年に2回のフルートの調整を、今夏もやっていただきました。
今回は、昼間、別の演奏会を見て、献血をして(笑)、それから夕方にフルートの調整をしてもらったので、一日長丁場で、何とも疲れ果てた状態で調整をお願いしに行ったわけです。
まあ、別に私が疲れ果てていても、フルート職人さんが元気なら、調整に支障はないわけで…あるとすると、私がやたらと無口で感じが悪い人になっていた…という事でしょうか?(なんか申し訳ないです)。
一通り調整をしてもらって、試したところ、なんかうまくいってないところがあって、そこにクレームをつけたら、さっそくリングにシールを貼られて「リングを使っている人だと、リングの塞ぎが十分じゃなくて、それで音が出づらい人がいるんですよ」と言われて、試してみたら、確かに音の出がスムーズになりました。
ダメだったのはフルートではなく、私自身でした。
「今は青い目立つシールが貼ってありますが、銀色のシールに張り替えましょうか?」と尋ねられたので「シールは貼らなくて結構です」って断りました。自分の欠点が分かったのだから、シールでごまかさずに、練習して克服するべきなのです。
リングの穴塞ぎに、昔はよく、シリコン製の詰め物(シリコンキャップ)が使われていましたが、それだと音程が微妙に狂ったり、音色も若干くすんでしまうということで、最近では銀色のシールを貼るそうです。こちらの方が音に与える影響が少ないし、遠目で見るとカバードのフルートのように見えるので、色々と良いのだそうです。
さて、フルートの調整をしてもらっている間、ほとんどクチをきかず、暇だったので、そこらへんに置いてあるモノを見ていました。その日の職人さんたちの予定表も置いてあって、ちょっくら眺めてみたら、皆さん、結構高価なフルートを調整に出しているんだなあって思いました。少なくとも、スクールモデルのオーナーさんは、その日の調整会に楽器を出していませんでした。私の1307なんて、安物の部類に入りそうです。
でも、フルートの実売数で言えば、圧倒的に高価な楽器よりも、スクールモデルの方が多いのだけれど、スクールモデルのオーナーさんたちは、楽器の調整の必要を感じない…のかな? それとも安い楽器ほど、調整の必要がない…とか? いずれにせよ、ちょっと面白い現象だと思いました。
同時に、たまたまフルートフェアをやっていて、フルートの試奏をしている人がいました。耳に突き刺さるような音でフルートを吹いていました。いかにも吹奏楽の人って感じでした。年も若そうだから、学生さんかもしれませんね。無理矢理に鳴らされているフルートが、ちょっぴり可哀想に感じました。
その方、私が見ても分かるほどに、フルートの構えがぎこちないし、音量命の感じがしました。某T社長さんからも、何度も音量が大きすぎると注意されていましたが、うまくコントロールできないみたいです。たぶん、まだフルート初心者でしょう。素人丸出しなんです。で、それを見て思ったのは、私がフルート試奏を繰り返していた頃、端から見れば、私もこんな感じで、素人丸出しでフルートを吹きまくっていたんだろうなあ…って思いました。なんとなく、懐かしい感じがしました。
フルートフェアでしたから、色々なフルートが展示即売されていました。その中に、ひときわ目立つフルートがあって、それは何かと尋ねたら、24Kメッキのフルートなんだそうです。さすがに24Kの輝きは独特で人目を引きつけます。なんでも、24Kはメッキだけでも30万円するんだそうな。お高いね。
私のアゲハちゃん(愛用の1307)も30万円出せば、24Kメッキしてもらえるのかしら? ゴールドフルートを購入するのは、なかなかお財布的に厳しいのだけれど、金メッキ程度なら、頑張ればできるから、頑張って24Kのメッキをしてしまおうかしら…。
でも、メッキって、いずれハゲるんだよね(溜息)。それに、メッキをしちゃうと、オーバーホールの時に磨きをかけてもらえなくなるんだよね…。そう思うと、やっぱり銀無垢のままでいいかなあ…とも思うわけです。
無料調整会は朝から晩までやってます。で、その日の最後のお客さんの楽器を調整しおえても、職人さんたちはそれで仕事終了ではなく、その後は、お店の在庫フルートの調整をするんだそうです。大変ですね。
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