スポンサーリンク

思わぬ見つけものをしてしまいました

 私はカーペンターズが好きです。それもリアルタイムのファンです。子どもの頃、カーペンターズのシングルが発売になるたびに、いそいそとレコード屋に買いに行ったものです。

 中学生の頃、母親にねだって、カーペンターズの二枚組のベストアルバム(当時の中学生には、とても小遣いでは買えないほどの高価なものでした)を買ってもらい、それを毎日、それこそ盤面から粉が吹き出すくらいまで、熱心に聴き込んだものです。今となっては、懐かしい思い出です。

 ですから、フルート演奏のカーペンターズの(楽曲を演奏した)アルバムがあると知れば、買わずにはいられません。それが高木綾子さんの「青春の輝き ~playsカーペンターズ」というアルバム。

 不勉強なので、奏者の高木綾子さんの名前は、どこかで聞いたかもしれないなあ…程度の認識でした。だいたい、ジャケット写真が、きれいなお姉さん(高木さん自身ですね)でしょ。これは『ルックスでCDを売りましょう』作戦ですよね。音楽的には、全く期待してませんでした。

 アマゾンで「ヘタリア」を買った時に、ついでに注文しました。それくらい期待していませんでした。

 聴いてびっくり。これ、いいじゃないですか。もちろん、私はカーペンターズが大好きなので、曲がいいのは当たり前。では、何がいいのかと言えば、高木さんのフルートの音色。これがいい。

 きれいなお姉さんなのに、実に音色が男らしくてカッコいい(笑)。実に二枚目なのよ、フルートが。

 さっそうとしているのに音が深くて、そのくせ華やかで、どことなくカリスマ性すら感じさせるフルートです。音から思い浮かぶ私の勝手なイメージだと、金髪碧眼の若い男性イケメンフルーティストが、にっこり微笑みながら、婦女子を目で殺している…なんて感じ? だから、ジャケット写真と全然イメージ違います。

 あ、今、殺気を感じた…。これは私の勝手なイメージだからね。私の勝手なイメージなんだから「ものを知らないオジサンは、まったく聞く耳をもっていないなあ…」と笑ってスルーしてくださいね。「オレの綾子姫のフルートになんてことを!」と逆上しちゃイヤよ。

 ブログなんて、所詮、暇人の戯れ言。トイレの落書きみないなものだから、真に受けちゃ、ダメだよお。

 と、言い訳をしておいて(汗)。いやあ、実にいいフルートです。演奏に期待をしていなかった(大汗)だけに、すごく得した気分です。

 いいフルートの音だ…。本当にいい。大好きだ。

 さっそくググってみたところ、ヘルムート・ハンミッヒという工房のフルートを使っているようです。旧東ドイツのフルートみたいです。欲しいなあ、このフルート、高いんだろうなあ…。

 このフルートは総銀なんだそうです、やっぱり銀のフルートはいいなあ。私は銀の音が好きなんだと再確認。

 大好きな曲を、心がとろけるような美しい音色のフルートで楽しむ。極上のひとときです。このCD、本当の本当に、最近の私のヘビーローテーション・アルバムです。このアルバムの曲を聴かずに寝る日はないですね、マジで。

 今、私は“フルート貧乏”なので、CDも満足に買えません。ああ、アゲハのローンさえなければ、高木さんのCDを、大人買いで一挙に大量買い、できればコンプリートしてしまうのに…。ああ、お金がないって、悲しいね。

 フルートに可憐なイメージを持っている人が聞くと、裏切られた感になるかもしれませんが、音楽作品としては極上ですよ、このCD。カーペンターズファンの方に、ぜひ聴いてもらいたいCDです。

 しかし、よく知らずに、ジャケ写買いをした人は、スピーカーからこの音が出てきた時、どう思ったんだろう。ちょっと興味津々。

蛇足 それにしても日本人アーチストって、なかなか呼び捨てにできませんな。外国人アーチストなら、どんな大物でも、カラヤンが…とか、ドミンゴが…とか、ゴールウェイが…とか、平気で呼び捨てにできるのに、日本人アーチストになると、一面識もないにも関わらず、なんか呼び捨てに抵抗を感じます。なんか、逆差別みたいでイヤなのですが、でも簡単に呼び捨てにできません。そういう文化なんでしょうね、我が国の文化は。

コメント

  1. 銀猫 より:

    女性のジャケットなのに、音色が男らしくてカッコイイ!?
    それは是非是非、聴いてみたいです!

