声楽のレッスンに行ってきました。
今回はお日柄も良く…じゃなかった、お仕事の都合が良くて、とても早く帰宅でき、久し振りに妻と一緒に徒歩でテクテクとレッスンに行きました。いつもは遅刻して焦りながらタクシーを飛ばしてレッスンに行っているので、精神的に全然違います。なんか、のんびりと余裕をもってレッスンに臨めるのって、いいですね。
レッスン室に入ると、なにやら、モノが増えてます。「アレ?」と思って、先生に尋ねると、なんと先生、ご自宅を新築されるそうで、家具やら荷物やらを、あちらこちらに分散して預けているのだそうです。で、このレッスン室には、音楽関係のものをゴッソリ運んできたのだそうです。ついでに、自宅が完成されるの半年間、こちらで寝泊まりもしているのだそうです。
…というので、レッスン前に自宅新築の話をひとくさり。私がレッスンを受けている、こちらの教室は、先生のご実家にあるレッスン室で、先生が独身だった頃、メインで使用されていた場所ですが、ご結婚後は仕事を積極的に入れるため、横浜の一等地(交通の便がすごく良い)に引越しされたのですが、そこは家自体が少々古いものだったので、今回、建て直してしまおうという事になったのだそうです。なんでも、横浜の新しいご自宅には、とても広いレッスン室を作る予定なんだそうです。こちらのレッスン室もかなり広いのですが、ここの1.5倍程度の広さにするんだそうです。…それだけ広ければ、ちょっとした合唱団の練習もできますなあ…、って先生、合唱団でも作る気かしら?
さて、レッスンです。
まずはハミング練習から。今回、注意を受けたのは、息の流し方。息をいきなり前にではなく、一度後に回してから前に流すように言われました。言葉で書くと「???」ですが、実演してもらうと、違いがよく分かります。
なぜハミングの練習をするのか? 別にハミングそのものは歌では使いませんから、ハミングなんて出来なくてもいいじゃないか?って思いますが、ハミングは、息の通し方の確認をするために行なう練習なのだそうです。ハミングをする事で、今日の自分は、きちんと息を流しているだろうか? 息の量は、速さは大丈夫だろうか? 変な箇所に入り込んでいたり、違った道を通っていないだろうかと確認するための練習なんだそうです。ですから、ハミングをする事で、それらをチェックチェックしていくわけです。
だから、ハミングをする事が、ハミング練習の目的ではないわけです。
そう言えば、大昔、合唱団にいた頃、毎回、ハミング練習をしていたけれど、あの頃は、ハミングをするのに一生懸命で、より響くハミング音を出す事を頑張っていたけれど、あれって無意味というか、全く間違った練習だったんだなあ。ああ、あの頃の私に「オマエ、違っているよ」と教えてやりたい気分です。
発声練習に入りました。「カラダがよく見えないです」と先生に言われたので、チャッチャッと脱衣して、シャツ一枚になりました。ま、素っ裸になってもよかったのですが、着ていたシャツがピッチピッチタイプのシャツ(発汗蒸発作用の強いタイプのシャツなので、カラダにピッタリしているわけで、いわば“ボディコン”なシャツ)だったので、シャツ止まりにしておきました。これで、カラダの動きが、先生からよく見えるわけです。
男同士だから、こんな事も可能です。先生と生徒で性が違えば、ちょっと出来ませんね。…では、女性同士のレッスンだと、裸になってレッスンをしたりするのかしら?(まさかね:笑)。
で、ほぼ裸になって何をチェックしたのかというと、私の腹筋の動かし方をチェックしたわけです。
私は腹筋を下部を中心にマルカートに動かしているのだそうですが(分かる?)、こういう腹筋の使い方だと、たしかに楽に声は出るし、自分にとって難しい音域(とりわけ高音域)も出しやすくなるので、間違った使い方とは言えないけれど、この使い方では、とても疲れてしまい、オペラなど長時間の歌唱には向かない使い方なんだそうです。「アリア一曲しか歌わないなら、これでもいいけれどねえ…」と言う事だそうです。なので、声を出すのは、少々シンドクある代わりに、疲れにくく長時間歌える腹筋の使い方に変えていきましょうと言う事になりました。
