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私のささやかな夢

 私には夢がある。もう老人だけれど、まだ未来を夢見ている。なりたい自分があるのだ。
 もちろん、プロのオペラ歌手のような歌が歌えるようになりたい…とか、不自由なく、どんな曲でもフルートでヒャーヒャー吹けるようになりたい…とか、このブログの趣旨に沿った夢もないわけではないが、あくまでもそれは趣味のレベルの話だし、別にそうなれなくても全然構わない。ただ、それを目指す過程をたっぷりと楽しめればよいと思っている。
 それらとは別に、かなり強い思いで、なりたい未来が私にはある。それは…小説家である。そう、私は小説家になりたいのである。それもブログに書いてアップしてお終い…ではなく、本屋の店先に愚作が平積みされるような小説家になりたいのよ。
 夢でしょ? そう、夢なんだよ。でもね、チャレンジしてみたいんだ。
 そんな事をこんなところに書きながら「じゃあ、お前は今まで、どれくらいの小説を書き上げたのか」と問われれば「いいえ、全然」なわけよ。だから夢なんだけれどね。
 小説って、書こうと思って書けるほど、甘くないと思ってます。
 まずはプロットをちゃんと練らないといけないでしょ? そのためには、まとまった時間と、集中できる環境と、ハングリーで前向きな精神が必要なわけよ。でも、今の私には、時間と環境がないかな? だから、具体的な着手は退職後、年金生活に突入して時間を持て余すようになってから…て話なんだな。だから、まだ当分先の話。
 じゃあなんで、今、このタイミングでブログで「小説家になりたい!」って宣言しているのかと言えば、ブログに書いて宣言する事で、自分的に後に引けなくなるじゃない? それが狙いと言えば狙いなんだよ。それと、具体的なプロットを書くのは数年後としても、そのタネを自分の中で育てていくためには、時間が必要なわけで、これからの人生で、そのタネを育ててみようかという決意をしたわけなのよ。
 こうして毎日ブログを書いているから、いわゆる文章修行はしなくても大丈夫だと思ってます。必要なのはネタ作り。最終的には長編小説を書き上げたいけれど、まずは短編小説を数編書き上げない事には話にならないよね。
 そんな感じで、小説家になっている将来の自分を夢見ては、グフグフしている私なのでした。
蛇足 実は少し前までは、小説家ではなく、歌人になりたいと思ってました。歌人というのは、歌を歌う人ではなく、和歌を詠む人です。でも、和歌とか短歌とか、いくら詠んでも詠んでも、書店に私の和歌集が平積みになる…って事が全然思いつかなくて…。で、自分で想像できない事は、夢にすらならないわけで、歌人になるのは、将来の夢ではなく、将来の趣味に格下げしたのです。

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