スポンサーリンク

ああ、銭湯って昭和を感じさせるよね

 今週は、本当に忙しかったので、体重を計るのを忘れてしまいました。なんという事! なので、今回は、あっさりとエッセイに突入します。

 先日、見知らぬ街を歩いていると、面白い店を見つけました。それは、一見、普通のコインランドリー店のようでしたが、よく見ると、洗濯機の前にはシャワールームがありました。そう、コインシャワー&コインランドリーのお店でした。「ああ、なるほど。服を洗濯している間に、シャワーを浴びてしまえば、服も我が身もキレイキレイでうれしいな!って事だね」と妙に納得をしました。

 で、そこから数歩歩くと、またもよく似た感じの入り口がありました。ってか、同じようなコインシャワー&コインランドリーの店でした。そして、よくよく見れば、さっきのコインシャワー&コインランドリー店と同じ建物なんですね。つまり同じ建物の中に二軒のコインシャワー&コインランドリー屋さんがあるわけです。違うのは、一軒は普通の(?)コインシャワー&コインランドリー屋さんで、もう一軒が“女性専用の”コインシャワー&コインランドリー屋さんだった事です。

 そう言えば、街に銭湯を見かけなくなって久しくなりました。見かけなくなった銭湯の役割を、この手の店が後を引き継いでいる…という事でしょうか?

 私が子どもの頃は、まだまだ内風呂が珍しかった時代で、街には普通に銭湯がありました。

 “お風呂屋さん”と呼ばれていた銭湯は、それはそれは繁盛していたモノです。だって、その地域に住んでいる人なら、皆利用していたんですから、繁盛しないわけないですよね。

 入り口で履物を下駄箱に預けて、木札の鍵を受け取って、男女別の入り口を入って、番台にいる店の人に入浴料を支払って利用します。番台は男女別の入り口の間にあります。つまり、そこだけは男風呂と女風呂の共有スペースで、男性は男湯の入り口から入って番台の人に入浴料を支払い、女性は女湯の入り口から入って同じ番台の人に同じように入浴料を支払っていたわけです。

 つまり男湯も女湯も番台に座っている人は同じ人なわけで、その人が男湯・女湯の両方の料金を徴収していたわけです。当然、番台からは、男湯も女湯も両方見れるわけです。ま、番台さんの仕事は、元々は入浴料金の聴取がメインではなく、入浴中に脱いだ衣服が盗まれないように番をするのが役目(だから“番台”なんだね)なので、両方の脱衣場がよく見えないと仕事にならないわけです。

 仕事で見ているとは言え、毎日多くのお客さんたちの裸体を番台さんは見ているわけで、番台さんって、異性の客の裸体を見ていても、平気だったのでしょうかね? 特に若い男性が番台に座っている時だってあったけれど、彼は女湯で見かける若いピチピヂしたオネーサンの裸体を見ても、なんともなかったのでしょうかね?

 お風呂屋さんに入ると、まず、番台さんに入浴料を支払うわけだけれど、髪を洗う日は「髪を洗います」と申告して、洗髪料を支払ってましたね。たぶん、洗髪すると余計にお湯を使うから…なんだろうけれど、女性のロングヘアーならともかく、坊主頭の小学生男子からも洗髪料って取っていたのかしら? そのあたりはの記憶が私には無いんだけれど、どうでしたんでしょうね。

 それはさておき、銭湯と言うと、まずは風呂ですね。湯船が大きくてうれしかったです。湯船に漬かりながら、手も足も伸ばせるんですよ。当時はそれが当たり前と思っていましたが、今となっては、これはうれしいですね。なにしろ、内風呂と言うモノは、私のよう巨漢な人だと、身を縮めて入らないといけないわけで、ノビノビとゆったりお風呂に入るには厳しいですものね。大きな湯船には、今では温泉にでもいかないと、入れないのは残念ですよ。

 それと、お風呂屋の湯は、必ず入浴剤が入っていましたね。あれはお湯の汚れや匂いを隠すために入れてある…と今なら気づきますが、当時はあの緑色のお湯がなんかうれしかったです。

 それと、お湯は季節によっては、菖蒲湯とか柚湯とかの事もあり、お風呂屋さんで季節を感じていたりもしましたね。

 そう言えば、湯船の背景には、たいてい大きな壁絵がありました。富士山の絵…だったそうだけれど、なぜ銭湯の壁には富士山の絵が飾られていたのでしょうね。

 洗い場の黄色いケロリンの洗面器が懐かしいです。なぜか、銭湯にはケロリンの洗面器がありました。今でも、たまに温泉に行くと、ケロリンの洗面器が用意されているお風呂があったりすると、なんか懐かしく感じます。ああ、懐かしい…と思っていたら、今はケロリンの洗面器って、通販でも買えるんですね、なんかビックリです。

 銭湯は、男湯と女湯があって、当然、男性は男湯へ、女性は女湯に入るのだけれど、男の子はお母さんやお姉さんと一緒に、女湯に入るモノでした。もちろん、私も当時は子どもだったから、女湯に入ってました。どこのウチもお風呂に入る時間は似たりよったりだったから、お風呂屋で、クラスの子によく合ってました。男の子はもちろん、女の子だって、お風呂屋でハダカのつきあいをしていたわけです。

 私は小学校に上がってしぱらくすると内風呂のある生活となり、銭湯通いを止めてしまったのですが、男の子たちは、何年生(あるいは何歳)まで女湯に入れるものだったのでしょうね?

