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英語で歌うのは難しい?

 声楽のレッスンの続きです。曲の練習に入りました。今回から、発表会の曲、レハール作曲の「メリー・ウィドウ」に集中です。

 まずはテノールソロの「Maxim’s/マキシムの歌」からです。この曲はテノールソロとは言っても、実際の舞台ではバリトン歌手も歌います。いやむしろ、実際の上演ではバリトン歌手が歌う方が多いかな? ただし、元がテノール用に書かれている曲なので、高い音が得意なバリトン、つまり“ハイバリトン”と呼ばれる人たちじゃないと歌えません(Y先生はバリトン[それもバス・バリトン]だけれど、この曲は“高い”ので歌わないのだそうです)。なので、私のような、高音が苦手なテノールでも歌いやすいわけです。実際、音域的には、全然楽です。だって、一番高くてもGですもの。Gはバリトンにとっては目がくらむほどの高音のようですが、テノールにとっては、一番美味しい音です。むしろ、一番低い音が五線下のAなので、この音をきれいに出せるテノールって限られていますから(私は無理です)、そういう意味でも、高いGが出せるならバリトンの方が良いくらいの曲なのです。

 まあ、私は一番低い五線下のAを、その音だけを1オクターブ上に上げて歌います。世のテノールの皆さんは、この曲を歌う時は、そうするので、私もそうします。

 という訳で、音域的には難しくないのですが、難しいのは、テンポが速い事と英語で歌う事です。テンポの速さは練習を重ねることで対応するしかないです。英語で歌う事は…ドイツ語ほどではないけれど…子音が多いので、それらの処理をうまくしていかないとレガートに歌えない難しさがあるわけです。それに楽譜を見ると、音符に子音しか振り分けられていない箇所もいくつかあり、そういうところは工夫して歌わないといけないわけで(子音で音程を作るのは難しいのです)、とにかくアレコレ大変だったりします。

 とにかく、子音の処理を巧みにしないと、歌がゴツゴツしちゃうんですよね。この曲って、酔っぱらいの歌なので、ろれつが回らないグダグダした歌い方は演技としてアリですが、ゴツゴツした歌いクチってのは、ほんと似合いません。滑らかに歌えるように練習していかないと…なあ。

 次は二重唱の「I love you so/メリー・ウィドウ・ワルツ」です。とりあえず歌ってみましたが、そんなに悪くはないです。楽譜通りに歌うだけならば、歌い込んでいけば、それなりになるでしょう。問題は、慣例に則って楽譜にない音を加える事にしたのですが、そこが結構難しいのです。と言うのも、ソプラノとのハモリの箇所に高いAとGを加えるからです…この曲は、本来Fまでの曲なんです。歴代の歌手さんたちが、それでは物足りないというので、GやAを加えて歌うようにしちゃったんですね。

 高いAなんて、私にとって結構ギリギリの高さなのですが、ハモリの箇所なので、メロディのソプラノをかき消すよう声で歌ってはダメダメです。あくまでも控えめな声で高いAを歌うわけです。ただでさえ難しいAの難易度がグッと上がります。いやあ、控えめの声で歌うなら、Gだって難しいですよ。

 頑張らないと…。

 さらに、この曲はあれこれテンポが揺れるし、本番ではワルツを踊らないといけないし、やる事はたくさんあります。頑張んないとなあ…。

 さて最後も二重唱で「A Dutiful Wife/従順な妻」です。こちらは先の2曲と違って、バリトンが歌うことはまずない、テノールのために書かれた曲です。メロディの中に高いHが白玉音符で出てくる曲です。難しいですね。

 さすがに高いHは、今の私ではちゃんとは出せない音(だってHi-Cの半音下だよ)なので、一応頑張りますが、声が裏返ってファルセットになってしまってもいいやって気持ちで歌っています。実際、気持ちだけでなく実際に声が裏返ってファルセットになってしまう事の方が多いのですが(汗)。

 先生からは「オペレッタだから…」という理由で、ファルセットで歌うのもOKであると認めてもらいましたので、声が裏返ってしまっても堂々とする事にしました。ただ、いくら高い音だからと言って、ファルセットで歌うのは異常事態なので、そんな異常事態を納得させられるような演技が必要だと言われました。さらに、ファルセットで良いのは、この高いHだけで、すぐ次に続く高いAはファルセットではなく、実声で歌わないといけませんとは言われました。そこで、ファルセットでHを出した後、すかさず地声でAを出す練習もしました。フレーズの途中での声の切り替えも難しいです。いやあ、実際、この二重唱は難しいんですよ。

 それにしてもハモリって難しいなあ。

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