話は少し時を逆上って、お盆休みの直前の頃になりますが、フルートのレッスンに行ってきました。ここんとこ、レッスンを休む事が多かったので、体調はまだまだ悪かったのですが、頑張って行ってきました。ちなみ、現在は、体調もだいたい良くなりました(笑)ので、ご心配ご無用です。
この時は、その前の週のレッスンを休み、その前のレッスンには行ったけれど、その前は2週連続して休んだ…んじゃなかったかな? つまり、4回/月のレッスンのはずなのに、月1しかレッスンに行かなかった…わけで、そんなわけだったので、体調はすごぶる悪かったのですが、頑張ってレッスンに行っちゃいました。ちなみに、その時のピークフローメーターの数値は軽く50パーセント切ってました。本当は、フルートどころか、安静にしていないといけなかったんだろうなあ…。でも、本人的にはゆっくりなら移動もできるし、フルートも吹けるので、行っちゃったんですが…こういうところが、息苦しさに鈍い…って部分なんだろうなあ。反省。
ま、とりあえず、レッスンに行ったわけです。で、教室に着くなり、先生に「喘息になりました(てへっ)!」って報告したら「え? ありえない!」と言われちゃいました。ありえない…って言われても、今現在、喘息で苦しんでいるのは事実なんですが…。
なんでも、H先生がおっしゃるには「フルート吹いていたら、喘息なんて、なっている暇ない!」との事。たぶん、これは真実なんだと思います。実際、フルート吹いていたら、呼吸器系がかなり鍛えられるからね。でも、私の場合は、シックハウス症候群モドキの化学物質によって誘因された喘息だからね。喘息喘息と言っても、そんちょそこらの喘息とはわけが違うのです…と言ったら、先生、納得しました。
「シックハウスは…つらいんだよねえ」とおっしゃいました。なんでも、お弟子さんの一人がシックハウスなので、練習する場所とか、本当に色々と気をつけないといけないのだそうです。私は(仕事が忙しくて)参加していないのですが、我が門下では、毎年夏合宿を決行しているのですが、そのシックハウスのお弟子さんは、その宿では調子が悪くなるそうなので、なんと、合宿は宿泊ではなく通いで参加しているんだそうです。お住まいは東京なので、東京と河口湖を行ったり来たりしているんだそうです。マジなシックハウスって、ほんと、生活に制限がたっぷりあって、大変だなあ…って思います。
さて、レッスンはロングトーン練習から入りました。「今日はいつもよりもいい感じですね」と褒められました…が、これってたぶん、喘息で吐く息が少ないので、いつもの吹きすぎができないので、たぶんいい感じなんだと思います。ああ、怪我の功名だね。
アルテは、15課9章のFis-durの2番「アルペジオ基本練習」から先が宿題として出されていました…が、具合が悪くて、ロクに練習していない事を白状しました。「今日は、レッスンをしていただくと言うよりも、顔見せに来たんですよ」って、言葉を添えました。いや実際、本当に、そんなつもりだったんです。
「とにかく、吹いてごらん」と言われたので、2番の「アルペジオ基本練習」を吹いてみたところ、すんなり出来ましたので、合格をいただきました。まあ、ここは息苦しい中でも、ちょっとだけだけど練習した箇所だからね。
次の3番のトリル練習は…特に練習していないけれど、基本的にトリルは得意なので、サラっと吹いて、これも合格をいただきました。
「じゃあ、次も…」と言われましたが、さすがに4番の「Fis-durのスケールとアルベジオ」は練習をみっちりしていても難しいのに、練習せずにチャレンジするのは、さすがに無謀だし、この日の息では、とてもこの箇所は吹けないので、パスさせてもらいました。なので、4番の「Fis-durのスケールとアルベジオ」と5番の「Fis-durのクロマティック」は改めて宿題となりました。頑張りますよ。
で、ミニヨン・エチュードは、例によって例のごとく、20番でございました。特にどこという事もなく、全般的に指が危なっかしいのと、息が続かないのとで、不合格となりました。指が危なっかしいのは練習して克服してくればいいわけだし、息が続かないのは…具合が良くなれば問題なくなるので、次回は合格するつもりで練習してきてくださいと言われました。はい、そう言われなくても、そろそろ20番は卒業したいです。
