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フルートの買い換えについて[H門下の場合]

 フルートのレッスンに行ってきました。今回も私は遅刻をしませんでした。だって、仕事を早く終えて帰宅したんだもん…ってか、脳味噌が閉店ガラガラになってしまって、もうこれ以上仕事をしても、ミスを重ねるだけだなって思ったので、さっさと帰宅しちゃったんだもん。疲れた脳味噌で仕事して、私の判断ミスが大きな禍根を残すようではマズいからね。

 最近、どんより疲れている私です。

 さて、そんな遅刻しないでレッスンに向かった私でしたが、私の前でレッスンを受けている姉様が、遅刻をしたらしく、私が教室に到着した時は、まだレッスンを始めて間もない状態でした。なので、丸々姉様のレッスンを見学する事になりました。

 やっぱり上手い人って違うよなあ…。ただ、音階を吹いているだけなのに、なんか、すっげー聞きほれちゃうんだよ。音色がキレイだし、音の圧力が絶妙なんだよね。なんて言うのかな? ただエチュードを吹いているだけなのに、そこにみずみずしくて色気のあるナニカを感じてしまうわけですよ。

 いいなあ、こういう、テクニックではなく、音で聞かせられる人が、本当に上手い人、なんだろうなあ。

 しかし、現在の姉様レベルにまで、私が上達する事は、たぶん無いって思うと、ちょっぴり悲しいね。

 うっとり、姉様のフルートを聞きほれているうちに、レッスン終了となりましたので、三人でロングトーン練習をしました。三人で吹くと…二人で吹いている時ほどは、ビタって感じにはなりませんが、まあこれは仕方ないでしょう。三人って、合わせるのが難しいんだと思います。

 で、アルテです。15課10章es-mollの8番の「es-mollのスケールとアルペジオ」です。この一週間、割とマジメに練習してきました。だって、これしか課題がないんだもん(笑)。もう、自宅では、ボケっとしていても、絶対に間違えないレベルにまで仕上げてからレッスンに臨みました。

 …にも関わらず、なぜかレッスンでは凡ミス連発で、ちっともまともに吹けませんでした? why?

 先生もさすがに呆れてしまって「私がいいと言うまで、何度も繰り返して吹きなさい」って言われました。たぶん…20回くらい吹いたかな? 結構長い時間、ひたすら『スケールとアルペジオ』を吹いてました。で、ようやく先生から止めていいというお許しをいただき、合格にしてもらいました。有り難いことです。宿題は、Cis-durの「ロングトーン」と、1番「音階準備練習」です。

 「これは、以前やったDes-durと指遣いは同じだから、しっかり楽譜を見て、指の記憶に頼らないようにして練習してくるんだよ」と言われました。つまり、指と言うよりも、読譜の練習だね。でも、これが結構難しい。目を閉じれば吹けるのに、なまじ目を開けているから吹けないんだから、笑っちゃうよね。

 さて、プチ・エチュードです。2番です。今回の私は、前回先生からいただいたアドヴァイスに従って、頑張って練習してきました。「速いテンポよりも、ミスのない演奏を心がける事」と「短い音符はしっかり短く吹くこと」の二つを重点に置いて練習してきました。

 なので、テンポはカメさんでしたが、なんとかミスは最小限(ノーミスではやっぱり吹けませんでした:涙)でおさえました。先生からは「テンポはまだまだだけれど、前回の間違いだらけの演奏よりも、ずっといいですよ」と言われました。

 短い音符を短く吹く…ですが、短い音符を短く吹いた事は良しでしたが、先生曰く「短い音符を短く吹くんじゃなくて、短い音符は抜いて吹くんだよ」との事で、私の演奏では抜きが足りないそうです。なので、今度は、上手に抜きながら演奏することに気をつけないといけませんね。

 頑張って抜きましょう。でも、ある程度のテンポをキープしながら抜くのは、今の私には至難の業だよなあ…。

 さて、今回の雑談ですが、フルートの買い換えの話でした。

 事の発端は「宝くじが当たったら、新品のフルートを買うんだ~」という話を私がした事がキッカケです。

 先生がおっしゃるに、先生の門下では、新弟子さんたちには全員、ヤマハの一番安いフルート[YFL-221]を購入してもらう事にしているんだそうです。総洋銀でEメカ無しの奴ですね。必ずコレなんだそうです。初心者には、このフルートが一番良いのだそうです。

