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オオカミとヤマイヌとイエイヌ、野良犬と野犬、おまけに狂犬病

 ちょっとイヌについて勉強したので、それについて書いてみたいと思います。
 かつて日本にはオオカミがいました。ニホンオオカミと呼ばれていましたが、約百年ほど前に絶滅してしまいました。オオカミはイヌと近い関係にありますが、別の種類の動物です。海外のオオカミは大型犬ほどの大きさがありますが、ニホンオオカミは中型犬程度の大きさ(ま、日本のモノは外国のモノと比べると、なんでも小さいんです)でしたが、イヌと比べると、筋肉質で足も太くてパワー系の体格をしていたそうです。
 一方、ヤマイヌという動物がいました。これは野生のイヌで、オオカミ以上にイヌに近い種類の動物ですが、日本ではだいぶ前に絶滅してしまいました。
 いわゆるイヌは、正確にはイエイヌと言います。現在、日本にいるイヌは、ほとんどがイエイヌです。大型犬から小型犬まで、いわゆる和犬も洋犬も含め、たくさんの種類のイエイヌがいます。
 その一方で、野良犬と呼ばれるイヌがいます。これは種類的にはイエイヌであり、人間に飼われずに市中で生活しているイヌの事をそう呼びます。野良犬は、狂犬病予防のために駆除対象になっています。見つかり次第、行政によって捕獲され殺処分されます。私が子供の頃は、まだまだ野良犬は市中に普通にいましたが、今では…ほとんど見かけなくなりました。
 野犬と呼ばれるイヌがいます。これは野良犬の発展型で、市中ではなく里山等で、野生で暮らすイエイヌたちを呼びます。多くは群れを作り、人里や農作物を襲います。野犬は害獣なので、狩猟対象です(意外な事に、野良犬は捕獲対象ですが、狩猟対象ではないのです)。
 面倒な事に、日本では古来より、オオカミとヤマイヌと野犬をごっちゃにしがちで、これらを区別しなかった地方もあるそうで(山で暮らしているイヌっぽい動物という点ではこの3つは共通点あるものね)で、昔の文献を読む時は、そのあたりを気をつけないといけないそうです。
 狂犬病について。“犬”という字が入っているので、イヌの病気と思われがちだけれど、これは哺乳類全般が罹患する病気です。もちろん、人間も罹患します。
 人間の場合、発症してしまうと、致死率は100%です。ある意味、新型コロナよりもエイズよりも怖い“死に至る病”の一つです。で、日本では、狂犬病は主にイヌから伝染ります。狂犬病に罹っているイヌにヒトが噛まれる事で伝染ります。潜伏期間は3ヶ月~3年ほどです。なんと、幅の広い! 治療法は、ワクチン注射です。イヌに噛まれたら、すぐにワクチン注射(それも複数回)をする事で、病気の発症を抑えられます。狂犬病は発症してしまったらやばい病気ですが、発症さえしなければ何ともありません。しかし、イヌに噛まれた事を軽く考え、潜伏期間も長い事から、今でも世界では、狂犬病で死ぬ人が絶えません。
 狂犬病は本当に怖い病気です。野良犬が捕獲され殺処分されるのも、狂犬病予防のためです。
 狂犬病の症状は…言葉は悪いのですが、気が狂ってしまったかのような症状を示すそうです。例えば、常に何かに怯え、たまに錯乱して叫びだし、水を怖がり、風にあたると痙攣を起こし、手足をうまく動かすことができなくなり、高熱を出し、その後、呼吸困難になって死んでしまいます。
 ちなみに世界的には、日本とイギリスとオーストラリアでは狂犬病は撲滅されましたが、それ以外の国では、まだまだごくありふれた病気です。今でもたまに日本人が狂犬病で亡くなっていますが、その理由は海外旅行先でイヌにかまれ、それを軽く考えてしまった事で死に至るのです。
 なお、狂犬病はイヌだけの病気ではないので、海外では、コウモリやハクビシン、キツネ,ネコなどにも注意が必要です。狂犬病は唾液を経由して伝染するので、傷口にこれらの動物の唾液が触れる事で感染しますので、噛まれるだけでなく、傷口をなめられても病気は伝染ります。
 日本の場合、飼い犬は狂犬病の予防注射の接種が義務付けられています。それもあって、日本では狂犬病が撲滅されましたが、狂犬病はネコにも伝染りますし、ネコから人にも伝染ります。
 野良犬はほぼ駆逐されてしまいましたが、野良猫はまだまだたくさんいます…それどころか、最近では地域猫と呼んで、野良猫にエサを与えたり、不妊手術を行ったりという、責任を持っているのか無責任なのか、よく分からない飼い方でネコを養っている方もいます。
 今は日本国内に狂犬病ウィルスがいないので安心と言えば安心ですが、万が一、日本に再び狂犬病が入り込んだ時、イヌはきちんと法的に管理されているので大丈夫でしょうけど、ネコは法的に管理されていないので、次は野良猫や地域猫を媒介に狂犬病が蔓延するかもしれません。そう思うと、ちょっぴり恐ろしい私でした。だって、かつて日本では、ペットと言えば、イヌが大多数だったそうですが、今の時代、イヌよりもネコの方がペットとしては数が多いんだそうです。いまやペットの王様はネコちゃんなんだそうです。だからこそ、ネコから狂犬病が広まらないとは限らないじゃない?
蛇足 ネコカフェも考えてみると、ちょっぴり怖いよね。狂犬病はおおげさだとしても、現実問題として、トキソプラズマもあるからね。ネコカフェの子たちは、きちんと健康管理されている…と信じてますよ。

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コメント

  1. ショウ より:

    そう言われれば、確かに野良犬って見ませんね・・
    狂犬病は発症したら100%死に至るのですか・・海外で動物に触るのは要注意ですね!
    そして全く関係ないのですが、喉を開くって言われても、あくびをしても出来ないし、イメージを伝えられてもさっぱり出来なかったのですが、カラスの鳴き真似をしてと先生に言われたので、してみたところそれでいいよと言われました!
    それに深みを出す必要はあるけど、一旦はそれでいいとのことでした!
    というただの喜びの報告です(笑)

  2. すとん より:

    ショウさん
     カラスの鳴き真似ですか? それは初耳ですが、確かにノドが開きそうですね(笑)。いや、鳴き真似なら声が出ますから、あくびのノドよりも良いかもしれません。それにカラスの鳴き真似なら、かなり音も高いのでテノールには有益かな? なにしろ、あくびのノドだと、どうしても音は低くなりがちだもの。
     良いことを聞きました。感謝です。

  3. ショウ より:

    すとんさん
    是非お試し下さい!

  4. すとん より:

    ショウさん
    もちろん!

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