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高音を出す際の心構えについて

 今回の記事は、皆さんへと言うよりも、自分自身へ言い聞かせるための記事であります。

 テノールにとっての高音は…五線譜の上のAあたりから上の音を指します。つまり、Gまでは当たり前に出せるのが前提条件です。いや、Aまでは当たり前に出せるはずなのです。出せなきゃテノールじゃないわけです。

 ミュージカル等では、男声の高音の限界は、一般的にAとされています。つまり、ミュージカル発声でもAまでは出しなさいっていう感じなのです。だから、勝負はAより上の音なのです。

 もっとも、現在の私にとっては、高音は“Aより上”ではなく“Aから上”なんですけれど…ね。

 それはともかく、テノールのノドを持っていれば、Aはもちろん、それよりも高い音でも出せるはずなのです。それなのに出せない…という人は、私も含めて少なからずいるわけです。

 私がなぜ高音をうまく出せないのか? それは高音が怖いからです。ビビってしまうからです。意識してしまうからです。

 だから、まずは高音を高音として意識しないこと。例えばAは高音だけれど、あくまでもGの次の音なんです。それを忘れない事。Gは楽に出せるんだから、Aはその次の音なんだから、本来は特別な意識なんてしなくても、単純に次の音を出すだけなのに、ついつい意識してしまうし、ビビってしまうし、怖くなってしまうのです。

 そうなると、ノドは固まるし、息は止まるし、意識は飛ぶし、無駄に力は入るし…と、高音を出す方向とは逆な方向にカラダが反応してしまいます。

 そりゃあ、出るものも出ないはずだよね。

 なので、高音を出す際には、高音を高音とは意識せず、AならGの次の音…程度に構えて発声する事が大切…なんだけれど、分かっててもできないのが、人間のサガってヤツなんだわな。

 とにかく、息を力強く、前に出すこと。それこそ、ビーム砲のように出すこと。それで高音は出るわけです。

 後は、音のイメージをしっかり持っている事。音のイメージが無いと、正しい音程では歌えませんからね。

 そして、最大の敵が“頭が真っ白になる事”です。いくら、冷静な時に「アレをやらなきゃダメだ、これはやっちゃダメだ」と分かっていても、曲になると、無意識にテンパってしまって、頭が真っ白になって、事前に考えていた事の1/10もできないわけです。

 歌っている時は、考えちゃダメだよな。考える前に、大切な事はカラダに染み付いて覚えていないとダメなんだわ…ほんと、そう思います。

 それだけ分かっているなら、あとは実践あるのみなんです。なかなか、世の中、うまくは行かないけれどね。

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コメント

  1. 青子 より:

    私もビビります。
     発声に気を付けながら歌ってるのに、高音が近くなると
    「来るぞ~来るぞ~」と意識してしまい、別物の発声になって撃沈~~

  2. すとん より:

    そうなんですよ、青子さん

     意識したくなくても意識して撃沈。だからと言って、いつまでも意識せずに逃げていても、出来ないまま。結局は、正面から向き合って、苦手意識を克服しなきゃ、一生ビビリからは逃げられない…ってわけです。

     何も知らないまま、ただ撃沈していた頃よりは、まだ、ビビって失敗する方が正解に近づいている…とは思っています。

     早く正解にたどり着きたいです。

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