 「これ、Eメカとか付いてませんよ」

 「Eメカなんて、いらないでしょ?」

 「でも、Eメカ無いと、困るんじゃないんですか?」

 「あなたのフルートはEメカ付いてますか?」

 「付いてません」

 「でしょ? 呼吸がしっかりできれば、Eメカなんて不要なんですよ。だから要りません。要らないEメカに、無駄にお金を使う方がもったいないでしょ?」

 …なんだそうです。で、この“ヤマハの一番安いフルート”で、まずは最初の2~3年吹いてもらうのだそうです。

 2~3年もレッスンしていると、その人がいずれフルートを辞めてしまう人か(たとえ趣味であっても)一生フルートを吹き続ける人なのか、先生には分かるんだそうです。で、一生フルートを吹くだろうなあって思ったお弟子さんには、銀の笛(総銀フルートのことね)に買い換えるように薦めるんだそうです。

 「いきなり、総銀ですか?」

 「そうですよ。だってモッタイナイじゃないですか? 頭部官だけ銀とか、本体だけ銀とかのフルートなんて。いずれ銀のフルートに買い換えるなら、二本目から銀にするべきです」

 …なんだそうです。まあ、私も二本目は、期せずして、総銀だったけれどね。

 なので、H門下では“ヤマハの一番安いフルート”->“総銀のフルート”というのが、定番なフルートの買い換えコースのようでした。

 「三本目からは、自分の好きなフルートにすればいいんだよ」との事でした。ああ、だから、ここの門下はゴールドフルート所有率が高いんだな(笑)。

 …私もいずれゴールドに買い換えないといけないのか…ってわけ、ないか(笑)。

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コメント

  1. だりあ より:

    私のフルートはEメカ、ついています。最初Eメカって何のことだか知らなかったのですが、ミの指遣いのときに、そのメカがないと開いたままになってしまうG#の指孔を塞ぐ装置?なんだそうですね。あったほうが便利なのでいろいろ工夫されたキーシステムなら言葉は悪いかもしれませんけど、なにもラクにできることを難しくしてムリすることないと思います[E:confident]。でも最初から助けがあって簡単にできちゃうより、少々不便でも必要ないものは必要なし、とするのも一つの方向なのでしょうね。便利になれてしまうと頼ってしまって修行のチャンスが抜けてしまってるのにも気づかないですものね。

    >短い音符を短く吹くんじゃなくて、短い音符は抜いて吹くんだよ

    Y先生ご指摘のこれ、↑、難しいですよねえ。特に高音で短い音符を押さないで抜く・・・となるともうお手上げです。「鳴ればヨシとする」、からなかなか進歩できません。

  2. susanou より:

    先生の,中途半端な物は買わせないというご指導は非常に理に適っており、合理的だと思います。
    龍笛でも、最初は品質のバラツキや癖がなく安価な樹脂製から始めて、ある程度のレベルに達した後に、名匠が作った竹製の龍笛に替えるのが最も理想的と思います(ただ、安物の笛から始めると愛着がわきにくく,早々と見切りを付けてしまう面もありますが)。中途半端な安物の竹製龍笛は、見た目は樹脂製より高級に見えますが楽器として長く付き合えるものとは言えません。
    もちろん、名匠によりしっかり作られた笛であれば、どの素材で作られた物を選ぶかは完全に個人の好みとなります。

    フルートの洋銀、銀、ゴールドの違いは、食材でいえば鶏肉、豚肉、牛肉に例えられるのではないでしょうか。
    食材の価格と品質に関して言えば、同じ産地の和牛に限定するならば高級な方が優れているかもしれませんが、牛肉の料理の方が鶏肉の料理より優れていると言い切ることはできないと思います。
    つまり、心から美味しいと感じる料理とは、その人が好みの食材を、好みの味付けや焼き加減で、如何に上手に調理するかで決まるのではないでしょうか。

