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LFJ2014 その4 フルート四重奏団を聞きました

 モーツァルト歌曲では勝手にガッカリした私でしたが、気持ちを持ち直して次のコンサートに向かいました。次は、“LFJエリアコンサート”という奴で、会場が変わります。場所は、グラントウキョウ サウスタワーという、東京駅八重洲口方面にある駅ビル(東京駅とつながっているわけですから、そういう表現でいいでしょう…か?)で、八重洲ブックセンターのすぐそばのビルの2階にある、グラントウキョウオ―ラルヘルスケアステーション(カタカナばかりで読みづらい:涙)で行われました。東京国際フォーラムからは、早歩きで約10分の距離でした。

フルートと弦楽器による四重奏(フルート:長谷見誠)

 演奏曲目は以下の通りでした。

モーツァルト:フルート四重奏曲ハ長調
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
モーツァルト:フルート四重奏曲ニ長調

 フルートと弦楽器による四重奏…と言うわけですが、編成としては、フルート・ヴァイオリン・ビオラ・チェロでした。まあ、モーツァルトではオリジナルの編成となりますが、チャイコフスキーは原曲が弦楽四重奏曲ですから、オリジナルのファースト・ヴァイオリンのパートをフルートで吹いてみたそうです。また、ラヴェルのオリジナルはピアノ曲ですが、こいつは作曲者自身の編曲による弦楽合奏版もあるので、それを使って、やはりファースト・ヴァイオリンをフルートで演奏してみたんだそうです。

 まあ、ヴァイオリンとフルートは音域がほぼ同じですから、こういう芸当ができるわけだし、これを使えば、フルートのレパートリーがうんと広がるわけです(賢いやり方ですね)。

 さてさて、会場に着いて「やや!」と思った事は、会場が結構狭かった事です。ラ・フォル・ジュルネの演奏会場って、どこも広いか、あるいはオープンスペースだったりするんです。と言うのも、どのコンサートにもあふれるばかりの人出が見込まれるわけですが、ここは狭い。とにかく狭い。それにびっくりしました。

 会場は確かに狭かったけれど、実は天井がすごく高くて、人がギューギューに入っていても、案外息苦しさは感じませんでした。それどころか、この天井の高さが幸いして、音響的には素晴らしかったんですよ。「まるでお風呂場にいるみたいですね」とフルートの長谷見さんがおっしゃってましたが、お風呂場は大げさにしても、それくらい深いエコーがある会場だったんですよ。

 そんな会場でのフルートと弦楽器のアンサンブルですよ。もう、その音色に聞きほれちゃいましたよ。実に素晴らしい音響でした。

 長谷見さんの使用した楽器は、リップとヘッドがゴールドのシルバーの楽器でした。うんうん、こういう楽器が私の好みです。音色はシルバーのまま、パワーがマシマシって感じで、いいですね。

 演奏の方は、演奏自体が良かったのはもちろんの事として、会場が素晴らしかった事と、選曲がよかった事もあり、すごく良かったです。期待していなかったのに、素晴らしい演奏が聞けて、ほんと、うれしかったです。

 そんな素晴らしい演奏でしたが、曲目が上記の通りなんです。この曲目が書かれたプログラムを会場入り口でいただいて見た時は、びっくりしました。だって、演奏時間は30分と予告されているのに、このプログラムだと、小1時間かかりませんか? でしょ? ラ・フォル・ジュルネって、見るべきコンサートがたくさんあるから、皆さん、きちんと時間を計算して行動している方も大勢いらっしゃるわけで、だから演奏者と言うか、主催者の方も、そこは神経を使って、予定されたタイムスケジュール通りにいくように、みんな頑張っているわけで「それでこのプログラム?」と思ったわけです。「曲の一部をカットして演奏するのかな? ちょっぴり残念だけれど、それもまあアリだな…」とか思ってました。

 で、実際はどうだったか…と言うと、カット無しで律儀に演奏していたので、やっぱり小1時間かかったみたいですよ。…みたいですよ…と言うのは、実はタイムオーバーになってしまって、最後の『フルート四重奏曲ニ長調』は聞けなかったからです。ああ、残念。やむをえず、私、コンサートを中座して次に向かいました。ああ、良い環境で良い演奏で良い曲目…なかなか三拍子揃うことは少ないですから、ほんと、後ろ髪を引かれる思いで、会場を立ち去った私でした。

 で、どこに向かったのかと言うと…やはり東京国際フォーラムでした。

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コメント

  1. おざっち より:

    ラ・フォル・ジュルネのレポート、楽しみにしております。で、ようやくフルート演奏、しかも音響の良い会場で聴けて、良かったですね。
    演奏時間の問題は、びわ湖でも同じで、時として予定をオーバーしてしまい、慌てて次の会場へ走っても、既に始まっていた、ということがありました。主催者としてはプログラムを組むときに、演奏家またはマネージャーから演奏時間を聴いて組むのだと思うのですが、中にはだいたいの時間を伝える人もいて、それがそのままプログラムに記載されていしまうのかもしれませんね。
    なので、プログラムをぎゅんぎゅんに詰め込まず、10分程度の隙間を開けてほしいものですね。

  2. すとん より:

    おざっちさん

     私は、コンサートとコンサートの間は、最低でも30分以上は空ける様にしています。これは、前のコンサートが長引いた時の用心もそうですが、移動時間も考慮しています。なにしろ、結構広い範囲で演奏会が行われていますので、移動時間もバカにならないからです。

     メイン会場の東京国際フォーラムは、いわゆる丸の内にあり、ラ・フォル・ジュルネも当初は丸の内エリアで行われていましたが、最近はどんどん地域も広がり、日比谷や八重洲、銀座、大手町でもやるようになったので、ほんと、移動時間がバカにならないんですよ。

     観客としては、次の演奏が無ければ、時間なんて無視して、いくらでも長引いてくださって結構なんですが、現実問題として、どなたも演奏会をギッチリいれているのが、ラ・フォル・ジュルネですからね。なるべく予定時間をオーバーしないように、演奏者の方々にはお願いしたいものです。

  3. 久保田 より:

    毎日
    楽しく読ませていただいてます。
    金ヘッドとリップのフルート
    いいですね。
    キーだけ銀の金製フルートより
    好きかもしれません。

  4. すとん より:

    久保田さん、いらっしゃいませ。

     いいですね、私も金ヘッド&リップのフルートには憧れます。もちろん、総金のフルートもカッコいいと思いますが、要所要所だけに金を使っているフルートも渋くていいですね。たぶん、音色的には、総金や、メカ銀のゴールドフルートよりも、好きかもしれません。

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