歌っているときはどんな表情をしてますか? 自分の声をよく聞くために、目をつぶってませんか? 高くて難しいところなど、怖い顔して歌ってませんか? 舞台上ならともかく、自宅練習とか先生と一緒のレッスンなどでは、表情まで気にしてられませんよね。
それでも、いつでも笑顔で歌いましょうと、キング先生に言われました。恋の歌を歌っているのに、しかめっ面はないでしょうと。そりゃそうだ。
ただし、笑顔と言っても、口角をあげて微笑むのはナシです。口角を上げるのは、我が門下では御法度だからです(口角を上げて歌う流派の人もいます。念のため)。目と眉で笑顔を表現して歌うわけです。
つまり、目は軽く見開き、眉も美しく上に持ち上げて歌いましょうということです。
目を見開いたり、眉を持ち上げると、鼻腔周辺の筋肉が連動して、声の響きが豊かになるからだそうです。あと、口の中も広くなって、さらに声の響きが豊かになるそうです。ですから、目をつぶって歌ったり、しかめっ面して歌うと、声の響きがダメになるそうです。
へえー。となると、鏡を見ながらの練習って、すごく意味のある練習ってことだね。
フルートの練習の時は、鏡を見るようにしているので、歌の時もその延長で鏡を見てますが…でもね、オッサンの笑顔って、やっぱりむさ苦しいよなあ、我ながら…。
コメント
私も一番目の先生に「目をつぶってはいけない」と言われました。という私は、自分の身体のことを集中して確認する時は目をつぶります。きちんと歌う時は目を開いていますが、目を開いていると微妙な感覚が逃げていきますので、それを調べたい時は目をつぶります。目を開いていても外の世界から影響を受けるのを遮断していることがよくあります。まだ自分の声を獲得するのに必死ですから、人様へのアピールはもっと後にさせてくださいという思いです。
今の先生は目をつぶっている私を見て、まだなんにもおっしゃいません。しばらく、私の好きにさせていただいています。そのうち、自己表現をする時が来るでしょうから。
ども!
>でもね、オッサンの笑顔って、やっぱりむさ苦しいよなあ、我ながら…。
ごめんなさい、個人的にウケてしまいました。
内容のないコメントでごめんなさい。
そうそう、すとんさんの「お悩み相談室」いいですね♪
初めてコメントさせていただきます。ちさとと申します。
フルートを楽しむようになってから15年以上経つのですが、いまだに呼吸法(特に呼気)が習得できずに、何かヒントになるものはないかさまよっておりましたところ、こちらのブログに出会い、夢中で読んでおります。
フルートの先生(現在は諸々の事情で通っておりませんが)から「音がつまっている」「喉を楽に…」と注意を受け、自分でもそれは感じていましたが、改善できずにいました。“15年以上吹いてても初心者と変わらないかもしれないなぁ。体の中が見えたらどんなにいいだろう。”と思っていました。
が、こちらのブログでつかめそうな感じがあるのです!
また、文章が本当に小気味良くて、記事の内容も自分の気持ちにピタっとはまる感じがあります。お気に入りのブログで、毎日楽しみにしています。
私も高木綾子さんが好きです。渋くて、深くて、意思が強くて、そして美しいと感じます。(表現力がなくてすみません。)一日中聴いていても飽きません。
高木綾子さんのブログの記事中に動画のリンクが貼られていました。よろしかったら…。
↓
http://columbia.jp/jroom-tv/takagi.html
つたない文章を最後まで読んで下さって、本当にありがとうございました。お礼を言いたくてコメントさせていただきました。
>ちさとさん
いつもは見てるだけなのですが、15年悩まれた事に対して一言だけ♪
息を「吸う」ときに肩と首、喉の力を抜こうと思って見てください。
息を吸うときに喉や肩の力は必要ないので、力を抜いてもばっちり吸えます♪
あとはそのままはけばあら不思議。
今日はすとんさんが書いておられるような顔になりました。(笑)
—–
>目を見開いたり、眉を持ち上げると、鼻腔周辺の筋肉が連動して、声の響きが豊かになるからだそうです。あと、口の中も広くなって、さらに声の響きが豊かになるそうです。
—–
目をつぶっている暇がないようなレッスンでした。で、結果としてそうなってしまったというのが現実でした。楽しかったです。
>ticoさん
実は目線については、入門時から「目はつぶらない。真っ直ぐ遠くを見ているつもりで!」と、指導は受けていましたが、実になかなか‥。それこそ、身体の中に意識を集中するために、「目は開いていくけれど、何も見えず」状態だったので、そういう意味では、顔は当然、仏頂顔でした。笑顔からは、ほど遠い顔でした。
