今週はきちんと体重測定をしたのですが、この記事を書いている現在、そのデータがちょっと見当たらなくて…それで今週もきちんとした体重報告はパスさせてください。ちなみに、体重は…うろ覚えですが…108kg前後だったかな? 高値安定だったと思います。申し訳ないです(って、誰に謝っている?)。
と言うわけで、さっそく今週のエッセイに入ります。
今現在、妻がアキレス腱を断裂して、車椅子生活を余儀なくされております。不肖、私めも車椅子を押す人間エンジンとして、日々生活をしております。また、私自身も階段で転倒して、右膝をぶっ壊している最中でもあります。
とにかく、夫婦して、足を怪我しているわけです。
足を怪我して思う事。まず「痛みは外からじゃ分からない」って事です。いくら当人が痛くて困っていても、我慢しちゃえば他人には伝わらないし、我慢せずに泣き叫んだとしても、結局他人には、痛みの程度も、困っている程度も、正しく伝わらないって事です。
私は骨折した事もなければ、アキレス腱に限らず腱を切った事はありません。なので、妻が足の痛みを訴えても、それに対してカタチだけしか同情できません。親身には…到底なれません。だって、どんな痛みなのか、想像もできないからです。
でも今、私は足を怪我しています。妻と比べれば、たぶん比較するのも失礼なほどの痛みだろうけれど、これはこれで結構つらいものがあります。
足が痛いと、それだけで気分がめげます。やる気が出ませんし、疲れます。そう、痛みって人を疲労させるんですよ。また痛みに気を取られていると、集中できませんから、色々と失敗も多いです。また、カラダが痛むと、理由もなく不機嫌になります。
ほんと、痛みがある状況って、人にとってあまり良い状況ではありません。
また、妻は怪我をして治療のためにギプスをしました。足を怪我してギプスになれば、当然手術が必要となるだろうし、手術すれば入院生活を余儀なくされるだろうと思っていたら、最新の治療方法では、手術ではなく温存療法がメインであり、手術しないのだから入院もないわけで……自分の持っている(古い)知識が、必ずしも通用するわけでないのだなって思いました。
私も半世紀以上も生きているわけですから、若い時に学んだ事や、経験した事が、すでに時代遅れになっていたとしても、当然の事です。そういう意味では、自分の経験から導き出す答えが、必ずしも正解ではないと言う事を思い知ったわけです。
人生、常に学び続けなければいけないし、知識は常に最新のものに上書きしていかないといけないし、常に『自分は古くて間違った知識で動いていないだろうか?』と注意し続けていなければいけないって事です。つまり、年寄りとしての自覚が必要って事ですな。
怪我した状態は不自由ですし、治療のためにギプス着用の状態も不自由です。その不自由さを軽減するための道具というモノが世の中にはたくさんあります。一つは松葉杖であり、一つは車椅子であり、また装具というのもあります。松葉杖と車椅子までは、私の古い知識の中にもありましたが、装具というのは、今回始めて知り得たモノです。この装具という器具、高価な器具なのですが、これが有ると無いとでは、生活の質が大きく変わります。また、費用的に高価なんですが、どうやら保険も効くみたいです。
松葉杖や車椅子も、買わなければいけないのかと思っていたら、どちらもレンタルできるんですね。これも怪我するまで知りませんでした。松葉杖は病院から有償で、車椅子は自治体から無償でレンタルできます。どちらも買えば、お財布直撃で「治療費だけでも大変なのに、その上、松葉杖?車椅子? 冗談じゃないよ~」って騒ぎになっちゃいますので、レンタルできるのはうれしい話です。
松葉杖は短距離の移動で、車椅子は中距離以上の移動で使います。遠出をする時は、車椅子なんですが、世の中、私が思っていた以上に車椅子での移動が考慮されていますし、また私が思っていた以上に、車椅子での移動が困難な社会なんだなって思いました。
バリアフリーという言葉を耳にするようになって久しいです。公共の場とか、公共施設では、だいぶバリアフリーが行き届き、車椅子での利用も不便を感じづらくなっているのは事実です。でも、全部が全部、そうなっているわけじゃないです。
