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年を取ったら、ピアノを習いたい

 そうなんです、実は私、ピアノを習いたいんです。でも、それは“今”ではなく、未来の話。今でも十分にジジイな私ですが、もっともっと年を取って、身も心も高齢者となって隠居生活に突入したら、ぜひピアノを習いたいと思ってます。

 もちろん、そんなジジイになってからピアノを始めるのだから、ロクに上達もしないだろうし、ヘタすると、まともな曲の一つも演奏できるほどには上達できないかもしれません。それでもいいのです、ジジイになったら、ピアノを習いたいのです。

 なぜ、そんなにジジイにこだわるのかと言うと…ピアノって、習得に手間暇かかる楽器だからです。上達に要する時間がむやみにかかると言うべきか、やたらめったらに練習しないと目に見えた上達が不可能な楽器だからです。

 要するに、時間に余裕のある人(あるいは、時間の余裕を作れる人)でないと、ピアノは学べないからです。毎日を忙しくクルクルと回りながら生活しているような人がピアノを学ぶなんて…ちょっと難しいからです。ましてや、私のように、声楽とかフルートとかをすでにやっていて、ピアノを学ぶとしたら、三番目の楽器として学ぶわけで、そんな三番目扱いの楽器の練習時間程度でピアノが上達できるのか…と言えば、そりゃあ無理でしょ?

 どんな楽器だって、習得には時間がかかるし、たくさん練習しないといけませんが、ことピアノに関しては、その時間とか練習とかが、絶対に他の楽器と比べると、むやみやたらに多大なんです。だから、現役時代には、絶対手出しできないわけです。隠居して、毎日が日曜日にならないと学べないんです。

 いわゆる“ピアノの先生”って、そこんとこ分かってるのかな? って時々思います。
 物心つくかつかないかの時から、毎日毎日ピアノの稽古をして、音大などに入学して専門教育を受けた方って、自分たちが人生の大半の時間をピアノに費やしてきた事の自覚があるのかな?って思うわけです。それこそ、音大入学までに、何千時間、いや、何万時間という膨大な時間をピアノの前で費やしたのか…の自覚ですね。割合で言えば、ピアノの前で費やした時間が、人生という時間の中で、どれくらいの高い割合だったのか…という自覚だったりするのです。

 ザックリ計算します。3歳から18歳までの15年間、1年のうち350日ほど、毎日毎日3時間ずつ練習したとしても、約1万6千時間だよ。毎日5時間だと、約2万6千時間です。もう、嫌になるくらいの時間でしょ。もちろん、5/24時間なら、人生の約20%にあたるわけです。それってスゴイよね。

 たぶん、他の楽器で音大に入学した人って、ここまで人生を音楽に捧げていないでしょ? 管楽器なんて、中学校のブラバンで音楽に目覚めたって人も多いし、声楽なんかだと高校に入ってから始めましたなんて人もたくさんいるくらいだし…。

 とにかく、ピアノって、習得に時間がかかる楽器なんです。

 もちろん、私はプロ並の演奏技量が欲しいなんて、夢にも思っていないから、そんな何千時間とか何万時間とかの練習は無理としても、ピアノが他の楽器と較べて、やたらと習得に時間がかかる楽器である事は理解してます。

 実際、ピアノって、楽器の中でも難しい楽器だと思いますよ。

 だから、ピアノを習うなら、隠居して練習三昧が出来るような環境が整えられてから、時間に追われることない環境の中で学ぶべきだなって思うわけだし、そういう環境が与えられたら、ぜひピアノを学びたいと思うのです。

 というわけで、ピアノを学びたい私でした。

 でも、実際は、ピアノを始める前に、ヴァイオリンに復帰したいかな…とも思ってます。となると、声楽、フルート、ヴァイオリン、ピアノって順になって、ピアノは第4の楽器って感じになるけれど…。いくら隠居生活だと言っても、4つも習うのは、無理かな?

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コメント

  1. chako より:

    おはようございます(o^^o)
    晩年ピアノ習い良いですね
    更にの夢ははパイプオルガン習いたいですね

    オペラ座の怪人、悪の首領(^^;)

    クラシックに目覚めたきっかけカールリヒター先生への憧れかな
    バッハのオルガン協奏曲演奏したいなぁ

    最近だとキャメロンカーペンターの軽やかな足ペダルさばきを観て夢が膨らみました

    その前にピアノ出来なきゃね(笑)

  2. operazanokaijinnokaijin より:

    年を取ったら何々したい、ジジイになったら何々したい、
    隠居生活に突入したら何々したい、って想像、楽しいですね。
    数年前、まだ隠居していないけど、一念発起、ギターを始めて、
    ほんと、3日で止めました。

    フルートなら何でも吹けるのに、
    ギターだとドレミファソ、っから始めなくちゃならなくて、
    イライラして、3日でやめました。
    隠居したら、またギターか、あるいはピアノ、やろうかしら?