>まだ自分の声を獲得するのに必死ですから、人様へのアピールはもっと後にさせてくださいという思いです。
私も全く、同意見です(汗)。
>まきりんさん
ウケましたか? そりゃあ、うれしい。実際、これが他人事なら、私も大ウケだもの。
いやあ、やっぱり笑顔は女性の方が美しいものですから、私も可能ならば、女性の笑顔を見つめ続けていたいのですが、そうもいかず、オッサンの笑顔を見ながら、練習します。
でもまあ、こんなむさ苦しい顔ですが、案外見慣れるものですよ~。
>ちさとさん、いらっしゃい。
高木綾子さんの動画リンクを教えくださり感謝です。Earthですね、良い曲、いい音です。
ブログの文章をほめていただき、痛み入ります。いやあ、書き捨ての駄文なんですが、そんな文章でも、誉めてもらうと、とてもうれしかったりします。そんな今日この頃なのです。
呼吸の件に関してましては、キング先生からのコメントを御覧ください。私が付け足すことは(当然ながら)ございません。
>キング先生
レス、ありがとうございました。
何か変なことを書いていたら、またレッスンの時にでも、そおーっと教えてください、よろしくお願いします。
>ticoさん
今日がレッスンだったのですね。そちらのお天気はいかがだったでしょうか、こちらは大雨が断続的に降っていて、外出するのが億劫な天気でした。
目を開いて歌っていると、心なしか、声の響きが上の方に行くような気がしません? 響きが上に行くと、なんか上達したような気になるから不思議です。
お互い、なるべく目を見開いて歌っていけるようにこころがけてゆきましょう。
フルートは歌に一番近い楽器(技術的に)と言いますよね。他の木管楽器とは息の使い方が全然違うようで。
鼻孔なのでしょうか、鼻の奥を意識して音を出すとフルートも響きが変わりますよね。
ところで別の所に書いた頂いたレスへのレスです&ちょっとこちらに書かれている”舞台上の見た目”とも関係あるレスで。。。
確かに人前に立つ訓練を積むと“美しく”なるのかもしれません。
舞台上での動きは、もちろん観客の皆さんの為でもあるのですが、同時に自分を持って行く為の手段であるようにも感じてます。振る舞いが雰囲気を出すというのでしょうかね。
実は、とても大事な事なのだと、最近感じております。あまり音大では学ばないですが。
今までで一番美しいと感じた舞台での振る舞いは、私の横笛の師匠である西川浩平先生ですね。御一緒させて頂いた時、先生は微動だにされず、スっ、スっと無駄な動きが一つもなく、舞台に出た瞬間から演奏者になりきっていました。
私は譜面台などに忙しくしていたのですが、途中で”これは私も決して無駄な動きをしてはいけない”というオーラを感じました。
あの時は、誰もが先生のスっとした動きに美しさを感じていましたねぇ。。。
ちょっと話が違いますか???
コメントのお返事ありがとうございました(^^)
すとんさんのお気遣いと温かさを感じて、とても嬉しかったです。また、お返事からもいろんなことに気づかされました。
これからもブログの更新楽しみにしています(^^)
寒くなってきましたので、どうぞお体にはお気をつけて…。
>お喋り笛吹きさん
鼻の奥というと、いわゆる“鼻腔共鳴”という奴ですね。声に色艶を与える共鳴ですが、やはりフルートでも鼻腔共鳴を使うのですね。勉強になります。私も息を鼻腔にまわして吹くように心掛けてみます。
舞台上のスッとした動き。おっしゃるとおり、プロの方々の舞台上の動きには、実に無駄がないですね。というか、舞台上でドタバタしているのが、素人の素人たるゆえんであり、そこが見苦しいところなんですが、言われて始めて気づきました。
私をはじめ、多くの素人さんが、照れ隠しだったり緊張のあまりだったりするのですが、余計な動作しがちですね…。ああ、見苦しい、みっともない。肝に銘じておこうっと。
>ちさとさん
私のような、フルートを始めて間もない、趣味のオジサンのブログが、ほんの少しであれ、人のお役にたてたこと、うれしく思っています。
読まれたとおり、素人丸出しで変なことや間違ったことも平気で垂れ流しているブログですが、また何か気になったことでもございましたら、コメントいただけると幸いです。
すとんさんお喋り笛吹さん 横レス失礼いたします。
>鼻孔なのでしょうか、鼻の奥を意識して音を出すとフルートも響きが変わりますよね
>私も息を鼻腔にまわして吹くように心掛けてみます。
こ、これは…
前回のレッスンで目の回りというか、鼻のあたりというか
(ごめんなさい、うまく文章で表現できなくて)
そのあたりを響かせるようにしてハミングして
そのカンジでフルートを吹くと先生が仰いました。
息を鼻腔に回すというのは、どういう感じなのでしょうか?