例えば、道は平気で傾斜してますし、穴も空いてますし、モノも置かれています。大抵の道は車椅子では通りづらいです。また、車道と歩道が分けられていない道では、車椅子での移動って、徒歩での移動よりも、ずっとずっと恐怖を感じますよ。とにかく、車が怖いし、自転車はもっと怖いし、道を歩く子どもって、本当に危険な存在だなって思います。
マンホールって滑るんですよね。側溝のフタって車椅子の車輪が挟まりやすいんですよね。踏み切りを渡る時、線路の溝に落ちたら、車椅子ではどうにもなりません。エレベーターだって、車椅子と介護者が乗ったら、それだけでいっぱいいっぱいになってしまうエレベーターもあって、そういうエレベーターしかないと、一般の方々に譲ってもらって乗るわけだけれど、ほんと、申し訳なくていたたまれません。
外見のおっかないアンチャンたちが優しかったり、立派な老紳士なのに気が利かなかったり、普段は気づかないのだけれど、あっちこっちで階段があったり、車椅子でも利用できる障害者用トイレがなかなか見つからなかったり、その障害者用トイレが倉庫がわりに利用されていて、トイレとして使うのに、はばかれるような場所もありました。まあ、学ぶ事が多いです。
今の時代、御用聞きというのが無くなって久しいです。妻が足を怪我した時に、真っ先に困ったのが買い物です。「御用聞きがくれば、買い物も頼めるのにねえ…」なんて話していたのですが、今の時代、御用聞きがいなくても、ネットスーパーというのがあって、ネットで日用品や食料品の買い物ができるんですよ。便利ですね。朝、注文すると、昼過ぎに届けてくれるわけです。ま、配達料はかかりますが、便利は便利です。あんまり便利なので、お米の配達とか、ケーキやお寿司などの型崩れしやすいものは、元気になってもネットスーパーにお願いしようかなって言っているくらいに便利です。
足を怪我した事は不幸だけれど、治らないわけではないし、怪我をした事で、知った事や、見る事ができた世界もあります。ある意味、人間として視野が広くなったかなって気もします。まあ、転んでもタダでは起きないって事が大切でしょうね。
妻もだんだん怪我が良くなってきました。まだ松葉杖+車椅子生活には間違いないですが、装具にもなれ、最近は両松葉ではなく片松葉になりました。そこで携帯用の折り畳みの杖を購入しました。脇ではなく、手のひらで体重を支えるタイプですね。片松葉なら有効に使えそうですし、怪我が治っても、そろそろ日常的な歩行で杖が必要なお年頃ですから、年齢的には多少早めですが、思い切って購入しました。
とにかく、足って大切ですね。手だって目だって耳だって、カラダはどこが壊れても大変ですが、足はとりわけ大変かなって思います。なぜなら、足が壊れて、人間、歩けなくなったら、その困り具合は半端じゃないでしょ? やはり、死ぬまで足は元気じゃないと、ほんとうに困ります。年を取るにつれ、足の大切さを日々感じております。
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コメント
こんばんは。
自分は現在、回復期リハビリ病棟の担当もしています。病棟的には脳卒中後とか、大腿骨頸部骨折後とか、ざっくり動けない、歩けない方の病棟です。
その患者さんがよく言われるのが、「自分の足で歩けるのってすごく嬉しい」って言葉です。中には殆ど回復されない方もいらっしゃいますが、片言しかしか話せない動けない方が、まずまず普通に会話して、杖を軽くついて退院される方もいて、人間のポテンシャルが垣間見れる瞬間でもあり、喜ばしい瞬間でもあります。
まぁ、医師としては医学的、運営的管理と、疑問、不安を解消し、各指示を出す程度しかできず、実際は患者さん本院と各療法士さんが頑張っているわけです。
奥様も大変ですが、徐々に回復されてくると思われますし、ムリせず焦らず確実に~で行きましょう。ま、これはよく回診でいうことばですがw
社会環境も行政サービスも以前に比べれば大分優しくなりましたが、段差一つあるだけ…階段が5cm高いだけで立ちゆかなくなる方もいらっしゃいます。更に改善していって欲しい点です。
