオリンの試奏をするために、1時間もここでボケーと待っていろと? さすがにそれは勘弁と思ったので「じゃあ、いいです。余所に行きます」と返事をしたら、ちょっと待ってくれと言われて「オープンスペースでの試奏でもかまいませんか」と言われました。その“オープンスペース”ってのが、レジ前のご商談スペースなんだけれど(笑)、まあ、私は人々が聞き耳をたてる中で、ヘタクソな演奏する事は、全然慣れっこで平気な人なのでOKしました。

 ま、これだけ人がいれば、試奏室の順番待ちが1時間というのも納得だし、試奏室じゃないとイヤだという人の気持ちも分からないではないです。実際、私のヘタクソな試奏でも、ギャラリーに囲まれてしまったもの(照)。

 ここでは、3梃のヴァイオリンと3本の弓を試しました。

 まずは、ヤマハのV20というヴァイオリンです。印象は、やっぱりヤマハだなあ~って感じです。大手メーカーの製品らしく、すごくしっかりとした造りだし、音色はいかにもヴァイオリンって感じで、およそこの価格帯の楽器としては、あきれるくらい、隙のない楽器です。たぶん長く弾いても飽きの来ない楽器だろうなあ。人間にたとえるなら、まるでクラスの優等生、メガネちゃんって感じのヴァイオリンなんです。でもね、元ロックンローラーである私的には、そういう優等生って好みじゃないのね(笑)。多少の欠点があっても個性的なモノが好きな私としては…残念ながら…パスです。

 次に店員さんが持ってきてくださったのが、ピグマリウスのデリウスのアドヴァンスという楽器。中国製の楽器だそうです。え? 中国なの? ゲゲ~って思いました。だって、私は中国ヴァイオリンのザラっとした音が苦手だもん。弾く前からテンションがダダ下がりになりました。

 ところが弾いてみたら、全然中国っぽくない。全体的な印象は、ヤマハにも通じるような優等生的な感じだけれど、でもなんか心にひっかかる音がします。なんか優しい音色だし、女声的な感じです。店員さんは、ピグマリウスとヤマハの二つの楽器を並べて、一生懸命、ヤマハの方を薦めたけれど(つまり、ピグマリウスは当て馬として用意されたのですね)、私的にはこのアドヴァンスという楽器は、いい楽器だなあと思いました。音色もいいけれど、ルックスがいいんです。音も容姿も、私好みの美人だよ。

 「この楽器は、中国の楽器だそうですが、それにしては、いい楽器ですね」と、やや差別的な問題発言的な問いかけをしたところ、「ピグマリウスは、製作は中国ですが、仕上げは日本でおこなっているので、細かい部分が丁寧に作られているのですよ」という答えでした。ふーん、中国生まれの日本育ちって感じなのかな? でも、それなら、中国ヴァイオリンではなく、日本ヴァイオリンとして、扱うべきなんじゃないの?

 これって思うに、こだわる人がいるのかな? トラブルを未然に防いでいるのかな? 日本ヴァイオリンと言って、その実際の製作が中国で行われたとなると、そこで文句を言う人がいて、そういう人のクレームを避けるために、最初から“中国の楽器です”てっ、言っちゃうのかな? 商売だから、無用なリスクは避けたいものね。…ちなみに、ヤマハの楽器はどこ製なんだろ? 値段から考えると、絶対に日本製じゃないよね。案外、こちらも中国製だったりして(笑)。

 とにかくアドヴァンス、気に入りました。でも、こいつは、お値段的にややお高いので、その下のモデルを試したいと言ったところ、スタンダードという、お財布に優しいピグマリウスを持ってきてくださいました。

 こちらのスタンダードは、アドヴァンスと違って、中国っぽいザラっとした音がしました。ううむ、ピグマリウスなら、アドヴァンスはアリだけど、スタンダードはナシだなと言うのが私の結論。ただし、誤解のないように書くと、あくまで私の好みの話です。私はザラっとした音の楽器は苦手なんです。

 弓は3万円と5万円と7万円を試しました。一番しっくりきたのは7万円でしたが、次はなんと3万円でした。へえ、値段順にならないものだなって思いました。ちなみに3万円の弓というのは、日本のアルシェというメーカーのものです。日本のメーカーも頑張っているんですね。今度からは、弓の生産国にも気をつけてみた方がよいかな?