    現在、アルルの女のメヌエットを自主練習中なのですが…
    お手本として聴いているCDの外人のおじさまのフルート、
    どうも物足りないんです;;
    もっとこう…華やかさが足りないというか。
    sf の部分で、もっと力強い音が欲しいというか…
    p の部分も、もっと芯の強い安定感のある p であって欲しいとか^^;

    素人オバチャンが何言ってるんだ、という感じですけれど、
    実際そう聴こえてしまうのですから お手本としては失敗です;;
    このお姉さんの音はどうかしら~♪

    カーペンターズは、芸能音痴の私でさえ
    多少の曲は知っているほどの超有名アーティストさんペア。
    練習の合間のコーヒータイムに、ぜひそのお姉さんのフルートで聴いてみたいです。
    え~と、来月になったらCD1枚くらい買っても大丈夫かな。
    楽しみにリストに入れておきます^^

  2. まきりん より:

    すとんさん ども!
    私もフルートを手にするまでは高木綾子さんのことは
    全く知りませんでした。
    そして、ゴールウェイも知りませんでした。

    マイミクさんにフルート入門のオススメのCDはないかとおたずねしたところ、
    高木綾子さんのシシリエンヌをすすめて下さいました。
    高木綾子さんが大学に在学中に演奏なさったものです。

    コールウェイを初めて聞いたとき
    ♪ひょろろ~~~と
    音に羽根がはえてとんでいく~と衝撃をうけたのですが
    高木綾子さんも衝撃でした。
    まだハタチかそこらのお嬢さんなのに、
    大地に根ざした凛とした白い花を連想させました。

    シシリエンヌ、オススメですよ!

  3. くろねこ より:

    高木さんのCD、気になりつつもまだ聴いたことがありません。
    ピアソラ大好きなので、ブエノスアイレスの冬が入ったCDをまず最初にGETしたいです。
    タンゴ・エチュードとかも収録されているCDがあったような???
    う~。ボーナス買い候補が増えていくなぁ・・・

    カーペンターズ、良いですよね(^^)
    私は何故か一番最初に聴いたのが、アン・ルイスが歌ったアルバムで・・・
    そのイメージがやたらと強かったので、今もカーペンターズというとアン・ルイスの歌声が頭の中で回ります(^^;

  4. すとん より:

    >銀猫さん

     音楽の趣味は人それぞれだし、感じ方もそれぞれですが、私はこのCDを本当に気に入りました。

     カーペンターズの魅力の一つがヴォーカルの魅力なんですが、カレン(カーペンターズのヴォーカリスト)は、優しい音色のアルトなんですよ。その優しいアルトと高木さんのフルートの音色が妙に通じるところがあって、音楽的にうまくハマったなあ…という感じです。元のカーペンターズサウンドの雰囲気をきちんと残したまま、フルートの演奏曲にしているなあと思います。

     まだ若いのに、これだけの演奏できるとは、高木さんというフルーティストは、技術一辺倒ではない、なかなか音楽的な演奏のできる演奏家だと思いますよ。この人、クラシックの枠を越えて活動しても、いいかもね。

  5. すとん より:

    >まきりんさん

     シシリエンヌ、お薦めですか? 実は私もそのCDが気になっていたので、背中を押されたのをいいチャンスとして、さっそく注文してみます。あの音色でフルート名曲を聴いてみたいと思います。

    >大地に根ざした凛とした白い花を連想させました。

     いいですね、高木さんのフルートのイメージを簡潔に表していると思います。ああ、私もこういう表現ができたら、いいのになあ。でもまさに、こんな感じですね。

     ゴールウェイの「音に羽がはえて~」というのも、妙に納得。たしかにそんな感じしますね。

     それにしても、フルーティストって、みなさん、それぞれに音が違っておもしろいですねえ。他の楽器だって、おそらく奏者によって音が大分違うのでしょうが、聞き分けるこちら側に、それほどの耳がない(フルートだって耳があるとは言えないけれど)ので、区別がつきません。興味関心が耳を鍛えるのでしょうね。

  6. すとん より:

    >くろねこさん

     アン・ルイスに文句はないけれど、でも彼女が歌ったカーペンターズは別物だと思うよ(笑)。もちろん、本家本物はお聞きになりましたよね?