文章にするのは、きっと難しいですよね…
すとんさんは、フルートは初心者でも
声楽でベースが出来ているので、
こういう事がサクッと理解できて羨ましいです。
>まきりんさん
確かに私は、クラオタ歴(もっともオペラ偏重ですが)も長いし、合唱歴もそこそこあるし、声楽歴はわずか1年ちょっとですが集中して勉強しているので、フルートそのものは初めてでも、周辺知識を動員しての理解ということができますから、そういう点は恵まれています。
一応、音楽の教師の免許も持っているし…、もっとも小学校限定だけれど。
>息を鼻腔に回すというのは、どういう感じなのでしょうか?
ええと、勢いで「息」と書いてしまいましたが、本当は息ではありません。「息の通り道」って書くべきでした。すいません。
もちろん、イメージの世界の話で、半分くらいはオカルトになってしまうのですが、肺を起点とした息を、よく広げたノドを楽に通して、太い空気の柱となった息を、そのまま背中づたいに後頭部まで持っていき、目の奥あたりで、クルンと回転させて、頭の真ん中(ここが鼻腔&口腔のイメージ)にたっぷり溜めておき、横隔膜のプッシュで、トコロテンのように、口から息を吐き出す…というのが、私のフルートでの息の通り道のイメージなんですよ。
で、息を鼻に回すというのは、(口腔ではなく)鼻腔の容積を広げるイメージのオカルト的表現かな? 実際には、鼻腔そのものの容積は変わらないものの、鼻全体をふくらませたり、軟口蓋を頭頂部へ引っ張り上げるなどをすれば、場としての鼻腔の容量が増えます。つまり、そういう事。
これは声楽のテクニックの一つである、頭部共鳴の使い方と一部同じです。
これは、申し訳ありませんが、体の鍛練も必要なので、理屈が分かったからと言って、簡単にはできないと思います。
まきりんさんの先生もおっしゃるとおり、まずはハミングから始めるのが楽だと思います。ハミングは、頭部共鳴の呼び水なんですよ。声楽をする人は、ハミングをして、頭部共鳴で声の通る道を確認し調整するんです。うまくハミングできると、実際きれいな、よく響き渡る声が出るものです。
約1年ほど前(2007年11月23日 http://stone.tea-nifty.com/blog/2007/11/post_8e4d.html)の記事に、私がハミングに挑戦した時の事を書きましたので、もしよろしければご覧ください。正しいハミングのやり方も書きましたので、参考になるかもしれません。ちなみに、その記事にある「声楽的な声」とは「あくびの形ののど&口」で声を出すことです。
すとんさん ご回答ありがとうございます。
11月23日の分は、即行プリントアウトしました。
ちょと練習してみたいとおもいます。
>「声楽的な声」とは「あくびの形ののど&口」で声を出すことです。
あくびの時のように喉をひらくというのは
フルートを始めたときから、先生に言われ続けてきました。
あくびをすると、その感覚はわかるのですが、
それをいざフルートでって時に出来るようになるまで
けっこう時間がかかりました。
最近は言われなくなりましたが、それでもちょっと気を抜くと「口の中をひろく」と注意されます(^^;)
考えてみると
>目は軽く見開き、眉も美しく上に持ち上げて
先生はこのような表情で吹いているような…気のせいかな?
