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後輩の面倒を見る事は、先輩への恩返しでもあるわけです

 フルートのレッスンに行ってきました。

 最近の私が心がけているのは「毎日が忙しいからと言って練習をパスするのは止めよう。たとえ5分でも10分でも練習をしよう。声楽だったら発声練習だけで歌の練習が出来なくてもいいじゃないか。フルートだったら、通しでたった一回でも吹ければ良いじゃないか…」なんていう『ひとまず練習をしましょう』って事です。つまり「練習しない事を癖にしない」を心がけています。

 なので、今週も時間的には大した量ではないのですが、地味にコツコツとフルートの練習をしたわけです。で、たとえ量的に少なくても、練習をしていると、胸を張ってレッスンに行けますね。ほんと「えっへん!」って気分で、足取りも軽く、お教室に向かえます。

 で、油断をしたので、レッスンには遅刻しちゃいました(ダメじゃん)。

 いつものように、先生はコーヒーを飲みながら、私の到着を待っていた…と言うか、お待たせさせてしまったわけです。ああ…。

 ロングトーン練習をサクッと済ませた私は、エルステ・ユーブンゲンの7番に取り組みました。先生からは「暗譜した?」と尋ねられましたが、やはりまだ自信はありませんと答えざるを得ませんでした。いくら毎日練習をしているとは言え、そんなに時間もかけられず、コンも詰められない状態では、暗譜が間に合っていないんです。

 それで、ひとまず楽譜ガン見で吹いた後「とりあえず合わせよう!」と言われて、楽譜を閉じて、先生と一緒に吹きました。もう、必死ですよ。暗譜は不完全で、記憶も所々マダラですから、あっちこっち落ちるわけですが、そのたびに一緒に吹いている先生の演奏を聞いて、音を探して食い下がる…という状況でした。当然、不合格です。頑張ります。
 プチ・エチュードは9番です。とにかく、アーティキュレーション・ブレスですよ。もう、この一点にのみに集中して練習してきました。とにかく、アーティキュレーション・ブレスに関しては「よくやった!」と誉めていただけましたが、いかんせん、ミスブローが多すぎ。指の動きがまだまだ不正確で、音の精度が悪いんです。「ブレスができたから、次は指だな」と言われました。頑張りますよ。

 さて、今回の雑談は、当然、先日行われた先生のコンサートに関する雑談です。色々と演奏秘話と言うか、楽屋秘話や舞台袖秘話を聞かせていただきました。当然、秘話ですから、ネットにはアップできません(ごめん)。先生的には、今回の仕事は、面倒な仕事だったようですが、若い人たちに演奏の場を与えてあげられた事が良かったとおっしゃってました。プロの演奏家は、まず、名前と顔を覚えてもらわないといけません。そのためには、人々の前でたくさん演奏の機会がないと厳しいですからね。

 そうそう、今回のガラコンサートとは直接関係ありませんが、先生の愚痴を一つ書いちゃいます。(日本全国で共通とは限らないのかもしれませんが)地域の音楽家協会って奴は、なんでも、音大を卒業していないと入会できないのだそうです。で、まあ、先生は当然音大を卒業されているので、そこに入会しているわけです。そして現在、先生は先生の地元の音楽家協会の会長って奴をやっているんだそうです。

 でも、先生は現役の演奏家なわけで、普通は、そういう人は音楽家協会に所属はしても、いわゆる役職の類は回ってこないんだそうです。そういう役職は、音大を卒業したけれど、演奏家にはならずに、公務員になったり、教員になったり、町の音楽教室の先生になったりと、比較的時間に融通の効く人、それも多くはすでに現役を退いたような人がやるケースが多いのだそうですが、今は色々な事情があって、現役演奏家であるH先生が会長をやっているだそうです。

 現役の演奏家だからできる事もあるけれど、やはり現役演奏家が、自分の時間を割いて、そういう仕事をするのは、色々と難しいしキツイんだそうです。

 言われてみれば、ウチの地元の音楽家協会も、現在の会長さんは、退職されたガッコの音楽の先生だし(前任者は、H先生と同じく現役の演奏家の方だったけれど)二代前の方は市役所の職員さんだったよな。まあ、現役の演奏家の方が会長をやるケースは、少なからずあるみたいですが、H先生がおっしゃるとおり、色々と難しいみたいですね。

 まあ、音楽家協会も一種のNPOみたいなもので、基本はボランティアのようですが、色々な仕事があるようです。まあ、面倒と言ってしまえば面倒な仕事なんでしょうが、後輩の面倒を見てやると言うのは、どんな分野であれ、ベテランになれば、積極的にする事/せざるをえない事ですから、H先生も愚痴るのは大いに結構ですから、愚痴りながら、頑張っていただきたいなあと思います。

 自分が若い時、先輩方に世話になったわけなんだから、自分が先輩という立場になったら、若い者の面倒を見るのは、当然と言っちゃあ当然の事だし、後輩の面倒を見る事が、先輩への恩返しになるわけだしね…って、これはH先生へと言うよりも、私自身が心に留めておかないといけない事だな。うんうん。

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コメント

  1. operazanokaijinnokaijin より:

    >>>後輩の面倒を見てやると言うのは、どんな分野であれ、
    >>>ベテランになれば、積極的にする事/せざるをえない事
    このフレーズを拝見し、触発されました。書かせてください。

    ある音楽コンクール。
    引退した演奏家などのお年寄り審査員を一掃して、
    現役バリバリ演奏家を主な審査員に招いたところ、
    途端に審査が厳しくなって、1位なしが当たり前。
    (某音楽月刊誌連載中の某音楽家エッセイを脚色)

    現役演奏家が若手の台頭を危惧して、審査を厳しくしたんだとか。
    この手の話はよくある話。

    部下の成長に嫉妬を覚えるタイプの課長さんが、
    部下に大事な仕事はやらせずに、自分でやって、
    上司の部長殿には、自分の成果を徹底アピール。
    部下には「君は楽な仕事ばっかりでいいなあ。」。

    後輩・若手・部下の育成のためには、
    先輩・ベテランの方の、能力+人格が必要だな、と思った次第です。

    おしまい

  2. すとん より:

    operazanokaijinnokaijinさん

     後輩がライバルに見えるウチは、まだまだケツが青い。後輩が、本当の意味での後輩に感じられるようになるのがオトナってもんです。

     自分が先輩たちに育ててもらったように、後輩たちを育て上げる。これがオトナってもんです。「とりあえず、若い芽はつぶす」と考えているうちは、まだまだだねって事です。

     何事にも、若者ってやつは、余裕がないんです。

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