 そうそう、この三種類の弓のいづれでも、ヤマハは弾きやすかったですが、アドヴァンスは弾きづらかったです。アドヴァンスを弾くには、もっといい弓が必要なのかもしれません。

 まとめ。ピグマリウスのアドヴァンスは私好みの楽器ですが、この楽器は弓を選びそうです。少なくとも、お店で出してくれた三本の弓のいずれとも合いませんでした。もしも、この楽器を自分のものにするなら、弓選びで苦労しそうですし、弓選びで予算オーバーしちゃうかも。しかし、この娘はツンデレですか? いやあ、楽器のツンデレは、嫌いじゃないです(笑)。

コメント

  1. ヤマハのヴァイオリンは、ほめる人も居れば、けなす人も居ます。大会社がなじまない業界であることは確かですが、ヤマハは科学的アプローチを試みるなど、意欲的で、よいと思います。

    ピグマリウスのデリウスシリーズは中国製、ヴァイオリンパレットの初心者コラムによれば、ヤマハもV20までは中国製だそうです。ドイツやイタリアの量産メーカーの楽器でも元は中国製のものも多いと聞きます。

    私は、アルシェのPE1004(8.4万)をかなり長い間使っていましたが、このクラスだと弾き易さに限度があるように思います。間が飛びますが、26.25万の弓なら文句なしですけれど、楽器より高いと抵抗があるでしょうね。文京楽器(小石川)に行くと、ここはピグマリウスとアルシェの総販売元ですから、両者の組み合わせの試奏が可能です。高い楽器も置いてあります。一度、お出掛になられたら、いかがでしょうか。

  2. 済みません。誤記がありました。「ドイツやイタリアの量産メーカー」は間違いで、「ドイツの量産メーカー」です。イタリアの量産メーカーって、普通は聞きませんので。

  3. すとん より:

    >エルネスト・アントルメさん

     ヤマハのV20は普通以上に良い楽器だと思いますよ。ただ、ワタシ好みではないだけの話ですが、飽きのこない音色なので、これから先、私の選択肢にヤマハが再浮上する可能性は大です。ヤマハは大企業ですが、ヴァイオリン界では新参者ですから、意欲的な製品を投入して、シェア獲得を目指すでしょうね。そういう意味では狙いものかもしれません。それに元々、量産品(廉価で良い製品)を作るのは、お得意な会社ですから、私、期待しているんですよ。

     さて、中国楽器は、フルート界では論外ですが、ヴァイオリン界ではむしろ注目の的のようです。安価で良質な楽器が多々あるようです。あとは自分との相性さえ問題なければ、中国ヴァイオリンはアリだなというのが、私の結論です。それに、製作中国、仕上げ日本だと、かなりいい感じの楽器に仕上がっていそうですし…。たぶん、いずれ、私はチャイナなヴァイオリンを購入しちゃいそうな気がしてます(笑)。

     文京楽器は、実は私の試奏リストに入ってます。問題は、あそこのお店は日曜日が定休日なんですよね。私、日曜日しか休めない人なので、ちょっと行きづらいなあ…と思ってます。ただ、今回の試奏でも分かりましたが、ピグマリウスやアルシェはかなり良いと思うし、私の好みっぽいです。それに何と言っても、日本製ですから、その点もうれしいですね。

    >アルシェのPE1004(8.4万)をかなり長い間使っていましたが、このクラスだと弾き易さに限度があるように思います。

     実はPE1004って、狙っていた弓なんですが…そうですか。できれば、もっと上のクラスがいいわけですね。情報、感謝です。

     イタリアヴァイオリンって、量産品がないんですね。それもまた、お値段がちょっとお高い理由の一つなんでしょうね。

  4. YOSHIE より:

    おはようございます。

    もうヤマハ銀座店に行ったんですかぁ?はやっ!!

    混んでますよねぇ‥‥私は楽器店なのに、あの「どさくさにまぎれちゃう感」が、緊張しなくて好き?です。

    試奏室満員でしたかぁ。
    同じフロアの管コーナーや上・下の階をプラ〜ンとしていたら、1時間は短い気がしますが。

    ヤマハオリジナル弦楽器は工房は中国だったと思います。

    弦楽器はクレモナに行ったこともない中国の職人さんがクレモナよりクレモナらしい音色の楽器を作って賞を取る‥‥とか見たいですよ、今(ただの知ったかぶり、恥)

    参考
    ↓↓↓↓↓↓
    http://www.sarasate.jp/
    サラサーテvol.34(2010.6 バックナンバー有り)は特集2◎ピグマリウス・ヴァイオリンのすべて‥‥です。

  5. すとん より:

    >YOSHIEさん

     私は年なのかな? ああいう雑多な混雑って、実はちょっと苦手です。もっと、ゆったりとした方が好きです。でも、ヤマハは活気があっていいです。たぶん、客層もかなり若いんじゃないかな?