    ゴルフの下手な人は成績が悪いのをクラブのせいにする傾向がありますが、毎年正月に放送される芸能人が数億のストラディバリウスと安物のヴァイオリンを聴き分ける某番組においても、安物の楽器をプロの演奏家が素晴らしくきれいに演奏するために、多くの人が間違えてしまっています。
    このように、私の理想は、樹脂製の龍笛でも聞く人を感動させる演奏をすることを目指していますが、30年続けている今に至っても、まだまだその域に達するにはほど遠いと感じております。

  3. すとん より:

    だりあさん

     H先生はEメカ不要論者ですが、実は私はEメカに憧れている人です。前に習っていた笛先生もEメカ不要論者でしたので、私のフルートにはEメカ非搭載なんですが、私個人はEメカがあっても良いかなって思っている人です。…ってか、たとえ元々のフルートにEメカが無かったとしても、その後、必要だから改良されて搭載されて既成事実化したという現実を見ても、私はフルートにはEメカを搭載するのが当然だろうと思っていたりします。

     それにEメカを搭載することで、もう一つの苦手である高音Fisも出しやすくなるという副作用があるそうです(某フルートメーカーの社長さんがおっしゃってました)。ならばやはり、Eメカは搭載するべきじゃないかな? 楽器って、道具なんだから、使いやすいに越したことはないですからね。

     以前、H先生とEメカの話をした時に、Eメカが付いていると『E音が出しやすくはなるけれど、響きが悪くなる』『一部の運指が使えなくなる』『故障が増える』などとおっしゃってました。

     ま、人それぞれなんでしょうし、Eメカ不要論者がたくさんいるから、Eメカ搭載品と非搭載品の両方のモデルが販売されているんだと思います。

     おっしゃるとおり、短い音符を抜いて吹くのは、激ムズです(涙)。

  4. すとん より:

    susanouさん

    >ゴルフの下手な人は成績が悪いのをクラブのせいにする傾向がありますが、

     耳の痛い人、たくさんいるでしょうね。フルートの世界でも、お金持ちの初心者がフルートをたくさん買い揃えてしまうのは、同じ心理現象なのかもしれません。

    >食材でいえば鶏肉、豚肉、牛肉に例えられるのではないでしょうか。

     興味深い例えで、よく分かりました。おっしゃるとおりですね。ちなみに、私は豚肉が好きです(決して、私自身が太っていて、豚のような容姿だからではありません)。

     クラシックの世界では、高価な楽器ほど良い楽器だと思われていますし、プロはおしなべて高価な楽器を使用していますが、ジャズの世界では、必ずしもそういうわけではなく、一流のプロでも、平気で安い楽器を使っています。なぜ、安い楽器を使っているのかと言うと理由は大きく二つに分かれ、一つは『その安い楽器の音色にほれ込んで使っている場合』と、もう一つは『音楽のチカラを信じていて、楽器の音色の微妙な違いには気を使わない場合』の二つがあると思います。

     やはり、クラシックっぽいフルートの音と、ジャズに求められるフルートの音って違うので、楽器の選択も自ずと変わってくるんだと思います。

     弘法は筆を選ばず…は、音楽の世界でも言える…ものだと私は信じてます。そのためには、圧倒的な演奏力を身につけることが目下の急務な私です。

  5. FLFL より:

    おひさしぶりです こんばんは

    >2~3年もレッスンしていると、その人がいずれフルートを辞めてしまう人か・・・
    思わずうなずいてしまいました
    私も初めて手にしたのがよくわからないメーカーの素材も不明なフルート
    2本目が中学で使用したYAMAHAのスチューデントモデルの洋銀製
    高校に入りMIYAZAWAの頭部管銀ボディーが洋銀のものが3本目
    高2で師匠と出会いレッスンに通いましたがやはりすぐには楽器の
    買い替えは薦められませんでした
    半年たってMIYAZAWAの総銀製ハンドモデルを師匠に吟味していただいて
    購入しましたが付属の頭部管がしっくりこなくて再度選定して別購入しました
    よっぽど私との相性が良かったのでしょうね
    『彼女』とはもう35年の付き合いです(あっ年がばれちゃったか・・[E:coldsweats02])

