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音痴の話 その2

 音痴には、さらに別の問題もあります。
 フィードバックが正しく行われて、自分の出している声がきちんと聞けたとしても、やはり、音程正しい声で歌うのは難しいです。
 皆さんはピッチャーマウンドからストライクを投げられますか? はい、いきなり野球の話になりますので、付いてきてください。ストライク、投げられますか?
 それだけでなく、同じストライクでも、きちんと内角外角を投げられ分けられますか? 高め低めも意識的に区別して投げられますか?
 私は無理です。何とかキャッチャーまでボールを届かせるのがやっとでストライクは無理でしょう。投げ分けなんて絶対できません。
 おそらく大抵のアマチュア音楽家には無理でしょう。だってろくに野球なんてやっていないでしょ?
 草野球の愛好者でも…厳しい人は大勢いらっしゃるでしょう。と、言うのも、学生時代に野球部とかで訓練していない限り、ピッチャーマウンドからストライクを投げるなんて、やっとやっとのはずです。ストライクの投げ分け? できるはずがないですね。でも、まじめに部活等で基礎訓練をやってきた野球愛好家なら、それができるでしょうし、ピッチャーとして訓練していた人ならストライクの投げ分けもできるだろうし、プロとかノンプロとかでピッチャーをやっていた人なら、それを豪速球とか変化球とかでやっちゃうわけです。プロの一流ピッチャーなら、それこそ自由自在でしょうね。
 音程正しく歌うのは、実は野球でストライクを投げるのと同じなんです。いくら正しいイメージを持っていても、それだけでストライクを投げられるわけじゃないのです。ストライクを投げるため(つまり野球の基礎を身につけるため)には、きちんと学生時代に野球部に入るなりして数年間に渡ってカラダを作りながら地道に基礎練習しないといけません。
 オトナになってから歌を始めた人は、部活経験が無いまま、草野球チームに入ったようなモノです。何もできなくて当然なのです。草野球チームには、手取り足取り教えてくれるコーチがいない事は多いです。ですから、そんなチームに入った素人野球選手たちは、周りの選手たちを見様見真似で真似ながら、ゆっくりゆっくり上達していくしかないのです。数年たっても、ストライクは投げられるようにはならないかもしれません。ノーコンのままかもしれません。そんなモンです。
 歌は自分のカラダが楽器である…とよく言いますが、それって、歌いながらスポーツをしているようなものだとも言えます。歌がスポーツであるならは、筋トレも必要だし、正しいフォームを覚える必要もあるし、なによりも基礎基本の動きを無意識でできるようにならないといけません。
 音程が不安定な人は、音程正しく歌うためのあれこれが、まだまだ不足しているのだと思います。野球で言えば、ストライクが投げれられないノーコン投手のようなモノです。
 だから、音程が不安定な人にはインプット系の練習はあまり意味がありません。大切なのはアウトプット系の練習であり、それは正しい発声技術を身につけることであったり、単純な筋トレだったりするわけです。“重いコンダラ”を引くような訓練をしなければ、飛雄馬のようなコントロールは手に入れられないのです(笑)。

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コメント

  1. 如月青 より:

    部活経験ありますが、合唱だと、パート全体で合えばよいので、明らかに外れなければなんとかなります。
    高めに出す人と低めに出す人がいて、リーダーになる上手な人の周りにうまくくっつけば、というところです。
    私見ですが、↑から考えると、合唱で中心に立てる人はソロでも結構いけるけど、逆は成り立たないと言えそうです。
    今私がついている先生は、ど真ん中の直球を決めないと許してくれないのですが、音程の制御は、一にも二にも腹筋。筋力と集中力!
    骨導音、というか自分の声を聞くな、というのもよく言われます。音程は身体感覚でつかむにしても、音色が違うので。
    体の中を通って来る音は、空気を通るより低く湿って聞こえるそうです。
    テープにとった自分の声を聞くと、いつも何!このケーハクな声、とぎょっとしますが、そういう方は多いようです。

  2. すとん より:

    如月青さん
    >合唱で中心に立てる人はソロでも結構いけるけど、逆は成り立たないと言えそうです。
     ううむ、音程的にそうなんでしょう。問題はソロでいける人の声質と合唱でいける人の声質の差ってのもあるんじゃないかと思います。いわゆる“合唱声”ってヤツでソロを歌った時の「これじゃない感」ですね。
    >体の中を通って来る音は、空気を通るより低く湿って聞こえるそうです
     そうみたいですね。ですから、音程が♭気味の人って、腹筋の弱さはもちろん、ついつい骨伝導音を聞いてしまう人なんだろうと思います。
    >テープにとった自分の声を聞くと、いつも何!このケーハクな声、とぎょっとしますが
     私もよくぎょっとしました。さすがに今はケーハクな声にも慣れましたが、自分が思うほど自分の声って美しくもなければカッコよくも無いんですよね(涙)。

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