あと…介護保険等でも介護ベッド等のリース品があったり、自宅の手すり等が付けられたり…色々できるようになっていますね。ま、消費税なんかがこのあたりに使われる分には何も言いませんが、自民党がいうと、「消費税分は社会保障にすべて用いた(けど、本来当てるはずだった予算は減らして、他に回した)」ってことになりそう。野党が言う「金に色はない」ってことだろうけど…。原発とか特定秘密法案とか…最近の自民党はちょっと違う方向に走っているように見えるので、諸々注視していきたいです。
あ、論点ずれました。御自愛下さい♪
こんばんは。奥方さまだんだん回復されていられるようで、とりあえず一安心ですね。
すとんさんもお疲れさまです。サポートとお仕事でお疲れがたまっているようなので、ご自身の健康にも充分お気を付けください。五十代から六十代を健康に過ごすのはなかなか難しいんですよ・・・。この時期に健康上の大ごとを抱えると一生背負うことになります、とてもやっかいですからご家族のためにも気を付けてください。
バリアフリーはここ数年でずいぶん進みましたねしかし地下鉄などのエレベーターも、ホームからかなり歩いて遠いひっそりしたところまで移動しなくては乗れません。ひざを痛めた方と行動をともにしたときに、街中でエレベーターとエスカレーターを探すのに一苦労しました。ちょっと田舎へ行くとひたすらゆっくり一段ずつ階段を上るしかない駅もたくさんあります。
>ネットスーパー
私は、近くの大手スーパーのインターネットに登録は登録はしてありますが、一度もネット購入したことがないのです。一度お願いしてみようかな。
ぼーさん
>あと…介護保険等でも介護ベッド等のリース品があったり、自宅の手すり等が付けられたり…色々できるようになっていますね
知りませんでした。まあ、今回はそこまでの必要はないのですが、そういう事ができると知っているだけでも、将来の心強い備えになるものです。何かあったら、自分で背負う前に、まずは行政に相談…って感じでしょうか?
>その患者さんがよく言われるのが、「自分の足で歩けるのってすごく嬉しい」って言葉です。
…でしょうね、妻を見ていると、自分の足で歩ける事の大切さを感じますし、私自身、もしも足が壊れてしまって動けなくなったら…と思うと、怖いです。人間は、カラダのどこが壊れても不自由になりますが、足は移動の自由が無くなりますから、本当に大切な器官だと思います。
それにしても、特に手術をするわけでもなければ、投薬するわけでもなく、ただギプス等で固定し保護するだけで、怪我が治っていく様を見ていると、人間の自然治癒力って素晴らしいモノだなって思います。
>ムリせず焦らず確実に~で行きましょう。
…ですね。ほんと、無理は禁物、焦りも禁物です。確実に時間をかけて治さないとダメで、そういう意味では、最大の薬は“時間”なんでしょうね。
ご心配、ありがとうございます。
だりあさん
>五十代から六十代を健康に過ごすのはなかなか難しいんですよ…。この時期に健康上の大ごとを抱えると一生背負うことになります、
ご忠告感謝です。私は今、まさにその年代なので、気をつけていきます。若い時は多少の病気があっても若さで乗り切れますが、今の私が大きな病気になっても、それを乗り越えるチカラがないですからね。まずは病気にならない事、病気になったらすぐに治すこと、それが出来なきゃ…悟りを開きます(笑)。でも、病気になったら、私一人だけでは済まない話なんですよね。それは今回の妻の怪我でよく分かりました。夫婦は互いに健康でないと、ダメですね。できるだけ長い期間、健康でありたいと思います。
>街中でエレベーターとエスカレーターを探すのに一苦労しました。
そうなんですよね、エレベーターとかエスカレーターとかって、案外目立たないところにあるんですよ。私も妻を連れて歩くので、あっちこっち調べてみて、驚きました。それでも無いよりは、全然マシです。確かにウチの近所のローカル線の駅は、まだまだバリアフルです。エレベーターもエスカレーターも無ければ、介助してくれる駅員もいない無人駅もあります。多少使い勝手が悪くても、介助の施設があって、介助してくれる人がいるなら、文句を言っちゃあ、バチがあたるというものです。