    やはりフルートを始めたばかりでいきなり総銀製のものを購入するのは
    ちょっと無謀かと思いますよね
    今まで中学校へ時々指導しに行ってて疑問に思うのは
    まだ始めたばかりなのにすでに50・60万円クラスのフルートを親が買い与えていること
    中には100万円クラスのオーボエをおじいちゃんが買ってくれたなどと聞くと
    疑問を抱くというよりあきれてしまいます
    特別レッスンに通うわけでもなくたかだか学校の部活動に使うだけで・・・
    そういう子たちに限って高校では部活に入らず楽器に触れもしなくなっている

    もったいない 実にもったいない

  6. すとん より:

    FLFLさん

     吹奏楽に限らず、学生時代の部活で学んだことって、学生時代でやり終えて終えてしまって、オトナになっても継続する人って…実はそんなに多くないのではないかと思ってます。実はかく言う私は、学生時代は柔道一直線な人でしたが、社会人になってから、帯を締めたのは、ほんの数回です。おそらく今柔道をすると、自分の動きで自分のカラダを壊してしまいそうで怖いです。

     それはともかく、部活で学んだ事は、あくまでも“若い日の良い思い出”になってしまうのだと思います。もちろん、その中の数人は、その後も続けているんでしょうが、圧倒的多数は私のように、思い出にしちゃっているんだと思います。

     楽器も、音楽も、フルートも、同じなんだろうと思います。

    >やはりフルートを始めたばかりでいきなり総銀製のものを購入するのは、ちょっと無謀かと思いますよね

     親から楽器を譲り受けたのならともかく、新品購入の場合は『ちょっと待て』と、吹奏楽部の顧問時代は言ってました。『親に高い楽器を買わせるな』とはさすがに(家庭の問題なので)言えませんでしたが『高くて良い楽器は、自分で働いてお金を稼げるようになってから、自分のお金で買いなさい』とは言ってました。

     でも、今の若い子は、コンクールとか、部内競争に勝ち抜くために、高い楽器を買いたがるんですよね。腕がよくなきゃ、良い楽器は鳴らせないのだけれどね。

     もったいない、実にもったいない。

  7. FLFL より:

    長い付き合いの『彼女』は師匠が選定してくれたものでしたが
    相性がよかったのかいまだに現役ですがそろそろ引退の時期を
    考えてあげたほうがいいのかなぁと思うことがあり
    今新人教育中の『アルタス』がいます

    実はアルタスの評価が知りたくて検索していてこのブログに行きついて
    アルタスに興味がわいて購入したんですよ[E:lovely]

    >求められるフルートの音って違うので、楽器の選択も自ずと変わってくるんだと思います。

    そうなんです 実はMIYAZAWAの『彼女』は繊細なきらきらした音色でありながら
    力強さもあり実にクラッシック向きなのですがジャズ系の曲には今一つ細いのです
    でも今の新人アルタス君はまだ人見知りをしますが彼女とは違った音色で骨太感があるんです
    彼女を引退させてと思ったのですが質の違う者同士代わりにはなれない別物と思うようになり今は古典は彼女 POPSジャズ系はアルタス君と分けています
    値段は彼女の半分にしかならないアルタス君ですが素材グレードや価格の差ではなくまさに求めている音に合う楽器ならそれがベストなチョイスということになるんだなぁと
    最近思っています
    ということで引退を考えた彼女ですがもう一度オーバーホールに出してみようかと考えてます[E:happy01]

  8. すとん より:

    FLFLさん

     結局、人間に個性があるように、笛にも個性があって、全く同じというわけにはいかないようです。サブフルートのつもりで買っても、結局、ジャンル違いのメインフルートになってしまったりします。

     実は私もそうです。

     プラ管のフルートはあくまでも遊び用として購入したのに、結構、マジで吹いていたりします。プラ管フルートには、欠点はあるものの、この子にはこの子の個性があって、それはそれで銀管には代えられない魅力もあるんですよ。

    >求めている音に合う楽器ならそれがベストなチョイスということになるんだなぁと

     そうですね。そういう意味では、フルートは値段ではないのかもしれません。

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