スポンサーリンク

響きが低いので、下手に聞こえます

 ある日、自宅で一生懸命「頭の後ろでガチョーン」をやって歌っておりましたら、妻が書斎に入るなり、こう言いました。

 「家の外で聞くと、声が少しフラットしているように聞こえる。家の中に入ると正しく聞こえるから、声そのもののピッチは合っているんだろうけれど、外でフラットして聞こえると言うことは、響きが少し低いんじゃないの? 響きが低いと、ピッチが合ってても、歌が下手に聞こえるよ。もっと響きを上に上げて歌わないと」

 壁の向こうから、一直線に短剣が飛んできて、いきなり私の胸に刺さった気分です。 不意打ちですか~?

 そ、それにしても、ひ、ひびき…ですか? 響き? そんなところまで、気なんか配って歌ってないって(涙)。今は、頭の後ろでガチョーンで精一杯だってばサ。

 ………、頭の後ろでガチョーンをやりながら、響きを上に持っていく?? 分からない、私には全然、分からない。もしかすると“ビーバーちゃん(ticoさん命名)”をやると良いのかな?

 ピッチが合っていれば、響きが低くても許されませんか? …って、下手に聞こえたら、やっぱり嫌だなあ…。響きねえ、響き。

 仮面ライダー響(ひび)き~~~~~! って、ちがうか!

 家族って、遠慮がないから、困ったもんだね。

 結論。たとえ響きが低くて下手に聞こえたとしても、今は「頭の後ろでガチョーン」に専心専念する。下手に聞こえるのは悲しいけれど、そこで余計なことをやって、また発声の森で迷子になったら、かなわんからなあ…。

コメント

  1. 松尾篤興 より:

    To Ston
    ヒトの発声では理想的な発声状態(十分な声帯伸展と声門閉鎖、呼気圧といった諸条件が揃うこと)では無意識で自然にかかるといわれることがあり、支持する演奏家も多い。
    声帯の開閉部位置が呼気の進行方向に揺動するとされるもので5Hzから7Hz程度の動きだという。
    声楽の理想的なビブラートは毎秒6回前後などといわれる。
    (以上Wikipediaより)

    ヴィブラートはピッチよりも低い位置でかかる方が通常心地よいものとされていますが、トレモロは上記の揺れ幅と回数が異なり、自然にかかるものではない、例えばチリメン声などが挙げられます。また加齢や筋肉の劣化による揺れ声もヴィブラートとは区別しなくてはなりません。
    余りにもピッチとは違った音が出る場合、これらのことを念頭においてチェックする事が必要でしょう。
    ノンヴィブラートで声を出すドリルなども併用してみては如何でしょう。
    ただ音程やピッチはあくまでも脳が記憶する問題であることをなおざりにしてはいけません。
    松尾篤興

  2. すとん より:

    >松尾さん

     とりたてて、ヴィブラートとか、かけているつもりはないのですが、練習の際には、素直なノンヴィブラートの声を出すようにこころがけてみます。

     私にしても「響きが低い」と言われて「?」な気持ちなんですが、何かよくない現象が起こっていたのかもしれません。ありがとうございます。

  3. tico より:

    >「頭の後ろでガチョーン」

    これがどういう練習なのか、私には意味がわかりませんが、それはおいといて、私の生徒さんにも「家内が…」という人がいます。そこの奥さんがどれほどの方が私は存じませんが、練習というのはやはり順序というものがありまして、ある分野で出来てなくても、それには目をつぶってまずクリアしてほしいことを練習してもらいます。先生というのは、生徒の足りないことはすべてご存じで、それでいて、全部は言っていないというのが本当だと思います。

    まあ、というわけで、すとんさんも気を悪くされるかもしれませんが、優先順位を先生の助言に置いて、奥様の助言は聞かない方がよろしいかと思います。教える方はかなり色々な面で配慮しているつもりですので。今、一番必要なこと一点だけに焦点を絞って練習して行かれるのがよろしいかと思います。

  4. すとん より:

    >ticoさん

    >すとんさんも気を悪くされるかもしれませんが、優先順位を先生の助言に置いて、奥様の助言は聞かない方がよろしいかと思います。

     別に気は悪くしないのでご安心を。いやあ、まったくticoさんのおっしゃるとおり、妻の言うことは、仮に的確で正確なアドヴァイスだったとしても、今回はスルーするつもりです。

    >先生というのは、生徒の足りないことはすべてご存じで、それでいて、全部は言っていないというのが本当だと思います。

     うんうん、そうなんだろうと思います。私のキング先生も、相当辛抱してくださっているのだろうと思いますし、本当に適切なタイミングで必要なアドヴァイスをくださいます。

     実は今までも、自分勝手に色々と試行錯誤していくと、先生に「また迷子になってる…」と言われたことが何度もありました。で、そのたびに先生が軌道修正してくださるのですが、できれば軌道修正ではなく、確実に一歩一歩前に進めた方がよいわけで…。

     ただね、「下手に聞こえる…」はとてもショックだったのです。

     「頭の後ろでガチョーン」に関しては、http://stone.tea-nifty.com/blog/2008/05/post_e52b.htmlで書きましたので、もしよろしかったら、どうぞ。

  5. Cecilia より:

    発声の森で迷子になっては先生に軌道修正をしていただく・・・その繰り返しだろうな・・・と思います。
    今は軌道修正していただく先生もいないのですが、そのうち・・・と思っています。
    松尾さんのコメントもなるほど~と拝見させていただきました。

    すとんさんの奥様のような存在の人の何気ない発言が真理を突いていることってありますよね!
    先生は生徒の欠点をある程度「今の状況では仕方がない・・・」と途上であることを理解した上で言えることだけをおっしゃることが多いですものね。

  6. すとん より:

    >Ceciliaさん

     実は妻は、歌う人なんです。複数の合唱団を掛け持ちして、やれ練習だ、やれ本番だ、と忙しくしている人なんです。だから、言ってる事も、あながち間違いではないと思いますが、私の先生ではないので、教育的配慮というのはゼロに等しいです。そこが問題だったりします。

     声って自分ではよく分からないじゃないですか? キング先生も、たまに奥さんに自宅練習を聞いてもらって感想を言ってもらうのもいいですね、とおっしゃってくださってます。そんなこともあって、妻には私の歌について、思うところがあったら、いつでも遠慮なく言っていいよと、日頃から言ってるわけです。で、今回は、言われてショックだったという話なんです。

     先生はこちらの現状を踏まえてのアドヴァイスだし、全くの他人は誉めるだけなので、的確にキビシイことを言ってくれる身内の存在はありがたいと思ってます。ま、私も彼女の歌に関しては、結構キビシイことを言うので、お互いさまなんですけれどね。

  7. tico より:

    批評とか感想とかはそれをやってない人や子供の意見でも的を射ていると思います。それは真摯に受け止めないといけないのですが、受け止めてそれからどうするか考えて何らかの手だてを打てるのは、ある程度の実力がないとできないことです。

    そういうわけで、ただいま修行中の身であれば、先生の言葉を頼りに前進する方がうまく難を抜けられるのではないかと思います。

    すとんさんも、その点はよく理解しておられると読みました。

  8. すとん より:

    >ticoさん

     そうなんです。私はまだまだ修行中の身。いわば“半人前”。私自身は、その点を忘れてはいないつもりです。しかし、周囲の人はそんなことはお構いなしですから、批評もきびしくなりがちでも、仕方ないと思ってます。

     でも言い訳として「まだ勉強中なんだよ~」とは(身内以外には)なかなか言い出しづらいのも事実。ネットのように、姿形が見えづらいと素直に「初心者です」と言えますが、リアルな世界では、なまじ年をとっているので、なんか一人前(あるいはそれ以上?)のように思われるので、実は“発展途上”の部分が“下手”の一言で片づけられるのは、つらいですね。

     話が横道にズレてしまいました(汗)。

    >批評とか感想とかはそれをやってない人や子供の意見でも的を射ていると思います。

     まさにそのとおりです。知らないが故に的確ということすら、ありえますからね。肝に命じておかないと…。

タイトルとURLをコピーしました