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なぜ、音楽家には、大酒飲みばかりしかいないのだろうか?

 フルートのレッスンに行ってきました。いやあ、実に三週間ぶり(笑)。だって、色々と忙しかったんだも~ん。

 私がお教室に到着した時、先生はコーヒータイムだったので、フルートを組み立てて、それでもまだ少し時間があったので、久しぶりに“チューニング”って奴をしました。

 いやあ、だって、普段は、家でもレッスンでもチューニングなんてしないもん。ザックリ目分量でフルートを組み立てたら、後は適当に音を曲げて、周囲に合わせて演奏していたからね。チューニングなんて、不要だし、H先生も「チューニング? 別にしなくていいよ」というタイプですからね。

 でも、時間があったので、チューナー取り出して、チューニングしてみました。もちろん、Aで合わせるんだよ(私は吹部上がりじゃないので、Bbでは合わせません)。ピャピャッとチューニングを終えると、先生登場。さっそく、ロングトーン練習からです。

 いやあ、やっぱり一手間かけると違うねえ。チューニングしてから吹くと、音も余り曲げずに済むので、楽ですなあ(笑)。今度からチューニングしてから吹いてみようかしら(大笑)。

 エルステ・ユーブンゲンは、例によって、まだ9番。当然、暗譜は終了していません。だいたい覚えたんだけれど、まだところどころ怪しいんだよね。先生曰く「どんな曲だって、二度吹けば、覚えられるでしょ?」と、私の暗譜が遅いことを不思議がります。いやいや、先生とは脳みその構造が違うから…。それでも、暗譜以外の事は、いい線行っているので、私が練習を(一応)している事は分かってくれてますので、なおさら不思議がります。

 皆さんも、フルートの曲、二度吹けば暗譜できるんですか? 私は、たぶん20回でも無理。200回吹いたら…曲の長さによっては、暗譜出来るかしれないけれど「どんな曲だって~」と言うためには、おそらく2000回以上は必要っす。これって、普通? それとも、ドン臭いのかな?

 ちなみに、声楽曲なら歌詞も含めて、20回歌えば、大雑把に覚えてしまうけれど、精密に覚えるために、50回くらい歌わないとダメかも。フルート曲よりも、覚えるコツみたいなモノがカラダに染み込んでいるんだよねえ。

 「もしかして、覚えちゃっているかもしれないじゃない?」と先生に言われて、試しに先生と一緒に吹いてみたけれど、やっぱり所々に記憶の空白部分があって、指が止まっちゃいました。まあ、次回までに頑張ってきます。

 なので、エルステ・ユーブンゲンは暗譜していないので、まだまだ合格できません。そんな状態なのに「(次の課題の)10番は暗譜した?」とか、さらっと聞いてくるんですよね、あの先生は(もちろん、できてるわけないじゃん)。

 プチ・エチュードの方は、まだ10番。先生曰く「指も音も良し。ただし、スラーとタンギングが、まだいい加減。あと、数カ所、音を間違えている」と言われました。ちなみに、音を間違えているのは、装飾音符の♯を落として吹いている箇所が2つあった事を指します。まあ、だいたい良いんだけれど、もう少し頑張ってきなさいって事で、こちらも不合格です。はい、頑張ってきます。

 さて、今回の雑談です。音楽家の死因から話が始まりました。

 人は誰でも死にます。音楽家だって死にます。

 なんでも、オーケストラの方々は、たいてい心臓関係の病で亡くなるんだそうです。「何しろ我々は、毎日のように、ストレスとプレッシャーの中で働いているから、心臓が参ってしまうわけなんだよ」との事です。まあ、毎日のように、大きな舞台に載って、間違いの許されない作業を万人の衆目の中でこなしているわけですから、我々一般人には思いもつかないよう、厳しいストレスに毎日毎日さらされているのですから、まあ、H先生の言い分はよく分かります。そんな大きなストレスで心臓が参ってしまう事も、なんとなく分かります。

 「ちなみに、歌手は違うよ。彼らは心臓じゃなくて、脳みそが壊れて死ぬんだよね。指一本動かすことなく、毎日毎日、頭の中をカラッポにして、高音を響かせているから、脳みそが揺さぶられて死ぬんだよ」との事です。私はてっきり「歌手の心臓には毛が生えているから、心臓はこわれやしないんだよ」とか言い出すんじゃないかと思ってました。

 まあ、H先生の言葉には、多少の偏見が入っているような気はしますが(笑)H先生の経験則からは、器楽演奏家は心臓関係で、歌手の方々は脳の血管関係の病気で亡くなる事が多そうです。

