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合格したり、しなかったり…そんな私です

 声楽のレッスンに行ってきました。

 いやあ、暑かったですねえ…。炎天下の中、歩いて先生のお宅まで行くのは、結構厳しいものがあります…。

 お教室に着いたら、さっそくレッスンです。発声練習です。今回は『上アゴを開ける事』『しっかり声を回す事』『息を支える事』の3つを重点的に見てもらいました。

 この3つの事柄は、別々にあるのではなく、それぞれが互いに連結しあってつながっているのです。例えば、しっかりと声を回すためには、上アゴをきちんと開くことが必要です。でも上アゴを開いてしまうと、音程が不安定になりがちです。音程を安定させるには、しっかり息を支える必要があります。…とまあ、こんな感じです。だから注意点は3つあっても、実は一つの一連のことを行っているに過ぎないわけです。

 その他に注意された事は…なるべく充実感の無い、歌った感じのしない声で歌いましょう…って言われました。

 私は、声帯が強くて、声も強いタイプの人です。こういう人は、ついついノドを鳴らしすぎる傾向があるわけです。で、ノドって、鳴らせば鳴らすほど、歌っている本人に「ああ、今自分は歌っているなあ、熱唱しているなあ」という感覚を与え、歌うことで充実感を得てしまうのだそうです(そう言われると、思い当たる節も多々あり)。そういう歌い方は劇的であるし、感情的であるし、一概に否定していいものではないのだけれど、声帯に負担が掛かり過ぎる歌い方ってわけです(だから声帯が強い人にしかできない歌い方なんだね)。そういう歌い方をしていると、歌手生命を縮めるし、なにより長時間の歌唱が無理です。また、歌っている本人はともかく、聞いている側からすれば、うるさい声だし、男性なら怒鳴り声に、女性でもヒステリックな声に聞こえてしまう事もあるので、ノドを鳴らした歌い方は、あまりお薦めできない…というのが、Y先生の立場なんですね。

 「別に、声はノドを鳴らさなくても聞こえるから」と言うわけで、なるべくノドは鳴らさずに、ふわっとした、充実感のない声で歌うように言われました…が、それがまた難しいのよね。

 「ノドを鳴らした声は、側鳴りだからね」 まあ、私の場合は、ノドは鳴らしても、側鳴りとはまた違うけれど、ノドを鳴らさなければ、もっともっと遠鳴りの声になるのなら、やはりそこは目指さないといけませんね。ああ、難しい。

 あと“e”の発音を注意されました。“e”の発音の時に、どうしてもクチビルが横開きになってしまうのだそうです。ああ、注意しないと…クワバラクワバラ。

 さて、曲のレッスンに入ります。最初は、ローザ作曲の「Star vicino/側にいること」です。とにかく、今回でこの曲を終わりにしましょうという事になりました。この曲のポイントは、音程が上昇する時に、カツンと腹筋を入れて歌える事であり、音程が下がってきても、決してお腹を緩めない事。その二点ですが…なんとかOKをいただけました。なので、この曲はこれで無事に合格、お終いになりました。めでたし、めでたし。

 次は、ベッリーニ作曲の「Vanne, o rosa fortunata/お行き、幸せなバラよ」です。こちらも「お終いにしてしまいましょう」という事で頑張ってみました。

 クチをしっかりと縦開きにして、声の響きを散らさない事(これはOK)。要所要所でノドを休ませながら歌う。ただし、ノドは休ませても、お腹は休ませない事(集中しているとできるけれど、ついうっかり全力で歌ってしまいがち…)。インテンポで歌わずに、音楽の求めるテンポやリズムで歌う事(ついついポピュラーソングのように、インテンポで歌ってしまうけれど、それではドツボにはまってしまいます)。

 まあ、そんな事に注意しながら、うまく出来たり出来なかったりしましたが…結局、不合格で、もう少し歌いましょう…ってか、秋のクラシックコンサートが終了したら、ふたたびこの曲を取り上げましょうって事になりました。注意された事がきちんと出来ていないこともそうだけれど、高いAがキレイに歌えていないんですね。高いAが歌えない理由は、単純に声の回し方が足りないから。もっともっと、声を回して歌えるようにならないと、この曲は合格 -> 終了ってわけにはなりそうもありません。ううむ、残念。

 では、ぼちぼちと秋のクラシックコンサートに向けたレッスンを始めましょうって事になりました。続きはまた明日。

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コメント

  1. アデーレ より:

    ほうほう。喉鳴らした歌は側なり?なのね、、なら、私もだ。笑
    カツーンと飛ぶ声で、合唱みたいな薄まった声出すの苦手で。ついつい、ほとんどカツーンと歌ってましたわー!あらら。

  2. すとん より:

    アデーレさん

     カツーンと歌うのもダメみたいだけれど、合唱みたいな薄まった声で歌うのもダメなのよ。

     正解は“響き豊かな濃厚でクリーミーな声”で歌わないといけないんです。日本人っぽい発声じゃ基本的にダメなんです。ヨーロッパ人のような、深い声で歌うのですよん。もちろん彼らは骨格が立体的だから、あんな深い声が自然と出るわけだけれど、骨格が平面的な日本人の場合は、意識して深い声を出さないといけないのが、大変なわけです。

  3. tetsu より:

    こんばんは。

    > 歌った感じのしない声で歌いましょう…

    昔々のフルートのレッスンでしたが、こちらが気持ちよく吹いているとき元師匠は耳を押さえていました。
    ホント声楽ではなくてフルートですが、なんとなくわかります。
    機会があれば元師匠のレッスンうけてみたいところです。

  4. すとん より:

    tetsuさん

     実は私、フルートでもH先生から「吹き過ぎ!」と注意される事があります。声にせよ、フルートにせよ、適切な息量というのがあって、それを超えて吹き込んでも、音が割れたり、怒鳴り声になったりして、良いことはありません。

     息を入れ過ぎるのは、腹筋が弱いからではないか…? なんて、最近は思ってます。

     思っているだけじゃダメなんだよ、直さないと(笑)。

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