    >同じフロアの管コーナーや上・下の階をプラ〜ンとしていたら、1時間は短い気がしますが。

     ダメです(笑)。他のフロアなんか行ったら、お買い物しちゃいますから(爆)。実際、この日は、楽譜コーナーに行って、アンドレア・ボッチャレッリのクラシック・クロスオーバーな楽譜を眺めては「はぁ~」と小一時間溜め息ついてましたから(笑)。

     それにしても、あれだけヴァイオリンを上手に作れる中国人なのに、フルートはなぜちゃんと作れないのかな? そういうところがとっても不思議です。でも、こっちの世界をのぞき見をして、中国の職人さんというのを、少し見直しました。少なくとも、木工分野では、中国侮りがたし!って感じですかね。

     サラサーテはなぜか持ってます(笑)。ピグマリウスの特集は見ましたが…見落としているのかな? あんまり特集っぽくなかったですよ。製品カタログと同じような内容が見開き2ページに掲載されていて、それで終わりだったよな? やっぱり、見落としているのかな?

     サラサーテは最新号が今日、発売でしたっけ? 中身は全然理解できないのですが、ひとまず、買っておこうと思います。それにしても「サラサーテ」にしても「レッスンの友」にしても、ヴァイオリン系のお稽古雑誌って、充実してますね~。「ザ・フルート」は紙質は良いのだけれど、中身的には、ちょっと負けているような気がします。とは言え、「ザ・フルート」は他に類書がなく競争もないので、どんな内容でも売れるので、あんな感じになっちゃうんでしょうね。

  6. Cecilia より:

    今持っているヴァイオリン以外は鈴木ヴァイオリンがほとんどだったと思うので私も試奏してみたいですね~。
    銀座ヤマハで数年前にピアノを試奏しましたが、なかなかどきどきします。
    なるべく大きなお店でやってみようかな。

    そういえば声楽の雑誌ってないですよね!
    オペラ情報誌はたまに出ますが。

  7. ニュース!
    7月10日(土)から18日(日)まで、文京楽器クリアランスセール。
    新店舗移転につき、一度だけの売り尽くし。
    ピグマリウス、アルシェ20%OFF。弦・付属品30%OFF。

    だそうです。 本日、葉書が舞い込みました。

  8. すとん より:

    >Ceciliaさん

     試奏は楽しいですし、色々と学べますよ。もちろん、お高い楽器も良いですが、お手頃価格な楽器も個性豊かです。ただし、危険なのは、試奏をして、運命の楽器と出会ってしまう事です。もしも出会ってしまったら、値段はさておき、買わずにはいられませんからね。そこだけが問題です(笑)。逆に言うと、楽器が欲しいなら、ビビっと来る楽器とめぐり合うまで、何度も何度も試奏をくり返すのが良いと思いますよ。

    >そういえば声楽の雑誌ってないですよね!

     ないですねえ…。声楽の人は雑誌を読まないのでしょうか? それとも雑誌が成り立つほど、声楽愛好者がいないということなのでしょうか?

     オペラ情報誌はあくまで、オペラを鑑賞する人向きの雑誌で、歌う人のための雑誌じゃありません。ほんと、楽器もなければ、雑誌もないし、もちろん備品もいらない声楽は、お金がかかりません。そういう意味では、楽器屋の敵なのかもしれませんね(笑)。

  9. すとん より:

    >エルネスト・アントルメさん

     そりゃあ、グッドニュースですね。私も体が空いたら(今のところ、微妙)、飛んで行って、色々と試してみたいです。特に20パーセントオフはうれしいですね。

     それにしても、新店舗移転ですか? どこに行くんでしょうかね? より都心の方でしょか? それとも、逆で田舎に引っ込むとか? どちらにせよ、交通の便の良いところだといいなあ。

     ピグマリウスもアルシェも、私、狙ってますから(マジで)。

  10. cartoon より:

    だいぶ前のスレですが…書きます
    ↑上の方々がおっしゃっているように
    ヤマハはメードインチャイナですよ。
    YVN40、確か45万くらい?の楽器だったら、良い音がしました。
    車と同じで楽器にも当たり外れはあるとおもいます。ただ、40万の楽器を中途半端に購入するならピグマリウスの15万で十分だと思います
    その後、物足りなくなったらヤマハならヤマハで70万以上の物がまた、乾燥や作業行程など格段に良く、もちろん音の響きやネックの滑りなども良くお勧めかとも思います。
    あくまでも、私個人の好みのですが…
    20万~50万は金額には大きな差がありますが、正直、楽器としてはあまりそこまでこだわる差がないと思います。

  11. すとん より:

    cartoonさん

     古い記事にコメント、感謝です。最近、トンとヴァイオリンを弾いていません(笑)。

     ヴァイオリンという楽器は、この頃はまだ良くわかっていなかったのですが、他の楽器とは色々と違うものだなって思ってます。それは購入にしてもそうで、ヴァイオリンを購入するなら、一般の流通ルートに乗っている楽器よりは、そう言った流通ルートに乗らないで売買されている楽器の方が、コスパが良い事に気づきました。

     私がヴァイオリンを買うことは、もうたぶん無いと思いますが、もしも買うなら、そう言ったルートのモノを買うと思います。あるいは、思い切って新作を注文しちゃうかも(笑)。

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