フルートに限らず、楽器は高価です。
それでも子どもが幼い時は、まだ親は夢を見る事ができますから、多少高くても無理して購入します。その良い例がピアノやヴァイオリンです。これらの楽器は習い始めの年齢が低いので、親も頑張って楽器を買い与えます。ピアノは…たとえアップライトと言えども、結構なお値段がするし、電子ピアノにしても、ピアノっぽい電子ピアノはそれなりの値段がします。ヴァイオリンに至っては、子供の成長に合わせて、どんどん買い替えていかないといけません(楽器のサイズが大きくなるのです)。
やがて子どもは成長します。成長してくると、あれこれ限界が見えてきます。蛙の子は蛙なのです。やがて親も夢を見るのをあきらめ、現実を見るようになります。
フルートは小さな子どもが習う楽器ではありません。手が小さかったり、腕が短かったりすると演奏できませんから、たいていは中学生から、早くても小学校高学年ぐらいから習い始めます。
そのくらいの年齢の子を持つ親は、もはや夢を見ません。夢を見ない親にとって、フルートを子どもに買い与えるのは、かなりの経済的な勇気が必要です。
たとえヤマハの212にしても8万円ほどするでしょ? 中学生なんて、あれこれお金がかかるじゃない。塾にも行かせないといけなかったりするし、英会話も習わせなきゃいけなかったりするし、ぼちぼちスマホも欲しがるし…その上でフルートですよ、奥さん。そうそう簡単に買い与えられるもんじゃないです。兄弟姉妹がいたりすると、なおさらですよ。
そう考えると、親にフルートを買い与えられた子って、愛されているんだなあって思うし、親も頑張ったんだなあって思います。
たまにいる、中国製フルートを健気に吹いている子だって、やっぱり親に愛されているんだと思いますよ。
子どもが「フルートが欲しい。フルートを吹いてみたい」と親に言ってきた時に、ある意味、親は試されているんだと思います。
ちなみに我が家の場合は、子どもが小学校の高学年の頃、フルートを欲しがる前に、楽器店でやっている無料楽器体験会みたいなヤツに連れて行って、フルートを始め、あれこれの楽器をやらせてみたけど、どれもこれも適性が無い事が分かったので「お前には楽器は無理。素直に、ピアノと歌をやっていろ」と言いました。で、今は成人しましたが、やっぱりピアノはモノにならず(だから楽器のセンスは無いんだね)、歌は人並み以上に歌えるようになりました…とさ。
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