    でも、引退後の初日に、漱石を読み始めて、主要小説12冊を読み終えたら、
    シャーロック・ホームズの英語原典全部読んで、
    というスケジュールが決まってて、ギターよりピアノより、
    漱石・ホームズが優先だな。

    おしまい

  3. アデーレ より:

    ピアノ良いですね!音楽の基本ね!ただ、指が回るか結構、大変だとは思いますが…。普段、伴奏してもらっているとピアノの伴奏って凄い技術いるのよね~。ただ弾くだけで必死なのに歌い手に合わせないといけないのだものね!きっとピアノ始めたなら、そんな伴奏の気持ちがわかるかも~。私も老後、声がつかいものにならなかったらどうしょうか~、なにしよう~と今から考えてます!歌で培われた肺活量を活かしフルートもいいかな~と。私は幼少時のピアノから始めて、ピアノ~バイオリン~歌となってますから、あらま、すとんさんと逆ね(笑)

  4. すとん より:

    chakoさん

     オルガンはピアノの比でなく、難しいですよ。とは言え、弾けたら、これほど楽しい楽器もないです。ほんと、一人でオーケストラのような響きが作れますもの。

     オルガンは弾けるようになる以前に、どこで練習するか…も問題です。だって、一般家庭に収まる楽器じゃないですから。教会とか、音楽ホールに行かないと出会えない楽器だからね。練習一つとっても、困難極まる楽器です。

  5. すとん より:

    operazanokaijinnokaijinさん

     隠居したら何をする…考えるだけでワクワクしますね。

     おっしゃるような読書もいいです。この世には、私が読んでいない小説なんて、山のようにありますし、読書なら図書館を利用すればタダだし(笑)、ほんと、隠居生活には欠かせないかもしれません。

     あとは、名画を見るとかも良いかもしれません。この場合、名画とは、絵画も映画も両方ね(笑)。

  6. すとん より:

    アデーレさん

     ピアノは確かに音楽の基礎かもしれませんが、とびきり難しい基礎だと思います。

    >きっとピアノ始めたなら、そんな伴奏の気持ちがわかるかも~。

     かもね。そして、歌手に向かってグチグチ言うようになったりして(笑)。

    >私も老後、声がつかいものにならなかったらどうしょうか~、

     声って、案外保つみたいですよ。それは市民合唱団を見てみると分かります。どこもここも老人たちであふれていますから。彼らを見ていると、声よりも先に指がダメになるみたいです。つまり、声は最後の砦なんですね。歌えなくなると、いよいよお迎えが近い…ようで、合唱団に欠席が続くようになると、ほんといよいよなんだそうですよ。

     考えてみれば、歌うことって、息をすることの延長ですからね。歌えなくなると言うのは、息ができなくなるにも等しい事…何ですよ。

  7. だりあ より:

    私は子供のころピアノが習いたくて親に習わせてほしいってせがんだんですがとても無理でした。でも小さかったころの夢が捨てきれず、少々無理でも弾きたい曲を選ばせてくださる先生につきました。10年ちかく前の五十代の終わりころでしたが、iレッスン開始と同時に電気量販店さんでカシオの電子ピアノを当時五万円少々で購入しました。大好きなバッハの平均律Ⅰのプレリュードを選んで、ゆっくりゆっくり弾くことからはじめました。

    >ピアノって、習得に時間がかかる楽器

    たしかにそうなんですが、中高年からピアノを弾きはじめた人がまともに「習得」しようと思ったら、あの世にピアノをしょっていっても無理、なくらい難しい楽器だと思います。

    子供のころからやっている人の習得と同じレベルで習得することは、まず絶対にできません。と、まわりの中高年ピアノの方と私の少ない経験からですが断言したいと思います。でも、ピアノって弾いていてとても楽しい(音程のストレス、音色のストレスがありません)し、耳から入るピアノの音が私のイマイチだった音程感をよくしてくれているようですし、右手と左手の複雑な仕事が私の脳に素晴らしい効果を与えてくれているようですよ。
    ピアノを弾いてみたいとお思いなら一年でも早いほうがいいです。どんどんトシとっちゃいますよ。

  8. すとん より:

    だりあさん

    >私は子供のころピアノが習いたくて親に習わせてほしいってせがんだんですがとても無理でした。

     実は私も、その手のクチです。子どもの頃、ほんとにピアノを習いたかったんですよ。
    >ピアノを弾いてみたいとお思いなら一年でも早いほうがいいです。

     そうなんですよね、私もそう思います。でも、時間の捻出が本当に難しいんです。現役時代にピアノの練習ができるくらいに時間の捻出が可能だったら、ヴァイオリン辞めてませんから(笑)。おまけに、今はあの頃よりももっと時間に厳しい生活をしていますので…だから引退後の話になっちゃうわけです。

     趣味を生業よりも優先するわけにはいきませんから。

  9. tetsu より:

    こんばんは。

    思わずし反応してしまいました。
    小学校入学したあたりでバイエルの最初の最初で放り出した楽器です。
    和声の勉強をしようとおもって、クラビノーヴァを買ったのも10年以上前ですが、結局何も進んでいません。
    フルートでは重音というテクニックはあっても倍音しか出ないし、あまりきれいでもありませんが。
    入れ歯になってフルート吹けなくなったら即刻ですが、まだフルート吹く時間がとれるとこれはこれで十分楽しくて、やっぱり何も進みません。
    残り少ない時間、どこへどのように使うか、というあたりです。

  10. すとん より:

    tetsuさん

    >残り少ない時間、どこへどのように使うか、というあたりです。

     結局はそうなんだと思います。私は強欲ですから、ついつい『あれもこれも』と考えてしまいます。そんなに手を広げると、どれもモノに出来ないかもしれませんが、私は基本的に「目指せ、器用貧乏」という人なので、どれひとつモノにできなくても、まあいいかと考えてます。

     『狭いけれど深く』ではなく『広くて浅い』が好き(笑)。

     なんでも、ちょっとずつ味見をしたいタイプの人なのかもしれません。

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