 そうそう、銭湯と言うと、大きな扇風機と大きな体重計がありました。扇風機の方は、今でも温泉などに行くと、よく見かけると思います。でも、体重計は、当時のモノはほとんど見かけなくなりましたね。

 お風呂屋さんの体重計は、今の電子式とは違って、バネ式の大きな台秤で、体重を示すメモリは、ちょうど目の高さぐらいのところにありましたし、こちら側と向こう側の両方から見えるようになっていて…って説明しても難しいですね。「昔の体重計」で画像検索でもかけてください、そうすれば一発で分かります。

 それとお風呂屋さんには、かならず、近所の映画館で上映中の映画のポスターが張ってありました。

 ま、当時は映画館のポスターなんて、街の至る所で見かけたものですから、別に銭湯にあっても全然不思議な感じはしなかったけれど、今思えば、大勢の人が必ず利用する風呂屋に宣伝ポスターを貼るなんて、なかなか上手だなって思いますし、実際、そのポスターを見て、映画を見に行ったりもしていたわけだしね。

 そうそう、コーヒー牛乳とか、フルーツ牛乳とか、なぜか風呂上がりに飲みたくなるものだし、たいてい誰かが飲んでいたりしていたなあ…。

 そう言えば、あの頃は、お風呂は銭湯でお金を払って入るものだったから、人々には毎日入浴するという習慣がなかったような気がします。たいていの人は、一日置きとか、二日置きとか、そういうリズムで風呂屋に通い、髪を洗うのは週に一度ぐらい? だったような気がします。

 今の人は、毎日入浴し、毎日髪を洗うでしょ? その感覚で考えると、昔って不潔…と言うか、さほど清潔であることに気を留めていなかったのかもしれません。銭湯通いを止めて、内風呂にした当時も、銭湯時代の感覚が残っていたから、お風呂に入らない日が当然あったわけです。それがいつしか、毎日入浴するのが当たり前になったわけで、気づかないうちに我々は贅沢に慣れてしまったのでしょうね。

 銭湯は昭和とともに消え去ってしまった…モノの一つなんでしょうね。

 で、時代は平成となり、街には、コインランドリー&コインシャワー屋さんが現れるようになったわけです。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

コメント

  1. おぷー より:

    母方のじいさんのお家が銭湯をやっていたそうです。
    じいさんは、5,6才の頃、男性客と碁をするのが趣味だったと母から聞きました。
    みんなゆったり構えて良い時代だったんでしょうね。[E:spa]

  2. すとん より:

    おぷーさん

    >じいさんは、5,6才の頃、男性客と碁をするのが趣味だった

     昔、銭湯は、地域の社交場であったという話を聞いたことがあります。人々が必ず集まるし、入浴でリラックスしているし…って事らしいです。

     インターネットもなく、映画とラジオはあったろうけれど、テレビはまだまだ普及していなかった時代のコミュニケーションに、銭湯は一躍かっていたってところでしょうね。

  3. アリサ より:

    去年、家の給湯器が調子悪かったりして、一度銭湯に行ったら、癖になって何度か行きました。
    銭湯というか、スーパー銭湯で少し高めのところでした。
    炭酸湯とか露天風呂とか、いろいろありました。

    子供の頃は、普通の銭湯によく行ってましたよ。
    学校から帰ってから、明るい時間に親にお風呂代とジュース代をもらって、姉と一緒に行ってました。
    100円を入れてマッサージできる椅子や、パーマ屋みたいなドライヤーや、個室型のサウナもあったり、子供心に不思議な空間でした。
    お向かいのおばあちゃんと一緒になったときは、背中を洗ってあげたりしてました。
    近所のお年寄りの方は常連さんが多くて、自分のお風呂セットをロッカーに置いて帰っていくようでした。

    洗髪料は子供は徴収されませんでした。小人料金は小学生までだったかと思います。
    小学校1年生になったばかりの頃、クラスの男子にばったり合って、気まずかったです。
    多分男子の方が恥ずかしかったんじゃないかと思います。
    女湯に入れるのは、1年生がギリギリってところですかね。

    前の会社で一緒だった若い女の子の家が銭湯で、よく番台に座ってたそうです。
    最近はカウンター形式が多いですが、その子の家のは昔ながらの番台で、お客の若い男の子の方が恥ずかしがっていたそうです。

    何年か前、ケロリンの桶を、薬品会社の人にもらいました。(イベントのくじで当たったので)
    成形方法が普通のプラスチックと違ってて、丈夫にできているそうです。
    たしかに、全くゆがまないし、割れた桶を見た事がありません。

    富士山の絵が描かれた銭湯には行ったことがありません。
    地域によって違うんでしょうかね。
    子供の頃に行ってた銭湯は、なぜかいつも民謡のBGMがかかってました。

  4. すとん より:

    アリサさん

    >富士山の絵が描かれた銭湯には行ったことがありません。

     へ~え、これは意外。私はてっきり、日本中どこでも富士山の絵が書かれているものとばかり思ってました。確かに、地域差があるのかな?

     スーパー銭湯ですか…懐かしいです。こっちにも一時期はスーパー銭湯があって、私もよく行きましたが、こちらではスーパー銭湯はどうもうまく行かなかったようで、どこも頑張って温泉を掘って、温泉屋さんになってしまいました。まあ、こっちは、どこでも深く掘れば、必ず温泉が出るそうなので、あっちこっちに温泉があります。

     なので、こちらの温泉は、スーパー銭湯っぽい雰囲気を残した温泉屋さんばかりで、それはそれで楽しいですよ。

    >子供心に不思議な空間でした。

     そうそう、不思議な空間だったと思います。なんか、楽しい雰囲気がありましたね。かつては社交場だったのも、うなづけます。

    >多分男子の方が恥ずかしかったんじゃないかと思います。

     ああ、かもしれませんね。男子の方が、気が小さいし、気も弱いしね。大人になっても、案外、肝が据わっていないのは男の方だったりするわけだし…。

     昔ながらの銭湯が、もしまだあるなら、行ってみたい気がします。

タイトルとURLをコピーしました