金魚に味覚ってあると思いますか? 私はあると思いますよ。ただし、人間の味覚とはだいぶ違っていると思います。
人間の場合、味覚は嗅覚と密接な関係があります。だから、鼻をつまんで食べると味が分からない…って事になるわけです。それくらい嗅覚は大切。
金魚にも鼻はあります。ただし人間とはだいぶ違います。金魚の頭部の、人間の鼻の位置に、穴が4つ開いてますが、あれが鼻なんですね。人間は穴が2つ、金魚は4つです。なぜそうなのかと言えば、人間の鼻は気道を経由して肺につながっています。つまり閉管なわけで、鼻は空気の入り口と出口が兼用になっているわけです。でも金魚の場合、肺はありませんので、鼻は開管でいいのです。なので、穴が4つなんですね。
ちなみに、鼻の効きはかなり良さそうですよ。と言うのも、餌なんて入れようものなら、すぐに気づいてやってきますからね。かなり高性能な鼻を持っているみたいです。
しかし金魚の場合…嗅覚と味覚は切り離されているかも? 人間は嗅覚と味覚は密接な関係にあるから、どんなにボケていても、排泄物はクチにしません。だってクサイもの。でも金魚は、平気でフンをクチに入れるんだよね。プンプン臭っているだろうに、平気でクチに入れます。で、入れてから「やばいやばい…」と慌てて吐き出すんです。
嗅覚は優秀そうですが、細かい作業は苦手そうです。と言うのも、エサを入れると、あっという間に集まってきますが、集まるだけで、食べるのは下手くそです。ピンポイントでエサを狙って食べるというわけではなく、エサのそばまで来たら、後は試行錯誤のようです。嗅覚は優秀なので、匂いの有無については敏感で、大雑把な場所は匂いで分かるけれど、エサの細かい場所等は匂いだけではよく分からず、近寄ると嗅覚ではなく、視力中心になるみたいで、見えないと(見つけられないと)食べません/食べられません。ちょっぴり残念です。だから、エサの近くに来ると、手当たり次第、なんでもクチに入れちゃうんだよね。効率悪い。
金魚って、基本的に視力が良いのですが…エサを食べている姿を見ていると、あまり近くは見えていないのかもしれません。つまり金魚の場合、デフォルトが遠視? 自然界では遠くの敵を見つけるのが大切で、敵が近くにいたら、見えていても見えていなくても関係ありません(だって食べられちゃうもの)。なので、近くが見えずらく、それもあって、エサを食べる時は手当たり次第になってしまうのかもしれません。
で、味覚の話です。味覚と嗅覚が切り離されているため(そして遠視のため)、手当たり次第になんでもクチに入れちゃうのが悪食な金魚の特徴です。とにかく、なんでも良いみたいです。だから、フンであってもクチに入れてしまい、入れた後で「やばいやばい…」と吐き出すわけです。だから、フンは食べ物ではない…とクチに入れれば分かるのです。
つまり、食べて良いモノといけないモノの区別が付く程度の味覚は存在するわけです。
さて、その次だけれど、美味しいモノと美味しくないモノの区別は付くか…ですが、それは付くようです。
ウチであげているエサは、金魚にとって、かなり美味しいエサのようです。初めてこのエサを食べた子は、例外なく、狂喜乱舞します。つまり、美味しくて小躍りしてしまうわけです。ちなみに、以前は、このエサ以外のエサも与えていました。朝はこの美味しいエサ、夕は別のエサ…って感じでしたが…朝と夕では金魚の喜び方が違いました。明らかに朝の方が大喜びなのです。食べる時間によるのかな…と思って、朝と夕でエサを替えても、喜び方は同じで、やはり美味しいエサの方が喜びます。
じゃあと言うので、ずっと普通のエサを与えていた時期もある(だって安いんだもの)のですが、その間の金魚たちは、あまり喜びませんでした。
ちなみに、いつものエサの代わりに、イトミミズのキューブをあげても大喜びします。でも、安い配合飼料を与えると、エサの食いつきが落ちます。植物系のエサなんて、イヤイヤ食べてます。でも、メダカなんか入れようものなら、水槽の水が沸騰するんじゃないかってくらいに、金魚は興奮しちゃいます(で、すぐに食べ尽くします)。
どうやら、金魚は動物性たんばく質が大好きなようです。それもなるべく加工していないモノが好きみたいです。もちろん生き餌は大好きです。
このように、好き嫌いがある…と言うか、美味しいと感じる味覚はあるみたいだし、美味しいモノを食べると、それを学習するみたいです。つまり、金魚には味覚があるし、それを覚える程度の知力もあるって事です。
ただ見ているかぎり、食べられるものか食べられないものか、食べられるなら、美味しいか美味しくないか…ぐらいの区別がある事は分かりますが、人間のように、甘いとか辛いとか旨いとかの感覚があるかまでは分かりません…ってか、それはたぶん無いと思います。と言うのも、金魚って好き嫌いの個体差ってあまりないような気がします。つまり、彼女たちの味覚って、種族で共通しちゃうほど“大雑把”なんだと思うのです。
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