では次に、レッスンで行ったリズム変換の基本のキをマスターするための、具体的な練習方法を書きます。
まずはメトロノームを鳴らします。速さは40くらいです。このメトロノームの音と音の間を「一つ」に感じます。ま、ワン・ビートって感じ? きちんと感じていることを確認するために、フルートをメトロノームの音に合わせてピッピッと鳴らしましょう。
次に、このピッピッの間を「三つ」に感じます。一つを3分割です。クラシック的に言うと、三連符ですね。三つに感じたら、感じたままにピッピッとフルートを鳴らしましょう。
次に、このピッピッの間を「六つ」に感じます。いわゆる、六連符って、やつです。これは3分割にしたものを、さらに1/2に感じてゆけば、自然に六つに感じられます。六つに感じたら、感じたままにピッピッと鳴らしましょう。
次にこのピッピッの間を「二つ」に感じます。「六つ」で感じたもののうち、三つずつ組にすれば「二つ」になります。
次にこのピッピッの間を「四つ」に感じます。これは「二つ」に感じたものを、1/2に分割すれば四つになります。
こうして、ピッピッと鳴らしながら、1・2・3・4・6に感じました。そうです、ピッピッの間を、二つに感じたらマーチで、三つに感じたらワルツで、四つに感じたらフォービートです。
次にこれらの拍子を混在させます。二つに感じていたものを、そのまま連続でいきなり三つに感じてみます。三つを四つにとか、六つを二つにとか、色々なパターンをやってみます。十分できるようになったら、メトロノームの速さを速くして、また最初から繰り返しです。
かなりの速さ(メトロノームの速さの限界近く)まで、分割して感じられるようになら、基本のキは修了です。
注意点としては、時間を分割する時、かならず「3」をベースにして、三の倍数で分割していく事が肝心。黒人音楽では「三つに分割」というのがベースなんだそうです。それにときたま「2」で分割が加わります。つまり音は必ずどこかで三つに分割されていると考えます。必ず「3」で分割されているので、なんか常に跳ねているような感じになるわけです。で、このどこか必ず「3」で分割されているリズムが、いわゆる「ノリ」を生み出すのだと思います。
とにかくリズム変換は理屈ではなく、感覚でできるようになるまで、リズムの練習をすること。これがまずは黒人音楽の基本のキ。そして、リズムを細かく感じられるようになると、ジャズを始めとする黒人音楽を聞いても、何をやっているかが分かるようになり、とても楽しくなるのだそうです。
とにかく体に染み込むまで、毎日リズムの練習をする。フルートを持っている時はもちろん、フルートを持っていない時も、手拍子や足拍子でもいいので、常に練習する。体に染み込むまで練習する。これが今回の宿題です。
ここまでが、リズム変換の基本のキです。これがリズム変換のすべてではありません。その次の段階があるのですが、ひとまずは基本のキの習得を目指しましょう。
そして、リズム変換の基本のキが自由にできるようになったら、フルートを持って、チムチムチェリーを吹いてみましょう、とのこと。チムチム~を三拍子で弾いたら、そのまま続けて四拍子にしたり、ある部分を三拍子でやったり、また別の部分を四拍子でやったり、また二拍子にしたり、なんか色々な拍子を混在させて演奏できれば、リズム変換としては、なかなかのものじゃないかと思います。
こうして文章に書くと、かなりややこしいですが、リズム変換の基本のキそのものは、単にやってみるだけなら、案外簡単です。ただし、これが感覚でできるようになるまで練習するのですから、そこが大変です。そして何も考えずにできるようになるには、とてもとても大変です。
だってね、理屈が分かっても、実践できなければ、音楽としては、何の意味もないですしね。さあ、練習練習。
コメント
昨日からご苦労様でした
これだけの情報をインプットするのは、大変な時間と労力が必要だったことでしょう。
私もチムチムチェリーチャレンジしてみたいですね
・・・いつになるかはわかりませんけど(笑)
>橘さん
実際に書き上げる時間は、一気呵成にやってしまいますので、さほどではないのですが、書き始めるまでの、頭の中で整理している段階での時間はそれなりにかかってます。
本当は、書き上げる時間も、もっと時間をかけて文章を推敲するべきなんでしょうが、そこはそれ、書き飛ばしOKのブログというものの性質を鑑みて「ええい、ままよ」とアップしてます。
原稿料をいただいているわけじゃないので、スキだらけの文章でも、ご勘弁って感じです。
ま、これも文章修行の一つと割り切ってます。
>私もチムチムチェリーチャレンジしてみたいですね
おもしろいので、ぜひぜひ(笑)。