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大切なのは、軟口蓋・腹圧・響きです

 声楽のレッスンに行ってきました。
 今回のレッスンで、ドニゼッティのアリアは終わる予定なので、次の次のアリアの課題曲は何にしましょうか?という話になりました。で、色々と考えて、フロトー作曲「マルタ」の「M’appari Tutt’amor/夢のごとく」にしました。どんな曲かと言うと、こんな曲です。
 ピアノはレヴァインで、歌はもちろんパヴァロッティです。「マルタ」というオペラは本当にマイナーなオペラで、私は生はもちろん動画でも見た事はありません。少なくとも日本語訳が付いたディスクは、音源も画像も、現在流通していないと思います。それくらいに珍しいオペラです。でも、このアリアだけは有名で、独立したコンサートアリアとして、よく演奏されます。で、そんなアリアを次に歌うことにしました。難点は…高いB♭がある事かな? 散々歌った最後に決めの一発として出すのですが、果たして私に出せるかな? それとも疲労困憊で歌えなくなってしまうでしょうか?…って感じです。なんて書くと、じゃあ発声練習とかなら高いB♭は出るのか?と言われると…へへへ、頑張りますよ。
 さて、ハミング練習からです。今回の重点ポイントは軟口蓋です。とにかく軟口蓋を上げて歌う事に全神経を集中させます。それも発声と同時に軟口蓋を上げるのではなく、事前に軟口蓋を上げたところに息を入れるという手順を踏んで歌います。手順を踏まずに声を出しちゃダメって感じです。
 発声練習です。クチの奥を縦に開く練習です。つまり軟口蓋を上げる練習です。
 クチを開こうとすると、私はついつい無意識にクチを横にも開いてしまうそうですが、横に開くのは無しで、縦方向にだけ開かないといけません。またノドの奥を開こうとしてクチを開けると、クチそのものだけが大きく開いて、あまり奥は開いていない事。で、奥を開こうとすると、舌が下がって(これは良いことです)下アゴが開くのだけれど、下方向にばかりクチが開くと、声が落ちやすいので、むしろ下には開かずに、上方向にだけ(軟口蓋を)開くようにする事です。
 もっとも、声が落ちる原因は、下方向に開くだけではなく、腹圧の弱さも原因するので、腹圧は常に余裕を持って、しっかりと掛ける事が大切です。
 ただ軟口蓋を上げると言っても、単純に軟口蓋を上げるだけではダメで,軟口蓋を上げたうえに、声に響きを載せないといけません。これ、大切です。
 軟口蓋の開き方も、フレーズの最初から全開にしちゃいけません。歌い始めはノドの奥は、むしろ閉じ気味に、フレーズが上昇するにつれ、少しずつ開いていき、最高音で一番大きく開くようにする事が肝心です。何事にもメリハリを付け過ぎちゃあいけません。
 とにかく、大切な事は、軟口蓋を上げる事、腹圧を十分に掛ける事、声に響きを載せる事の、3点です。

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