こんにちは すとんさん
私は3年前に前十字靱帯再建手術を受けて
1ヶ月半の入院と半年の通院リハビリをしていました
入院中片松葉でJRを使い外泊帰宅したのですが
問題は車両内にありました
妊婦や身体の不自由な乗客のために
必ず専用シートがもうけられているのですが
数が少ないうえにどっかりと明らかに
健常な方が全て使用しているということです
しかも車内放送で呼びかけても知らん顔
それだけではなく携帯まで使用する始末
若い物知らずの方ならまだ仕方がない
私が遭遇したのは50代の会社でならおそらく
役職はついてるだろう男性と
出張がえりのスーツをきた30代のサラリーマンです
松葉杖を使い立っている私には気付いていても
本を読み、携帯を見、しまいには外を眺め『無視』です
装具をつけ片松葉で揺られること30分
その50代の方が降りるまで譲ってはくれませんでした
お向かいのサラリーマンは知らん顔です
声をかければ譲ってくれたのかもしれません
しかし声をかけられる以前に
たとえ対象者がいなくてもたった2席しかない席を
空けておくべきだと思います
人としての心も問題のような気がします
自分もこういう状況にならなければわからなかった問題です
経験したからこそ見えることってたくさんありますね
>ハードディスクが飛びました
>アキレス腱断裂
>転倒打撲
ざまぁwww
FLFLさん
思わず『前十字靱帯再建手術』をググっちゃいました。アキレス腱どころではない、大怪我ではないですか? もう良くなられたでしょうが、大変でしたね。お見舞い申し上げます。
専用シートに健常な人が座っているのは、確かに良くないですし、私はすぐに座りたがるオッサンですが、専用シートだけは避けてとおってます。
先日、妻を専用シートに座らせて、電車移動をしていました。妻の隣に座っていた若者は、終始スマホをいじってました。電車から降りて妻は、その若者をなじっていました。「健康で若いモノが、専用シートでスマホをいじり倒していた! って感じかな。でも、私は見たんです。彼、実は首にコルセットをはめてました。首を捻挫しているようです。大怪我ですね。でも、妻にはそのコルセットが見えなかったんですよ。
若いから健康とは限らないし、病気は外見で分かるものばかりではありません。だから、一見、若くて健康そうな人が専用シートに座っている事がありますが、私は「きっとこの人は、外見からは分からない病気で苦しんでいる人なんだ」と思う事にしています。
もちろん、外見から分からない病気の一つに「おバカちゃん」ってのも入れてます(爆)。
>経験したからこそ見えることってたくさんありますね
そうだと思います。想像力が豊かなら、経験をしなくても見えることもあるんでしょうが、私のようなニブチンは経験しなきゃ分からないのですが、神様はそういうシチュエーションに放りいれてくれるのだと思ってます。
すとんさんお見舞いありがとうございます
今は抜釘手術もかばって生活した影響でなった
外反母趾の手術も終わり今は全然元気です(o^-^o)
入院中の5時間に及ぶリハビリも大変でしたが
1歩1歩あるけるようになる喜びも感じることができました
この年齢でつかまり立ちから練習するとは思いませんでしたが
赤ん坊が歩くようになるまでの進化を
また経験した感じはめったにできませんものね(笑)
フィギュア高橋選手のように4回転復活にはなりませんでしたが
おばちゃん走りは完璧です
奥様もきっとリハビリはあると思いますが
焦らず、気長に、確実にさぼらず(笑)
FLFLさん
そうですね、怪我が治ってもリハビリが待ってます。妻も、それは覚悟していますし、妻が通っている病院も、治療の人とリハビリの人が半々って感じで、リハビリって、治療と同じくらいに大変なんだなって感じです。
だから完治って、怪我が治った時点ではなく、リハビリが終わった時点じゃないかって思ってます。
それでも怪我が治るんだから感謝です。世の中には治らない怪我だってあるんだから、それを思えば感謝感謝です。