     ピアソラというとタンゴの人ですね。なかなか味わいのある曲が多いですね。私は、ピアソラ+フルートだと「タンゴの歴史」かな? でもやっぱり「リベルタンゴ」が外せない気がします。

     高木さんのフルートはなかなか良いと思いますよ。まずはどこかで試聴できるといいんだけれど…。試しに先程、YouTubeで「高木綾子」を検索したら、なぜかヒットしたのが「綾波レイ」ばかり。「綾」の字しか一致してないじゃん。私って、もしかして、検索下手?

  7. あゆみ より:

    こんばんは。コメはご無沙汰ですが毎日読みにおじゃましています。

    毎日目のくらむ忙しさに一日15分しか平日はフルートの練習ができない今日このごろ・・・。

    でも銀の柔らかい音色を聞いているとストレス解消になり「フルートを習っていてよかった」とつくづく思ってます。付き合いで始めたフルートですがこの楽器を縁があってよかったです。

    休みの日はもっと練習して早くもっと上達したいものです。

  8. あゆみ より:

    すみません。誤字がありました。

    「この楽器と」です。「この楽器を」となってました。(涙)

  9. すとん より:

    >あゆみさん

     うんうん、忙しい時は忙しいよね。だって大人だもん、仕方無いさ。そんな忙しい時は、他人のブログにコメントするよりも、まずはフルートの練習。ま、私もそんな感じですから、気にしない気にしない。

     私もそうですが、疲れて帰宅してフルートを吹いて、フルートから美しい音が聞こえた時は、体の芯からとろけて癒されるような気分になりますよね。その瞬間「フルートは辞められない…」って思います。

     もっとも問題として、私の場合は、アゲハがきわめてツンデレなんで、なかなか真面目に鳴ってくれないという悲しい現実があるわけですが(涙)…。よそんちのフルートは、もう少しフレンドリーだろうなあ…とは思うと「なんだ、このやろー!」って思う時もたまにあります(汗)。全く、自業自得なんですけれどね。

  10. 夜希 より:

    はじめまして。
    私もこのCD好きです。
    高木さんのCDは何枚か持っています。私もまた最初はジャケットに惹かれたわけですが。
    私は、ゴールウェイのようなキラキラした音はどちらかというと苦手なので、高木さんの男らしい(?)音はツボです。

    あと、私のフルートはアルタスです。1207です。
    1207だけでも3本試奏して、これだっと思って買ったのですが、今は仕事&子育て&いろいろで忙しくてなかなか吹けてないのが寂しいです。

  11. コモ より:

    たまたま高木綾子さんで検索していたらヒットしました。

    私はイタリアを持っていますが、最大にお勧めです。生命の息吹や、底力みたいなものを感じてしまいます。
    ぜひ聴いてみて下さい。
    あ、あとearthと言う曲は、彼女の音楽性の極みだと思います。

  12. すとん より:

    >夜希さん、いらっしゃませ

     ええと、夜希さんと書いて“やき”さんでいいのでしょうか?

     高木さんの男らしい(??)音がツボの夜希さんの愛笛が、アルタス1207というのは、妙に納得です。高木さんのハンミッヒとは多少方向性が違うとはいえ、アルタスの笛たちも、結構男らしい(笑)音を奏でますから。

     A1207はいいフルートだと思います。私も購入リストのトップにしました。先生のアドヴァイスでA1307に変更したのですが、先生の助言がなければ、今頃はA1207のオーナーになっていると思います。詳しい話は「フルート購入顛末記」というカテゴリーで書いてますので、よかったらご覧ください。

     子育ての最中は色々と忙しいのですが、今は可愛い盛りの時ですね。それを満喫するといいですよ。子どもなんて、あっという間に育ってしまいますから。

  13. すとん より:

    >コモさん、いらっしゃいませ。

     もう検索で引っ掛かりますか? しかしGoogleって奴は、容赦ない奴ですな(笑)。

     実は先日「シシリエンヌ」を購入したばかりで、高木さんの次のCDは来月までお預けです。なにしろ私、フルート貧乏の真っ最中なので、一カ月に買う本やCDに制限を加えている最中なんですよ。

     「ヘタリア」じゃない「イタリア」に「earth」ですね。心にメモしておきます。

     実は今、ヘタリアがマイブームなので、イタリアと聞くと脳内で勝手にヘタリアと変換されますので、困ったものです。ちなみにヘタリアはこちら(http://www.geocities.jp/himaruya/hetaria/)です。

タイトルとURLをコピーしました