今度のレッスンで、先生の表情じっくり観察してみようかな。
超横レスですが
他の方のコメントで、シシリエンヌをゲットされたと知りました。
機会がありましたら、感想などをまたお聞かせ下さいね。
>まきりんさん
「シシリエンヌ」は速攻でゲットしました。ご紹介ありがとうございました。良い買い物ができました。感謝です。ただ今ヘビーローテーションしている最中です。
最近は、ブログネタがありすぎて(笑)、以前のようにCDやコンサートの感想が書けなくなりました。それにゲットしたCDの感想を一つ一つ書いていたら、ここのブログはCD鑑賞記ブログになってしまいますので、どうしてもその辺はセレクトしております(汗)。
基本的に、このブログは私個人のレッスン備忘録ブログなので、レッスンで習った大切なポイントとか、練習している時に気づいた事とか、のちのちの自分のために役に立つことを中心にアップするのが目的。つまり“公開レッスンノート”なんです。あと、余裕の部分で、(私自身の文章訓練の意味も込めて)こちらにやって来られる読者の方々向けの、楽しくてためになる(とうれしいなあと思っている)エッセイを書いてます。
と、長々と「シシリエンヌ」の感想を書かなかった、言い訳をグダグダと書いてしまいました。へへへ。
「シシリエンヌ」よかったですよ。ただ、感想を文章にしてしまうと「カーペンターズ」とほぼ同じになってしまいます。ファンサイトならそれもありでしょうが、他にも書きたいネタがあるので、見送ってしまいました。
シシリエンヌという曲は有名曲ですし、私も異なる奏者の演奏でいくつか持っておりますので、聞き比べをしました。そこで思った事は、みなさん、お上手。プロなんだから、当たり前ですが、当たり前なので、そこで勝負はできないってことですね。特に技巧的な見せ場のない、こんなサロン系の曲では。
では、どこで勝負をするか。それはその奏者それぞれで違いますが、高木さんは、あのフルートの音色で勝負をしていると思いました。随所にあの音色を生かすためのフレージングがありますね。だいたい、シシリエンヌだって、あの音色を生かすために選曲したとしか考えられません。そういう意味では頭のいい方だなあと思います。
それこそゴールウェイが代表格ですが、フワフワした天上の音がフルートの音色のイメージですし、そのような音色の奏者が多いなか、彼女は、あえて大地に根ざしたような、どっしりした音色で勝負をしてくる。実に戦略的人だと思います。
いいなあ、実に良い。私のなかの右大臣ですよ、彼女のフルートは。
このコメントも長くなりましたので、テクニックの話は、コメントを分けてします。
>まきりんさん
私は常々思うのですが、フルートと声楽は上半身の使い方のテクニックが、かなり共通しているのではないかと。違いは、アンブシュア&タンギングと母音や子音の発声法などの、それぞれに特有な部分くらいかなあと思ってます。他の管楽器はどうなのかな?
キング先生がある時、おっしゃっていたけれど、学生時代は管楽器をやっていた歌手の方って、案外多いそうです。特に音大受験直前に転向してきた人は、大抵管楽器出身なんだそうです。ま、それだけ管楽器で音大に入学するのは難しい(だいたい管楽器は定員少ない[らしい]もんね)ということと、管楽器と声楽がテクニック的に近いということなんでしょうね。
特にフルートのような小音量楽器は、楽器だけでは必要な音量を確保しづらいので、声楽のように演奏者の体を使って、音量を増やしたり、響きを付け足したりする必要があるので、おのずと声楽と同じようなテクニックが増えてくるのだと思います。
「あくびのように…」って、よく言いますよね。すぐにお分かりになりました? あれは喉を縦に広げるという意味なんですよ。喉仏と舌根を下げ、軟口蓋を上げ、咽喉と口腔と鼻腔を広げる。これらを同時にするのですが、それをまとめて「あくびの形」っていうんです。私はこれが上手にできると、耳が開くので、耳の開きで「あくびの形」ができているかを確認しています。
「あくびの形」は響きを足すためのベーシックフォームです。これがないと、声はペタっとした、生声になります。おそらくフルートも、固くて安っぽい音になってしまうと思いますよ。
合唱のボイトレでは「ホ」で発声練習をよくしますが、それは「ホ」の口が「あくびの形」に近いからだろうと思います。
あと「あくびの形」になると、息を出すのに、のどの力が使えなくなりますので、自然と腹式呼吸にならざるをえません。「ホッホッホッ…」と繰り返すと分かりますが、きれいな「ホ」を出すためには、お腹が活躍するしかないでしょ?
というわけで、「あくびの形」って、響きと腹式呼吸の両方を求めているわけですね。
>それをいざフルートでって時に出来るようになるまでけっこう時間がかかりました。
私は、学問同様、音楽にも王道はないと思ってます。一つのテクニックをマスターするためには、たゆみない努力と時間が必要だと思ってます。そういう、気が長くて真面目な性質がないと、音楽ってできないとさえ思ってます。