 H先生がおっしゃるには、器楽奏者であれ、歌手であれ、音楽家は毎日毎日がプレッシャーとストレスの中で生きているし、仕事中はハイな気分でアゲアゲになっているんだそうです。で、舞台が終わっても、ずっとアゲアゲな気分のままだと、早死してしまうので、仕事が終了し次第、気分を落ち着かせないといけないのだそうです。

 で、多くの音楽家は、酒の力を借りて、気分を下げるんだそうです。

 「だから、音楽家は酒好きが多いんだよ。仕事が終わるたびに打ち上げをして、大酒飲むのは、ハイな気分を下げるためなんだよ。ハイな気分を下げないと、休養が取れず、次の日の仕事に差し支えがでるだろう? だから、我々音楽家は飲んで、興奮を冷ましているんだよ」との事です。

 本当かな? でも、そこに幾分かの真実は含まれていそうだし、確かに音楽家の皆さん、大酒飲みな方、多いですね。

 サラリーマンでも、ストレスの多い職種の方は、結構飲みますからね。ストレスから解放されるために酒を飲むというのは、人間の習慣の一つなのかもしれないですし、そう考えると、H先生のセリフも、まんざら嘘とは言えないような気がします。

 たしかに、音楽家は、大酒飲みの方が多いですからね。

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コメント

  1. おぷー より:

    H先生は、正しいと思います。
    昔、バリトンの先生に付いてましたが、オペラのプレミエで素晴らしい歌唱をした
    次の日にレッスンを受けた時、「昨日は、興奮して眠れなかった。」って
    仰ってましたもの。
    酒を飲んでバタンキューが一番だと思いますが、ストイックな人だとそうもいかないのでしょうね。
    歌手は、脳をやられる…最近高音がびゅんびゅん元気に出ますが、少しずつ脳がやられているの、実感してます。はい。

  2. operazanokaijinnokaijin より:

    お酒の飲むことの効用として、ストレス解放の他に、
    人間関係の潤滑化もありましょう。

    昼、職場で小競り合いがあったとし、
    夜、酒場でワイワイやりながら、小競り合いを解消する、
    「色々あるけど、明日も頑張ろうぜ。乾杯。」
    「そのとおり、昼は俺も言い過ぎたよ。乾杯。」みたいな。

    オーケストラにも、そういう面はありましょう。
    練習や本番での、広い意味での不協和音を、
    みんなでお酒を飲んで、解消することもありましょう、
    「芸術は爆発だ!明日も頑張ろうぜ。乾杯。」
    「そのとおり、昼は俺も下手だったよ。乾杯。」みたいな。

    大昔に読んだ記事ですが、
    外国の超一流オーケストラのコンマス日本人曰く、
    「日本のオーケストラでは、
    飲み会で不協和音を解消することもありました。」
    「でも、こっち(欧州、某国)では駄目ですね。
     練習の時にトコトン話し合って、不協和音を解消します。」
    「なぜって?
     だって、こっち(欧州、某国)では、
     みんな、お酒が強くて。
     飲んで、酔って、不協和音解消というわけには、いきません。」
    だそうです。

    おしまい

  3. すとん より:

    おぷーさん

     確かに良い演奏を決めた日は、興奮して、夜も眠れなくなるのは、私も理解します。それが毎日だから、酒の力を借りるのも致し方なし…確かに、言われてみればそうかもね。で、ほんと、ストイックな人は、どうしているんでしょうね。と言うか、音楽家って、基本的にはストイックで孤立しがちな人が多いですよね。そうでもなければ、音楽家稼業はできない…と思うんですよ。逆に、ストイックで、他に良い方法を知らないので、酒に走る…という部分はあるんじゃないかって思ったりします。

     それにしても、脳がやられるほどの高音を自由に発声できるように、早くなりたいです(涙)。入り口は見えてきたんだけれど、まだまだ使いこなせないんだよね。

  4. すとん より:

    operazanokaijinnokaijinさん

     音楽家の方の酒は、ほどほどだし、和気あいあいとしていて、いかにも飲み慣れているなあって感じの方が多いような気がします。

     演奏家って、たとえソリストであっても、舞台の上ではチーム戦なんですよね。だから、対人能力というか、コミュニケーション能力がないと、仕事で成功できないわけです。酒癖が悪くて、酒の席で信用をなくすようでは、仕事にあぶれてしまうわけで、自然と酒飲みとして上手な人たちが残ってきたんだろうなあって思います。

     え? って事は、演奏家として成功する条件の一つが『お酒を上手に飲む』なのかな?

    >練習の時にトコトン話し合って、不協和音を解消します。

     うわあ、日本以上に、コミュケーション能力が必要そう…。

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