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独学(含む通信教育)の悪い点について

 前回、独学の良さについて記事を書きましたが、今回は悪い点について書いてみたいと思います。光があれば陰があり、長所があれば短所があるのが、世の常でしょ?

 さて、独学の一番悪い点と言えば…自分を追い込む事ができないって事でしょうか? 誰しも、自分には甘いものです。あとちょっと頑張れば世界が変わるのに、その手前で休んじゃったり、課題曲がなかなか仕上がらなかったり、まだちゃんとできないのにOKにして次の曲に進んでしまったり…とかね。独学だと、そういう事をやりがちです。

 そんな事をやっていると、上達は亀の歩みのようですよね。さらに、壁にぶち当たると、壁の乗り越え方が分からないという事もあるけれど、壁の手前で成長が止まってしまう事もしばしばあります。芸がなかなか自分のモノにならないんですね。

 で、つい辞めてしまったりね。そう、独学だと辞めるのが簡単なんですよ。独学は始める時のハードルが低いのが長所でしたが、同時に辞める時のハードルだって低いんです。しかも、始める時に周囲に内緒で始めちゃったような人は、辞める時だって周囲には内緒で辞めちゃうので、最初っから学ばなかったも同然なのです。

 だって、辞めるって…恥ずかしいものね。挫折した自分を他人に知られたくないよね。先生についていたら、多少挫折しようがなんだろうが、そんなに簡単に辞められません。だいたい先生に「辞めます」って言うの、勇気いるものね。先生だって必死に止めるし…。そこへいくと、独学なら簡単に辞められますもの。

 で、独学って指導者無しなわけだけれど、指導者がいない事で困る事もいくつかあります。

 例えば、間違っていても、その間違いに気づかないままだった…なんて事は、独学ではありがちです。また、ちょっとしたコツが分からないために、本来なら簡単に習得できる事が、遠回りの苦戦をしてしまうなんて事もあります。また、正しい順序で学べば容易に習得できる事が、学ぶ順番を間違えてしまって苦戦するとか…独学あるあるです。

 また、独学は教則本等を利用して自分で学んでいくわけですが、教則本って、実はそんなに細かくはないんですよね。ちょっとしたコツとかは書いていないものなのです。そういうちょっとしたコツは、先生から直接教えてもらうくらいしかないわけです。

 あと、独学は(当然ですが)人間関係が広がりません。教室に通って先生の元で学べば、先生との関係ができます。発表会などに参加すれば、同門の先輩後輩とのつながりが生まれます。それらの人を介して、同じ趣味の友達ができたりもします。とにかく、人間関係が広がり、世界が拡大していきます。

 独学には、それがありません。まあ、今はネットの時代ですから、ネットの友達は独学でもできるかもしれませんが、リアルな友人を作るのはなかなか難しいと思います。

 まあ、そこらが独学の限界って言えば、限界なのかもしれません。

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