スポンサーリンク

チューニングって、本当に必要?

 弦楽器におけるチューニングと言うのは、必要不可欠だし、やらずに舞台に上がるなんてアリえません。いや、それどころか、舞台上でも、演奏の節目節目にやる必要があるし、ギター等のように(クラシック系の楽器と比べると)安価な楽器なら、舞台の節目ごとにチューニング済みの楽器にどんどん交換しながら演奏していきます。と言うのも、弦楽器であるならば、どうしたって演奏すれば弦が緩んで、どんどん音が下がってくるのですから、こまめなチューニング必要なので仕方ありません。
 ピアノのように演奏中のチューニングが困難な楽器は、演奏前にガッツリとチューニングします。実際、プロの演奏家たちは、リハーサルと本番の間にガッツリとピアノのチューニングしてもらってから本番に臨む人も相当数います。
 それくらいチューニングって大切です。
 では管楽器はどうでしょうか?
 学校の吹奏楽部等では、本番はもちろん、合奏練習の前とか、かなり綿密にチューニングをする姿を見かけます。まあ、変な音程で演奏をしないためには必要なんだろうと思いますが、私は「それって本当に必要なの?」って思わないでもないのですよ。
 とは言っても、私は金管楽器はもちろん、フルート以外の木管楽器の事情なんて知りません。もしかすると、彼らにはチューニングは必要不可欠な作業なのかもしれませんが、フルート奏者にはチューニングなんて、別にしなくても良い作業じゃないかな?って思っているわけです。まあ、本番前の安心を得るためだけの、おまじないのような作業じゃないかなって、いつも思ってます。
 と言うのも、フルートなんて、楽器の持ち方とか息の吹き込み方で、音程なんて自由自在に変化するじゃない? 例え舞台袖でバッチリの音程でフルートを鳴らせていたとしても、舞台にあがって、ちょっぴり緊張して楽器に息を吹き込めば、確実に音程は上ずるわけで、舞台袖でのチューニングなんて、何の役にも立たないじゃない?
 はっきり言っちゃえば、フルートの場合、適切な量だけ頭部管を管体に差し込み、後はしっかりと楽器本体に息を吹き込んで楽器を温めておけば、事前準備は十分でしょ? 後は、演奏中にしっかり耳を開いて演奏すれば、自ずと正しい音程で演奏できるじゃない?
 フルートの場合、演奏者の耳が悪ければ、それはもうどうにもならないけれど、普通の耳をさえ持っていれば、後は無我夢中になって耳さえ閉じなければ良いだけの話でしょ? 演奏中は、常に美しい音色でフルートを鳴らす事さえ心がければ、音程なんて自然と正しいモノになるわけですから、事前のチューニングに、それほどの必要性を感じないのですよ。
 とまあ、私は信じているわけなんですけれど…ね。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。

にほんブログ村 クラシックブログ フルートへ
にほんブログ村

コメント

  1. オペラ座の怪人の怪人 より:

    弦楽器の場合、
    正確に442ヘルツの音を出す、あるいは、
    ほんの少しだけ高め、
    ほんの少しだけ低め、
    といった音を出す場合、
    どこで指を押さえるか、というのは、
    視覚的に捉えられること。
    しかし、管楽器の場合、
    ほんの少し高い、ほんの少し低い、というのは、
    視覚的には捉えられず。
    なんというか、五感総動員?
    私は、今、聞けば何でも吹けるけど、
    (最近のお気に入りは、波乗りジョニー)
    誠に情けないことに、ほんの少し高く低くというのはできず。
    耳も悪いし、五感全てが悪いのかしら?
    音の高低は、ただただ、正しい指使い。
    きっと他人が聞いたら、音程の悪い演奏なのでせう。
    そんな私は、今、1人でしか吹きませんが、
    もしも、もしも、複数人数で吹くならば、
    チューニングを一生懸命やらねばならず?
    そんなことを思った、
    本日のすとん様エッセイでした。
    ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ
    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ
    おしまい

  2. すとん より:

    オペラ座の怪人の怪人さん
     ヴァイオリンも視覚に頼っていたら正しい音程は出せませんよ。結局、耳で調整しながら演奏しています。でも、ギターなどのフレットのある弦楽器は、視覚がかなり重要になるようです。目の見えないヴァイオリニストはそこそこいますが、目の見えないギタリストは数えるほどしかいません(ってか、ほとんどいません)。
     でもフレットというシステムはかなりアバウトなシステムなので、それを採用しているギター系の楽器は基本的に楽器としては音痴です。ソロ楽器として演奏するなら(楽器の中で辻褄が合っているので)ともかく、他の楽器と合わせる時は、音痴を諦めて演奏するか、クラシックギター等の場合は、左手でテンション掛けて音程の微調整をしながら弾くか、エレキギター等ではよく行われますが、音を歪ませて音程を分かりにくくして弾くなどの工夫が必要です。
     フォークギター等でコードを押さえてジャラーンと弾くと、何をどうしたって、音が濁るわけで、その濁りをギターの味として捉えるのか、「音が汚い…」とか「この音痴楽器め!」と罵るかは、その人の自由だと思います。
    >私は、今、聞けば何でも吹けるけど、
     すごいなあ、尊敬します。私はこれができません。少なくとも次の音を探すのに時間が掛かってしまうので、とても演奏にはなりません。
    >もしも、もしも、複数人数で吹くならば、
     私なら、無意識で良い音程で吹けちゃいます。音を合わせるのは実は得意です。だからフルートをピアノに合わせて吹くのは平気です。問題は、フルートアンサンブル等で、右隣の人と左隣の人が、微妙に違う音階で吹いていると、どっちに合わせるべきか悩みます。まあ、たいていはメロディの人に合わせようと思うんだけれど、ベースに合わせる時も無いわけではありません。

タイトルとURLをコピーしました