で、その腹筋の使い方と言うのは、下部から始まって上部に至るまでをゆっくりとレガートに動かして使っていくというやり方で、1フレーズで一回腹筋を動かすというやり方です。感覚的には、腹筋を下から徐々に絞って歌っていく感じです。これだと、息の勢いと言うものが、格段に弱くなるので、息の勢いで歌声を作っていくのは難しくなります。まあ、声と言うのは、声帯の自律振動でも作れるので、必ずしも息の勢いが必要と言うわけではありませんが、息の勢いがあった方が、そりゃあ楽に発声できるので、この絞り上げる腹筋の使い方になると、たしかに声を出すのが、少々シンドクなります。
このやり方では、その場の発声はシンドクなりますが、疲れが溜まらないので、長い時間歌えるのだそうです。
というわけで、しばらく腹筋の使い方の練習をしました。
また合わせて「軟口蓋の上がり方が少ない」という注意も受けましたが、軟口蓋に関しては、上がりの多少が自覚できていないので、これは後々の課題となりました。また「鼻腔が上手く使えていない」という指摘も受けました。鼻腔に関しては…怖いんですよね。私は元々(日本人に多い)鼻声なので(せっかく矯正したのに)鼻腔にうっかり入れると、また鼻声に戻ってしまうのではないかと恐れています。鼻声にせずに、鼻に響かせて歌わないといけないので、これは次の課題かな?って勝手に考えてます。
まあ、当たり前ですが、発声に関して、まだまだたくさんの課題を抱えている私でした。
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コメント
こんばんは。
タイトル見たときには、昔、パイパースで「演奏とは精神的ストリップをすること」みたいな記事(たぶん岩花さん)のような内容かとおもっていました。ホントに脱いだんですね。ちょっとビックリ。
失礼しました。
tetsuさん
本当に脱ぎました(笑)。
>演奏とは精神的ストリップをすること
ま、演奏に限らず、表現するって事は、むき出しの自分を世間にさらすわけですから、一種の精神的な露出狂の所業だと思ってます。つまり、こうやって、毎日ブログを書いている私は、立派なヘンタイってわけだ(笑)。
こちらこそ、失礼しました。
わたしの歌のレッスンの最初のころの師匠のお願いは
「体の動きが見える服でレッスンに来てほしい。必要なら上着とかすぐ脱げるものを」
というのがありました。
最初のころは声を出すより体吐息を使うストレッチが時間の大半を占めていたので運動できる服装で行きました。
それこそジーンズにちびTののりw
いまだに時々、上着を脱げ、とか、ボタンはずせ、とか言われます。
信頼関係もあるし、なぜ脱いでほしいか(体の動きを確認しながらの練習が効果的)
ボタンをはずしてほしいか(鎖骨とのど仏の関係を見せたい)の説明があるのであまり抵抗有りませんよ。
他の方の歌のレッスンブログ、動画、などを拝見して、それじゃ体の動き確認できないだろうな、って思うことたくさんあるのです。
なので異性の前でも師匠なら(ある程度までは)脱げまーすw
精神的にも歌ってるときピアノ弾いてるときは裸ですしね。
Mな露出狂かも、ねw
ミルテさん
>精神的にも歌ってるときピアノ弾いてるときは裸ですしね。
うん、そうですね。だから(私の醜い)ボディラインを先生の目の前にさらして…いまさら…なんです。だから、全然、平気。
ちなみにY先生は、妻のレッスンでは、妻のカラダに平気で触りますよ。妻も平気で触らせますし、それを見ている私も全くの平常心です。それは、ミルテさん同様に、先生に対する信頼感があるし、カラダを確認してもらわないと、声楽のレッスン、とりわけ発声の練習は進まない事を知っているからです。
キング先生に習っていた時は、キング先生は私のカラダをよく触りましたが、絶対に妻のカラダには触りませんでした。先生は「セクハラが…」とか言ってましたが、妻などは、触ってもらえない事で、逆に不信感を募らせていました。この先生はマジメに歌を教えるつもりがあるのか…ってね。
異性に教えるってのは、難しいですね。