で、今週の雑談ですが…いやあ、たっぷり話しました。なにしろ、ここんとこレッスンお休み気味だったから、話がはずむはずむ(笑)。レッスンは30分弱だったけれど、雑談だけで1時間ほど話したよ(爆)。老人二人で弾丸トークを繰り広げました…馬鹿だなあ(笑)。
話は多岐に渡りましたよ。昨今のフルート業界の動向とか、吉田雅夫氏のオフレコ的な秘話とか、昨今のフルーティストの技術レベルの話とか、モイーズのソノリテを盲信しちゃダメな事とか(似たような話は、笛先生もしていたなあ…)、ウィーンとミュンヘンの水事情の話とか、ドイツワインとイタリアワインの話とか、ドイツの音楽家の生活事情の話とか…そりゃあもうたくさん。1時間も話してりゃあ、それくらいの話題は広がるわな。
とりわけ興味深かったのは、先生の留学話のくだり。先生は国費留学生としてドイツに行かれたので、常に日の丸を背負って音楽の勉強をしている気分だったんだそうです。だから、何事においても、ドイツ人に引けをとってはならない…って気分で勉強していたんだそうです。
留学中はドイツ国内のあっちこっちのコンサートホールやオペラハウスで演奏をさせてもらえたのだそうです。実は、ドイツで演奏活動をするに、国家演奏家としての資格が必要なんだそうだけれど、先生は現地では特別奨学生だったので、色々と優遇されていて、国家演奏会の資格が無くても、ステージで演奏させてもらったとか、そういう裏話っぽい話が楽しかったですよ。
ちなみに、ドイツでは、音大卒業するよりも、音楽専門学校を卒業する方が、音楽家としての地位が高いんだって。日本とは逆で、面白いね。実際、有能な演奏家は、音大に行かないんだって。音楽は専門学校で学んで、学校は音大ではなく一般大学に行って勉強する人が多いんだそうです。日本とは全く違うね。
H先生の留学話って、ほんと、面白いんですよ。いくらでも、面白いネタが転がっているんで、ほんと、話がつきないんですね。
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コメント
おはようございます。
すとんさんのフルートトークネタのときは、いつもとても楽しみで、読んでてわくわくします。H先生の厳しさも温かさも伝わってきますし、いい先生にめぐりあえるって音楽を趣味にしていく人生には必須条件ですね。ドイツといえば私の中ではバッハがダントツぶっちぎりの一位で、フルートソナタが大好きなんです。いつか自分でも吹きたいなあと思ってますけど、一生ムリかも・・・。でもアルテの練習曲の山をじみーにボチボチと一歩一歩こなして登っていけばいつかは、まがりなりにもバッハの楽譜に向かえる日がくるのかなあ、と思ってます。
すとん様とH先生様の雑談、毎々、楽しく拝読しています。
H先生の正体が、気になって、気になって、気になります。
で、また、議論を吹っ掛けてしまいますが、H先生は国費留学生とのこと。
H先生に限った話ではなく、一般論として、国費留学について、
すとん様のご意見をお聞きしたいのですが。
例えば、霞が関のエリート官僚が、国費でハーバード大学とかに
留学して、立派な学位をとって、でも、数年で民間に転じて、
という話、全然珍しくないのですが、それって、税金泥棒という気もします。
公務員の国費留学と、民間人の国費留学とは似て非なるものですが、
どちらも、私たちの税金で、学んで、で、学んだ成果の大部分は、
本人に帰属するわけで、国民全体に還元するのは、非常に少ないのでは?
消費税を来年3%アップするか否か、の議論があるわけで、
高給取りも、安月給も、失業者も、コンビニで消費税支払いを強いられ、
その税金が、国費留学に使われることの是非、って、どうなんでしょう?
前述のとおり、H先生に限った話ではなく、一般論として、
また、公務員と民間人とでは、国費留学も異なりますし、
また、時代も、昔と今とでは、全然、事情が異なりますが、
国費留学というものについて、すとん様、
ご意見をお聞かせいただけますでしょうか?
ほんと、毎度、毎度、すみません。
だりあさん
バッハですか? H先生はオーケストラ・プレイヤーでマルチプレイヤーなので、なんでも吹いちゃうんですが、あえて「ご専門はなんですか?」と尋ねると「ドイツ・バロックだよ」と答えてくれます。バッハはかなりイケるようです。
私はドイツよりもフランスの方が好きなので、ちょっとばかり残念な感じがしてます。ぜいたくですね。
operazanokaijinnokaijinさん
優秀な若者は国の宝だと思います。国費で留学、結構な事だと思いますよ。
税金で勉強した人は全員公務員にならなければいけないとしたら、国費留学生はもとより、国立大学卒業生はみんな公務員にならないといけないわけです。いや、大学に限らないか。高校であれ、中学であれ、公立の学校を卒業した人は全員公務員にならないといけないわけで、そんな事をしたら、日本中、公務員だらけになってしまいますよ(笑)。
優秀な人間こそが、民間に流れて、自由にその力を発揮するべきだと私は思います。それがひいては日本のためにもなると思います。だから『国費でハーバード大学とかに留学して、立派な学位をとって、でも、数年で民間に転じて、という話』は実に素晴らしい話だと思います。自分の能力の生かし方を、よく知っているんだと思いますよ。
それに国費留学と言っても、全額面倒みてもらえるわけじゃないです。実際はケースバイケースですが、多くの場合は学費と滞在費の一部(家賃程度)を面倒見てもらえるだけで、渡航費や入学にかかる諸経費は自分持ち、教材費もレッスン代も日々の生活費も自分持ちだったりします。実際には国費留学と言っても、経済的に不十分なわけで、国費で留学する人は、経済的にあまり豊かでない人も多いので、多くの場合、国からの補助の他に、複数の奨学金をいただいて留学するケースが多いです。だから、国費留学生と言っても、そんなにうらやむほどの事じゃあ、無いですよ。
本来、留学なんて、お金持ちの子女でなければ出来ません。優秀だけれど、経済的に恵まれない若者のために、国費留学制度があるわけで、それを税金泥棒と言うのは、ちょっと違うと思います。たとえ、生まれ育ちが貧しくても、優秀な若者には学びの時と、その能力を生かすチャンスが与えられるべきだと思うし、そのために税金が使われるなら、それは正しい使い方だと思います。
それにだいたい、私は“税金泥棒”という言葉が嫌いです。この言葉には、妬みと傲慢さしか感じません。この言葉を聞くたびに「そんなに公務員がうらやましいなら、公務員になればいいのに…」って思います。
公務員の皆さんは、日本と日本人のために働いているわけです。そういう彼らを貶め、傷つけ、優秀な人材が公務員にならないように、公務員をディスるのは、良くない事だと思うし、長期的には、日本の国力をそぐ事になっていく思います。
マスコミには反日の方が多いですし、売国の方も多いですから、日本国に従事している公務員の方々が嫌いで嫌いで、それでディスるんだろうと思いますが、それにウカウカ乗ってしまっては、日本人として恥ずかしいと思います。私は災害現場で寝食を忘れて働いてくださる、警察や消防、自衛隊の方々に「税金泥棒」とは、とても言えません。
無論、税金の使い方には、うまくない部分があるのも承知しています。それを正すのが政治家であり、そのために選挙があるわけです。税金の使い道がおかしいのなら、公務員の方々を「税金泥棒」とディスる前に、それらをコントロールできない政治家を選んだ我が身の不明を恥じるべきだし、もしも「投票するような政治家がいないんだよ」と言うのなら、なぜ自分が立候補して、そこらをきちんとさせようと思わなかったのかと、問い詰めたくなります。
オトナなら、文句を言う前に、行動しないと。
>高給取りも、安月給も、失業者も、コンビニで消費税支払いを強いられ、その税金が、国費留学に使われることの是非、って、どうなんでしょう?
日本は法治国家の国です。消費税うんぬんだって、選挙の結果でこうなったに過ぎないわけで、それは私たち日本人の選択した道です。「私個人の考えとは違う」と言うのは、多数決の論理、つまり“民主主義のルール”には反します。そんな事はオトナとして、言ってはならない事です。
言葉はキツメかもしれませんが、私はそう考えます。もちろん、これらの言葉は、operazanokaijinnokaijinさん個人に向かって、難癖つけて,゜言っているわけではない事は、ご理解ください。
ピークフローが50%を悪のはかなり重傷ですよ!!
きちんと治療されているのか心配です。
河童さん
大丈夫ですよ、記事にも書きましたが、これはお盆休み前の話で、まだ前のクーラーがビンビンに冷えていた頃の話です。あれから数日たち、クーラーも新しくなり、今現在のピークフローはほぼ100パーセントですから(笑)。
ただ、ピークフロー的にはOKでも、体調的にはもうちょいって感じかな? 別に咳が出るわけでもなく、息苦しいわけじゃないけれど、歩いている時に、以前のような爽快感がなくて、ちょっとビクビクしちゃうところがあるので、そういう気持ちが無くなったら、全快って感じだと思います。
ご心配、感謝です。